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第9話 その結果 俯瞰視点(1)
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「ブルーノのよ。とんでもないことを仕出かしてくれたな?」
ザヌエルエ邸に予想外の届け物があってから、およそ1時間後。アメリアが事情を説明して去ったあと、彼の父サッズは淡々と息子を睨みつけました。
「浮気、あまつさえ陥れの画策。相手がアメリア嬢でなければ、我が家はあまりにも大きなダメージを受けていたのだぞ?」
「も、申し訳ありませんでした! 猛省しております……!!」
「簡単に猛省などと口にするな!! お前まだことの重大さを理解していないようだな」
「理解しております! ですのでありのままを口に――」
「違うな。お前はこの期に及んでまだ、ザヌエルエ家の長男であろうとしている。貴族に縋りつこうとしているが故の言葉なのだろう?」
サッズの読みは、正解。
婚約解消となったものの浮気の件は公表されず、慰謝料の発生と『貸し』のみで済むようになった。最悪の事態にはならなかったのだから、上手くやれば助かるかもしれない――。そんな思いがありました。
「隠しても無駄だぞ、ブルーノ」
「滅相もございません……! わたくしは追い出されて当然の愚行を働いたのだと自覚しております。ただ……!」
ブルーノはエントランスの床に両膝と両手をつけ、父を見上げました。
「そんなゴミのような男でも、パイプ作りの『駒』にはなります……! そのためには、長男であることが必要不可欠……! 幸いにも愚行は公表されておらず、悪影響なく行動できます。なにとぞ、留まることをお許しください!!」
自分のためではない。すべては『家』のための行動。
追及されてもなおブルーノはシラを切り続け、自分が助かるためだけに訴え――
「ならん」
――ますが、意味はなし。サッズの頭の中に、『長男として置いておく』という選択肢はありませんでした。
「浮気と画策、現在判明しているだけでもこれだけの真似をしているのだ。歪んだ心を持ち、自覚をまるで持たない。そんな者を残すつもりはない」
「そんな……! ご慈悲を……! チャンスをください……!! お願い致します……!」
「なんにでもチャンスがあると思うな」
「お願いいたします!! お願い致します!! 粉骨砕身の精神で尽くします! どうか寛大な御判断を!!」
「何を言っても変わらんよ。……だが、だ」
怒りが満ちていたサッズの瞳に、自責の色が浮かびました。
「お前をまっとうに育てられなかったのは、わたしの責任だ。ザヌエルエ家からは去ってもらうが、ひとつだけ救済を与えよう」
ザヌエルエ邸に予想外の届け物があってから、およそ1時間後。アメリアが事情を説明して去ったあと、彼の父サッズは淡々と息子を睨みつけました。
「浮気、あまつさえ陥れの画策。相手がアメリア嬢でなければ、我が家はあまりにも大きなダメージを受けていたのだぞ?」
「も、申し訳ありませんでした! 猛省しております……!!」
「簡単に猛省などと口にするな!! お前まだことの重大さを理解していないようだな」
「理解しております! ですのでありのままを口に――」
「違うな。お前はこの期に及んでまだ、ザヌエルエ家の長男であろうとしている。貴族に縋りつこうとしているが故の言葉なのだろう?」
サッズの読みは、正解。
婚約解消となったものの浮気の件は公表されず、慰謝料の発生と『貸し』のみで済むようになった。最悪の事態にはならなかったのだから、上手くやれば助かるかもしれない――。そんな思いがありました。
「隠しても無駄だぞ、ブルーノ」
「滅相もございません……! わたくしは追い出されて当然の愚行を働いたのだと自覚しております。ただ……!」
ブルーノはエントランスの床に両膝と両手をつけ、父を見上げました。
「そんなゴミのような男でも、パイプ作りの『駒』にはなります……! そのためには、長男であることが必要不可欠……! 幸いにも愚行は公表されておらず、悪影響なく行動できます。なにとぞ、留まることをお許しください!!」
自分のためではない。すべては『家』のための行動。
追及されてもなおブルーノはシラを切り続け、自分が助かるためだけに訴え――
「ならん」
――ますが、意味はなし。サッズの頭の中に、『長男として置いておく』という選択肢はありませんでした。
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「何を言っても変わらんよ。……だが、だ」
怒りが満ちていたサッズの瞳に、自責の色が浮かびました。
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