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第5話 付喪神VS付喪神
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「ッッッ!! モヤァアアす!! 燃やす!! 燃やす!! もやすうううううううううううううううううう!!」
相手の戦闘態勢を視認したことで、本能的に『危険』だと感じたのでしょう。鏡が動くより先に付喪神が動き出し、矢継ぎ早に火の玉が飛ばされました。
「モヤスウウウウウウウウウウウ!! 燃やす!! 燃えろ!! 燃えろ!!」
「ですから、呑めませんよ。……そろそろ、この無意味な争いに終止符を打ちましょう」
これまでのように軽快なステップで付喪神の攻撃をかわし、攻めが止まった瞬間スタート。疾風の如き速度で彼我の距離を縮めてゆきます。
「消えろ!! 消えろ!! 燃えろ!! 消えろ!! 当たれ!! 当たれ!!」
「消えもしませんし、当たりもしませんよ」
火の玉が向かってきているにもかかわらず、鏡はまったく問題とせず付喪神への接近を継続。飛んでくる火の玉は斜め前方へのステップで速度を落とすことなく交わし、あっという間に両者の間合いは5メートルほどとなりました。
((……この距離なら、外れてしまう心配もありませんね。やりましょう))
「クルナぁああ!! 来るな!! 来るな!! 来るなアアアアアアアアア!!」
真ん前にいる相手目掛けての、連続発射。それを鏡は、今回も容易く避け――は、しませんでした。
鏡を前に向ける。
相手の懐へと飛び込みながら手鏡をまるで盾のようにして構え、やがて鏡(かがみ)と火の玉は正面衝突を起こします。
その、瞬間でした。
「俺のが!?」
鏡面に火の玉が触れるや、勢いよく反射。全ての玉が、これまで飛んで来ていた道を引き返し始めたのでした。
「今更だけど、種明かし。鏡さんの鏡は、相手の攻撃を反射させられるんだよ」
物理攻撃以外――付喪神や幽霊のような存在が『力』を使って繰り出す攻撃は、すべて跳ね返すことができる。それが今の鏡が持つ、彼独自の力なのです。
「!?!?!?!?!?」
「驚きましたよね? それ故に、もうなにもできません」
――目の前で想定外の事態が起きたため、対応する暇などありませんでした。
先程自分が放った火の玉がすべて、付喪神の胴体を直撃。
「があ!? が、があぁ……。が、がああああああ、あ、ぁ………………」
歯を食いしばってどうにか踏み止まろうとしましたが、それは叶いません。両膝が同時にカクンと折れ、付喪神はそのまま前のめりに地面に倒れてしまったのでした。
相手の戦闘態勢を視認したことで、本能的に『危険』だと感じたのでしょう。鏡が動くより先に付喪神が動き出し、矢継ぎ早に火の玉が飛ばされました。
「モヤスウウウウウウウウウウウ!! 燃やす!! 燃えろ!! 燃えろ!!」
「ですから、呑めませんよ。……そろそろ、この無意味な争いに終止符を打ちましょう」
これまでのように軽快なステップで付喪神の攻撃をかわし、攻めが止まった瞬間スタート。疾風の如き速度で彼我の距離を縮めてゆきます。
「消えろ!! 消えろ!! 燃えろ!! 消えろ!! 当たれ!! 当たれ!!」
「消えもしませんし、当たりもしませんよ」
火の玉が向かってきているにもかかわらず、鏡はまったく問題とせず付喪神への接近を継続。飛んでくる火の玉は斜め前方へのステップで速度を落とすことなく交わし、あっという間に両者の間合いは5メートルほどとなりました。
((……この距離なら、外れてしまう心配もありませんね。やりましょう))
「クルナぁああ!! 来るな!! 来るな!! 来るなアアアアアアアアア!!」
真ん前にいる相手目掛けての、連続発射。それを鏡は、今回も容易く避け――は、しませんでした。
鏡を前に向ける。
相手の懐へと飛び込みながら手鏡をまるで盾のようにして構え、やがて鏡(かがみ)と火の玉は正面衝突を起こします。
その、瞬間でした。
「俺のが!?」
鏡面に火の玉が触れるや、勢いよく反射。全ての玉が、これまで飛んで来ていた道を引き返し始めたのでした。
「今更だけど、種明かし。鏡さんの鏡は、相手の攻撃を反射させられるんだよ」
物理攻撃以外――付喪神や幽霊のような存在が『力』を使って繰り出す攻撃は、すべて跳ね返すことができる。それが今の鏡が持つ、彼独自の力なのです。
「!?!?!?!?!?」
「驚きましたよね? それ故に、もうなにもできません」
――目の前で想定外の事態が起きたため、対応する暇などありませんでした。
先程自分が放った火の玉がすべて、付喪神の胴体を直撃。
「があ!? が、があぁ……。が、がああああああ、あ、ぁ………………」
歯を食いしばってどうにか踏み止まろうとしましたが、それは叶いません。両膝が同時にカクンと折れ、付喪神はそのまま前のめりに地面に倒れてしまったのでした。
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