行き倒れていた人達を助けたら、8年前にわたしを追い出した元家族でした

柚木ゆず

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第3話 疑問 レアナ視点(1)

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((この人達が、ピエールお父様で、ミサお継母様で、ポーリーヌ……? 信じ、られません……))

 今はヴァラタンくんとお義父さんとお義母さんが考えてくれた『レアナ』を名乗っていますし、スーパーロングからボブヘアになりましたし、なにより8年間ホライザ内外を動き回ってあちこちに筋肉がつきました。そのため実の家族でも気付けないほどに面影がなくなっているのですが、三人はわたしの非じゃないんです。

 60歳半ばに見える、やせ型の男性と女性。#25歳__わたし#よりも一回りくらい上に見える、同じくやせ型の女性。倒れていたのは外国――隣国『エレトーファン』出身の家族と思しきそんな3人で、全員がうつ伏せ状態でうめき声を上げていました。

 元お父様は現在49歳、ミサ継母様は47歳、ポーリーヌはわたしより2歳下の23歳なんです。
 目の前にいる人達は等しく実年齢より一回り以上老けていて、当時の面影は微塵もない。当主の証を――わたしがよく知っているものを見せられても、まだ信じられないんです。

((見た目もそうですし、三人があんな状態でこの街にいるだなんて……。一体、なにが……?))

「貴族の方々が一切の護衛なし隣国に居て、おまけに空腹で倒れるだなんて。なにがあったのですか?」

 ヴァランタンくんも三人が元家族だと気付いていて、わたしの様子を見て内心を察してくれたのでしょう。知りたかったことを訪ねてくれました。

「……ロランドのヤツに――私の実弟に、陥れられたのです……」

 叔父様は密かに野心を抱き続けていたらしく、かねてからの計画を一週間前に決行。身に覚えがない罪を着せられ、すべての地位と権力を奪い取られた上でこの国に追放されていたのでした。

「……しかも……。旧知の友人にも、裏切られたのですよ……」

 路頭に迷った三人はジョンおじ様を頼るも、手を貸すうま味がまるでないと知るや態度を一変。あっという間に追い出されてしまい、仕事を求めあちこち彷徨いこの街に流れ着き――。残飯漁りができるところを探している最中に、力尽きてしまっていました。

((『悪いことをすればね、そっくりそのまま返って来ちゃうのよ』。お母様が仰っていたことは、やはり本当だったのですね))

 捏造によってある日突然全てを失い、人生が一変する。わたしに対して行ったことが、そのまま返ってきてしまっています。

「そのせいで我々は、地獄のような時間を過ごす羽目になっておりまして……。心より感謝しております」
「そうだったのですね。……すみません、少し席を外します。レアナちゃん、一緒に来てもらえるかな?」
「は、はい」

 きょとんとしている三人を残して、廊下に出ることになりました。
 もしか、しなくても。ヴァランタンくんが一旦席を外した目的は――


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