幼馴染と婚約者を裏切った2人の末路

柚木ゆず

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第3話 翌日~パーティー~ エステェ視点(1)

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「まあっ、エステェ様! ごきげんようっ」
「お久しぶりですわっ! ますますお綺麗になられましたわねぇ」
「ごきげんよう、カーラ様、ノエル様。お久しぶりでございます」

 レヴァラエット侯爵邸にて開かれる、当主夫人の生誕をお祝いする誕生パーティー。私は留学前まで長女カーラ様が主催するお茶会メンバーだったため招待されていて、留学と帰国に関するお話をするため少し早めに会場を訪れていた私は、久しぶりの再会を喜び合っていた。

「ずっと、お会いしたかったんですの。ようやくお会いできましたわ……!」
「わたくしもですわ。やっと、願いが叶いましたわ」
「カーラ様ノエル様、申し訳ありません。帰国直後は色々と多忙でして、今日までお待たせすることとなってしまいました」

 というのは、嘘。
『会いたい』『是非またお茶会に参加して欲しい』そんなお手紙が届いていたけど、私にはアドン様という最優先の存在があった。なので相手をしている暇なんてなくて、適当に返事をしていたのよね。

「これからもしばらくは多忙なため、当分は出席などをできないとは思いますが……。落ち着いたら、必ずさせていただきます」

 わざわざ断りの返事を書くのは、本当に面倒くさいし時間が勿体ない。そこで暗に『当分は連絡してくるな』と伝えて、そのままさらに8~9分くらい談笑をする。
 そうしたあとはお二人と別れ、違う場所へと移動。私と話をしたがっている人は多いためその人達のもとへと行き、パーティーが始まるまで会話を行う――他の知人にも、釘を刺してゆく。

((ふふ。こういう作業も面倒くさいけれど、悪い気はしないわね))

『会いたかった』と言われて『更に綺麗になった』と持ち上げられるのは、気分がいい。なので時間に比例して足取りが軽くなっていって、上機嫌で次々と会話を行っていく。
 社交界なので控えめに微笑んでいるけど、内心はニッコニコ。
 最高の気分で動いていって――

((っ!?))

 ――そんな時間が、十数分くらい続いた頃だった。私の両足が無意識的に止まり、おもわず目を見開いてしまうことになった。
 どうして急に、そんな風になってしまったのか? その理由は――

((だ、誰……? あの人は誰……!?))

 肩に少しかかる程度に伸ばされた、サラサラの金髪。穏やかで落ち着きのある、ブルーのタレ目。計算され尽くしたようなバランスで存在する、品に満ちた鼻と唇。185センチ超えの身長。知性と品性に満ちた雰囲気。
 そんな大量の長所を持つ人が、会場に入って来たから。


 す、すごく素敵。あの御方は、どなたなのかしらっ?

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