幼馴染と婚約者を裏切った2人の末路

柚木ゆず

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第4話 過去最高の人への接触 エステェ視点(2)

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「実を言いますと――。ファレナルース様は、憧れの方だったのですよ」

 やがてピエール様が口にしたのは、信じられないものだった。
 学舎のテストでいつも上位に名を連ねたり、学級委員長や生徒会長を務めていたり。あらゆる場面で先頭を走る私に、いつも尊敬のまなざしを送っていたんですって!

「全てにおいて、ファレナルース様は僕の理想像。人生の目標でして、貴方様のような存在を目指して走り続けているのですよ」
「わ、わぁ。そうだったのですね……っ」
「確固とした目指すべき場所がある。侯爵様や父に認められるようになったのは、はっきりと進路が見えていたから。今の僕があるのは、ひとえに貴方様のおかげなのです」

 だから。
 ピエール様にとって私は、特別な人!


 特別な感情を持っている人、なんですって!!


((まさか、こんな風に思われていただなんて……っ。だったら、このまま一気に攻めてもよさそうね))

 ピエール・サネベーク様は、1番――アドン様なんか比にならないくらい格好よくて、中身も最高。話しをしているだけで、こんなにも楽しくて幸せになれる人なんだもの。


 絶対に、この方と生涯を共にしたい。


((そう思っているから少しでも早く動きたいし、それに。うかうかしていたら、ピエール様がどこかに行ってしまう))

 だってこんなにも素敵な方なのよ? 120点の外見を持つ上に、将来は大きな商会のトップの右腕になるのよっ? 実際かなり言い寄られているみたいだし、躊躇っていたら他の女に取られてしまうわ!

((実質私達は出会ったばかり。普通は、いきなりそんな話をすると幻滅されてしまう))

 で・も。ピエール様は、私は長年慕ってくださっている。

((だ・か。ら。大丈夫))

 勝算あり。きっと上手くいく。
 あれこれ計算をして『成功できる』と判断した私は、ソレへと向けて動き出す! まずは言葉巧みに良い雰囲気を作っていって、充分に仕込みをしたら次のステップへと移行する。

「……ピエール様。ここだとお話ししにくいことを、話したいので……。一緒に、中庭に来てはいただけないでしょうか?」

 幸いにもここはお茶会仲間のお屋敷だから、ある程度融通が利く。一旦離れて――カーラ様にこっそり使用許可を取ったあとお願いを行って、

「…………。はい、喜んで」

 予想通り、OKをもらえた! なので抜け出せるタイミングになったら、揃ってパーティー会場を出て――

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