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第12話 土壇場での裏切り エステェ視点(2)
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「すまないな、エステェ。侯爵様はアドン様以上の見返りを、あの場で約束してくださったのだよ」
最後の最後で、あんなことを言い出した理由。それを問い質した私は、酷い眩暈に襲われていた。
なぜかアドン様と結託していると悟られていて、財だけじゃなくて商会での地位も用意されていて……。お父様はそれに目が眩んで、私達を裏切っていたのだった……。
「いわずもがな、わたしはお前を愛している。エステェは大事な娘だ」
「……………………」
「だがな、同時に『家』の長でもある。『家』の発展を、最優先事項とせねばならないのだよ」
「……………………」
「それにあの御方はお前を気に入っていて、嫁いだ後は優遇された毎日が待っている。確かにベストな未来ではないが、幸せな日々は手に入るのだよ」
「……………………」
「様々な面を考慮した結果、こちらの選択が全員にとって良いと判断したのでな。申し訳ないと思いながら、あのように振る舞ったのだよ」
「………………『申し訳ない』!? だったら撤回してよ!! 『幸せな日々が手に入る』!? 勝手に決めないでよ!!」
アドン様はもう、2番なのよ!? 1番じゃない人と過ごして幸せになれるはずがないでしょ!!
「お前の怒りは分かる。だが落ち着いて考えてみなさい。貴族は大抵が、政略結婚――愛のない関係を結んでいるのだぞ」
「でっ、でもっ! だけどっ! ウチは違うって! そうはしないってっ、言ってたじゃないの!!」
ウチは大爺様でありおじい様の恋愛結婚が切っ掛けで『家』が良い方向に向かうようになっていて、その関係で好きな相手を選んでいいとなっている! 実際お父様は、亡きお母様と恋愛結婚をしている!
なんで私の時だけそうなるのよ!!
「わたしもずっと、そうさせるつもりだった。だがな、目の前に現れたものは――お前が持って来てくれたものは、あまりにも大きかったのでな。変更せざるを得なかったのだよ」
「そんな!! 私が作ったものなんだからっ、私が嫌だって言ったら手放してよ!! ねえっ! ねえっ!!」
「さっき言ったように、それはできん。……もし拒否をするというのなら、仕方がない。家族の縁を切り、お前には出ていってもらうことになるぞ」
っっ。お父様は更に強引な手段で、言うことを聞かそうとしてきた。
そんなやり方、認められるはずがない!!
認められない、けど……。家族の縁を切られたら路頭に迷ってしまうから、認めるしかない…………。
「エステェ、すまないがお前の相手はアドン様だ。したがってこれから絶つのは、ピエール君との縁だ」
私が浮気をしていると知られたら、大変なことになってしまう。だからそれを阻止するために、お父様はお屋敷に戻ると即使者を送って……。
それから二日後…………。
1番の人と別れるため、ピエール様がいるサネベーク子爵邸へと向かったのだった…………。
((神様、お願い……。こんなの、嫌……。奇跡を、起こして……! 何かしらの形で、ピエール様と結婚できるようにして……!!))
最後の最後で、あんなことを言い出した理由。それを問い質した私は、酷い眩暈に襲われていた。
なぜかアドン様と結託していると悟られていて、財だけじゃなくて商会での地位も用意されていて……。お父様はそれに目が眩んで、私達を裏切っていたのだった……。
「いわずもがな、わたしはお前を愛している。エステェは大事な娘だ」
「……………………」
「だがな、同時に『家』の長でもある。『家』の発展を、最優先事項とせねばならないのだよ」
「……………………」
「それにあの御方はお前を気に入っていて、嫁いだ後は優遇された毎日が待っている。確かにベストな未来ではないが、幸せな日々は手に入るのだよ」
「……………………」
「様々な面を考慮した結果、こちらの選択が全員にとって良いと判断したのでな。申し訳ないと思いながら、あのように振る舞ったのだよ」
「………………『申し訳ない』!? だったら撤回してよ!! 『幸せな日々が手に入る』!? 勝手に決めないでよ!!」
アドン様はもう、2番なのよ!? 1番じゃない人と過ごして幸せになれるはずがないでしょ!!
「お前の怒りは分かる。だが落ち着いて考えてみなさい。貴族は大抵が、政略結婚――愛のない関係を結んでいるのだぞ」
「でっ、でもっ! だけどっ! ウチは違うって! そうはしないってっ、言ってたじゃないの!!」
ウチは大爺様でありおじい様の恋愛結婚が切っ掛けで『家』が良い方向に向かうようになっていて、その関係で好きな相手を選んでいいとなっている! 実際お父様は、亡きお母様と恋愛結婚をしている!
なんで私の時だけそうなるのよ!!
「わたしもずっと、そうさせるつもりだった。だがな、目の前に現れたものは――お前が持って来てくれたものは、あまりにも大きかったのでな。変更せざるを得なかったのだよ」
「そんな!! 私が作ったものなんだからっ、私が嫌だって言ったら手放してよ!! ねえっ! ねえっ!!」
「さっき言ったように、それはできん。……もし拒否をするというのなら、仕方がない。家族の縁を切り、お前には出ていってもらうことになるぞ」
っっ。お父様は更に強引な手段で、言うことを聞かそうとしてきた。
そんなやり方、認められるはずがない!!
認められない、けど……。家族の縁を切られたら路頭に迷ってしまうから、認めるしかない…………。
「エステェ、すまないがお前の相手はアドン様だ。したがってこれから絶つのは、ピエール君との縁だ」
私が浮気をしていると知られたら、大変なことになってしまう。だからそれを阻止するために、お父様はお屋敷に戻ると即使者を送って……。
それから二日後…………。
1番の人と別れるため、ピエール様がいるサネベーク子爵邸へと向かったのだった…………。
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