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第12話 把握 俯瞰視点
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「……なるほどな。仔細把握した」
3人の自白――ローナ拉致事件の詳細を聞いた竜神は、呆れ含みで鼻で笑いました。
「欲に塗れ、なりふり構わず我を通す。愚者らしい事由だな」
「……話さないと決めていることを、勝手に話してしまった……。なんなんだよ……」
「お前は、人間なのか……!? 違うだろ……!? なんなんだ……!!」
「化け物だ! どうしてこんなところに化け物がいるんだ!!」
「……ならばもう、貴様らには用はない。尋問の終了、そして人生の終了の時間だ」
貴様らに問う権利はない――。その宣言通り3人の声には一切耳を傾けず、固く握り締めていた右手をパッと開きました。
すると、
「うわああああああああああああああ!?」
「身体が! 身体が!!」
「からだがぁああああああああああ!?」
急激に、透け始めました。
「貴様らにかけた、自白を行わせる術。あれは魔力を持たない者にとっては刺激が強すぎるのでな、肉体が耐えきれず崩壊してしまうんだ」
「「「崩壊!? 死ぬ!?」」」
「素直に吐いていれば、命だけは助かっていた。二択を誤ってしまったな」
「いやだぁああああ!! 死にたくない!!」
「いやだぁあああああああああ!!」
「いやだぁあああああああああああ!!」
「貴様らからは、血が臭う。これまで何百もの人間を殺めてきたんだろう? 自分達が何度も行ってきたことが、我が身に起きるだけのことだ。何を怖がることがある」
涙と涎塗れになっている顔3つを眺め、その一つ一つに嘲笑を送ります。
「た、助けて! 助けてくれっ! ください!」
「お願いします!! お願いします!!」
「お助けを!! 貴方様の手足となって尽くします!! 尽くしますから助けてくださいっ!!」
「ミシュリーヌ達をいつまでも待たせるわけにはいかない。そろそろ戻るか」
3人には問う権利だけではなく、お願いを聞いてもらえる権利もありませんでした。
必死の懇願を無視され、竜神は何事もなかったかのように身を翻し――
「ぎやぁあああああああああああああああああああ――ぁ。……………………」
「ぎゃああああああああああああああああああああ――。……………………」
「うぎやああああああああああああああああああ――。……………………」
――3人の男達は完全に景色に溶け、この世を去ってしまったのでした。
3人の自白――ローナ拉致事件の詳細を聞いた竜神は、呆れ含みで鼻で笑いました。
「欲に塗れ、なりふり構わず我を通す。愚者らしい事由だな」
「……話さないと決めていることを、勝手に話してしまった……。なんなんだよ……」
「お前は、人間なのか……!? 違うだろ……!? なんなんだ……!!」
「化け物だ! どうしてこんなところに化け物がいるんだ!!」
「……ならばもう、貴様らには用はない。尋問の終了、そして人生の終了の時間だ」
貴様らに問う権利はない――。その宣言通り3人の声には一切耳を傾けず、固く握り締めていた右手をパッと開きました。
すると、
「うわああああああああああああああ!?」
「身体が! 身体が!!」
「からだがぁああああああああああ!?」
急激に、透け始めました。
「貴様らにかけた、自白を行わせる術。あれは魔力を持たない者にとっては刺激が強すぎるのでな、肉体が耐えきれず崩壊してしまうんだ」
「「「崩壊!? 死ぬ!?」」」
「素直に吐いていれば、命だけは助かっていた。二択を誤ってしまったな」
「いやだぁああああ!! 死にたくない!!」
「いやだぁあああああああああ!!」
「いやだぁあああああああああああ!!」
「貴様らからは、血が臭う。これまで何百もの人間を殺めてきたんだろう? 自分達が何度も行ってきたことが、我が身に起きるだけのことだ。何を怖がることがある」
涙と涎塗れになっている顔3つを眺め、その一つ一つに嘲笑を送ります。
「た、助けて! 助けてくれっ! ください!」
「お願いします!! お願いします!!」
「お助けを!! 貴方様の手足となって尽くします!! 尽くしますから助けてくださいっ!!」
「ミシュリーヌ達をいつまでも待たせるわけにはいかない。そろそろ戻るか」
3人には問う権利だけではなく、お願いを聞いてもらえる権利もありませんでした。
必死の懇願を無視され、竜神は何事もなかったかのように身を翻し――
「ぎやぁあああああああああああああああああああ――ぁ。……………………」
「ぎゃああああああああああああああああああああ――。……………………」
「うぎやああああああああああああああああああ――。……………………」
――3人の男達は完全に景色に溶け、この世を去ってしまったのでした。
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