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第2話 わたしが村おこし!?
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「俺は村で一番の古株――一応村長なのと、力で――言い忘れてたが、ご覧の通りガワを着ててもあやかしとしての力は使えるんだ。面接にピッタリな能力があるって理由で、天地村の代表として居たってワケだ」
「僕は――ウチの一族は代々県知事の相談役という形で役所に所属し、天地村のお世話をしています。今回天地村の皆さんの依頼によって、新しく専門の部署を内々で設置したのですよ」
ようやくお渡しできます、と――。安倍さんは名刺を取り出し、
あやかし村おこし支援課 課長 安部明彦
受け取り目を落してみると、そこにはそんな文字が並んでいた。
「長と言ってもあやかしという性質上、メンバーは僕しかいません。そんな僕は幼い頃から山奥で陰陽師としての修行をしていた影響もあって、情けないことに流行などにとても疎いのですよ」
「明彦は24歳――嬢ちゃんより少し年上ってくらいなんだがよ、やっとスマホの使い方を覚えたレベルなんだわ。色々とアイディアを出してもらったが、はっきり言って俺ら張りに酷いんだ」
「あはは、全然お役に立てませんでしたね。……というわけでまったく貢献できず、アドバイザー探しをすることとなったのです」
でも該当者が一向に見つからず、鈴木さんは諦めかけていて――。そんな時に、わたしが現れたそう。
「アドバイザーさんには天地村を深く理解していただく必要があり、僕と同じく天地村で暮らしていただく必要があります。そうするとどうしても人とは思えない行動を取る村人を見ることになりますので、『あやかし』を隠すわけにはいきません。そのためあやかしを認識していただく必要があるのですが、大半の人は不可能なのですよ」
「不可能? なぜでしょうか?」
わたしには霊感なんて微塵もない。そんなわたしがOKで他の人がNOな理由とは?
「霊感霊力魔力の類を持たない方があやかしを感じ取れるようにするのは、そちらの勾玉を通して僕と波長を合わせないといけないのですよ。ただそのためには、特に人知の外に関する問題に対して――幽霊、あやかし、超常現象などに対して、完全にフラットな心をお持ちでないといけないんですよ」
信じていると『信じている』という方向に振れていて、信じていなかったら『信じていない』という方向に振れて、不安定な状態になっていてシンクロさせられない。世の中の人はほぼ全員が大なり小なりどちらかの感情を抱いていて、わたしのような人は極めて少ない――お二人とも、初めて会ったそう。
「そして更に重要なポイントがありまして、先入観がない方、なのです」
あやかし。人外。しかも悪さをしていたという過去がある。
そういった存在と初めて接すると、どうしても恐怖や不安といった負の感情が生まれてしまう。そういったものが心の根底にあると、なにかしらの問題が発生した時に思考が凝り固まってしまう。
ただしい判断ができなくなり、その結果双方が傷ついてしまう可能性がある。
安部さんはそう考えていて、わたしはその条件を満たしていたとのことでした。
「一番の友人Aさんの言葉に左右されず、公平な視点で行動して結論へと至る。これ以上に適任な方はおらず、しかもあのような盛り上がりを生み出されている。アドバイザーになっていただきたいと強く思っております」
「俺も、同意見。履歴書として送られてきたバズを見て尊敬していたし、嬢ちゃんみたいな性格の人間は生まれてこの方初めて。センスだけじゃなく人間的な意味でも、組んで欲しいって心から思ってるんだ」
安部さんと鈴木さんは頷き合い、3つの視線がわたしへと注がれた。
「嬢ちゃん、頼む。この通りだ」
「アドバイザーになってはいただけませんか?」
………………。
先輩に教わって不思議な面接に参加したら、もっと不思議な状況になった。
予想なんて遥かに超えていて、もうずっと驚き過ぎてまともに驚けなくなっている。
そんな状態の中で、わたしは――
「僕は――ウチの一族は代々県知事の相談役という形で役所に所属し、天地村のお世話をしています。今回天地村の皆さんの依頼によって、新しく専門の部署を内々で設置したのですよ」
ようやくお渡しできます、と――。安倍さんは名刺を取り出し、
あやかし村おこし支援課 課長 安部明彦
受け取り目を落してみると、そこにはそんな文字が並んでいた。
「長と言ってもあやかしという性質上、メンバーは僕しかいません。そんな僕は幼い頃から山奥で陰陽師としての修行をしていた影響もあって、情けないことに流行などにとても疎いのですよ」
「明彦は24歳――嬢ちゃんより少し年上ってくらいなんだがよ、やっとスマホの使い方を覚えたレベルなんだわ。色々とアイディアを出してもらったが、はっきり言って俺ら張りに酷いんだ」
「あはは、全然お役に立てませんでしたね。……というわけでまったく貢献できず、アドバイザー探しをすることとなったのです」
でも該当者が一向に見つからず、鈴木さんは諦めかけていて――。そんな時に、わたしが現れたそう。
「アドバイザーさんには天地村を深く理解していただく必要があり、僕と同じく天地村で暮らしていただく必要があります。そうするとどうしても人とは思えない行動を取る村人を見ることになりますので、『あやかし』を隠すわけにはいきません。そのためあやかしを認識していただく必要があるのですが、大半の人は不可能なのですよ」
「不可能? なぜでしょうか?」
わたしには霊感なんて微塵もない。そんなわたしがOKで他の人がNOな理由とは?
「霊感霊力魔力の類を持たない方があやかしを感じ取れるようにするのは、そちらの勾玉を通して僕と波長を合わせないといけないのですよ。ただそのためには、特に人知の外に関する問題に対して――幽霊、あやかし、超常現象などに対して、完全にフラットな心をお持ちでないといけないんですよ」
信じていると『信じている』という方向に振れていて、信じていなかったら『信じていない』という方向に振れて、不安定な状態になっていてシンクロさせられない。世の中の人はほぼ全員が大なり小なりどちらかの感情を抱いていて、わたしのような人は極めて少ない――お二人とも、初めて会ったそう。
「そして更に重要なポイントがありまして、先入観がない方、なのです」
あやかし。人外。しかも悪さをしていたという過去がある。
そういった存在と初めて接すると、どうしても恐怖や不安といった負の感情が生まれてしまう。そういったものが心の根底にあると、なにかしらの問題が発生した時に思考が凝り固まってしまう。
ただしい判断ができなくなり、その結果双方が傷ついてしまう可能性がある。
安部さんはそう考えていて、わたしはその条件を満たしていたとのことでした。
「一番の友人Aさんの言葉に左右されず、公平な視点で行動して結論へと至る。これ以上に適任な方はおらず、しかもあのような盛り上がりを生み出されている。アドバイザーになっていただきたいと強く思っております」
「俺も、同意見。履歴書として送られてきたバズを見て尊敬していたし、嬢ちゃんみたいな性格の人間は生まれてこの方初めて。センスだけじゃなく人間的な意味でも、組んで欲しいって心から思ってるんだ」
安部さんと鈴木さんは頷き合い、3つの視線がわたしへと注がれた。
「嬢ちゃん、頼む。この通りだ」
「アドバイザーになってはいただけませんか?」
………………。
先輩に教わって不思議な面接に参加したら、もっと不思議な状況になった。
予想なんて遥かに超えていて、もうずっと驚き過ぎてまともに驚けなくなっている。
そんな状態の中で、わたしは――
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