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第5話 最初にやること(3)
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「全員集まったな? 多数決を取るぞ」
役場の奥にある会議室Aが、こういった時に集まる場所。昨日歓迎会をしていただいた部屋に再び37人+安倍さんとわたしが集合し、心問答さんの音頭で採決が始まった。
「ひとつめは、食事処の統合だ。いつものように、賛成の者は赤い札、反対の者は白の札をあげてくれ」
その声に応じて、室内では次々と札が上がっていき――
赤い札37
白い札0
――満場一致で採用されました。
「次は、試食会。賛成の者は赤い札、反対の者は白の札を上げてくれ」
赤い札37
白い札0
今回も、満場一致で採用された。
村の皆さんはわたしを信頼してくださっていて、有難いことに昨日の時点で『どんな提案でも無条件で賛成する』という声ばかりだった。ただそれでも、自分達の行ってきたことを否定されると面白くない場合もあるわけで。そういった部分が気になっていたのだけれど、杞憂だったみたいです。
「決まりだな。建築班には、解散次第取り掛かってもらう。試食会については、明彦、頼んだぞ」
そういったものを開くには、スーパーマーケットなどとやり取りをする必要がある。こういうことは、職員歴が長い安倍さんが引き受けてくれるようになっているのだ。
「お任せを。水前寺さん、こちらに関してはご指示があるそうですね?」
「そうなんです。県内のスーパーマーケットや各種イベントへの出店をお願いしたいのですが、中でも来週にある『星空祭り』には必ず参加できるようにしてもらいたいんです」
今朝県内の情報を調べていたら、地元出身の人気配信者さんが昨夜の配信で『久々に星空祭りに参加する』『許可が取れたら現地で何かしたい』と発言していたという呟きを見つけた。
『もしかしたら生で見れるかも? いってみよ!』
『〇〇が行くなら行く!』
といった風に足を運ぶ人は、想像以上に多い。わたし自身身を以て経験していて、いつもよりもググっと参加者が多くなる――アピールできる数も多くなるのです。
「星空祭りには、企業と市町村用のブースがありましたよね? どうにかなりませんか?」
「前の週までなら――このタイミングでしたら、確実にエントリーできますよ。関係者に連絡を取ってみますね」
「お願いします」
安倍さんはスマホを取り出して部屋を出て、5~6分くらいかな? 建設班の方から出た疑問に答えていると、にこやかな表情を携えて戻られた。
「無事、枠を確保できました。他への出店も含め、書類周りは僕が対応しておきますね」
「助かります」
地元でやった時はわたしが手続きを担当して、その時は本当に大変だった。そういった部分をお任せできるのは、本当にありがたい。
「明彦、ありがとうな。ところで嬢ちゃん、この場で賛否を問いたい提案があるって言ってたよな?」
「そうなんです。食に関する2つの提案と同時進行でやりたいものがあるんです」
「まあ、流石ね。私達に教えてくれるかしら?」
「はい。……皆さん」
わたしは室内をぐるっと見回し、全員に見えるようにスマホを前に突き出したのでした。
「再び、SNSを使って天地村を発進してゆきましょう」
役場の奥にある会議室Aが、こういった時に集まる場所。昨日歓迎会をしていただいた部屋に再び37人+安倍さんとわたしが集合し、心問答さんの音頭で採決が始まった。
「ひとつめは、食事処の統合だ。いつものように、賛成の者は赤い札、反対の者は白の札をあげてくれ」
その声に応じて、室内では次々と札が上がっていき――
赤い札37
白い札0
――満場一致で採用されました。
「次は、試食会。賛成の者は赤い札、反対の者は白の札を上げてくれ」
赤い札37
白い札0
今回も、満場一致で採用された。
村の皆さんはわたしを信頼してくださっていて、有難いことに昨日の時点で『どんな提案でも無条件で賛成する』という声ばかりだった。ただそれでも、自分達の行ってきたことを否定されると面白くない場合もあるわけで。そういった部分が気になっていたのだけれど、杞憂だったみたいです。
「決まりだな。建築班には、解散次第取り掛かってもらう。試食会については、明彦、頼んだぞ」
そういったものを開くには、スーパーマーケットなどとやり取りをする必要がある。こういうことは、職員歴が長い安倍さんが引き受けてくれるようになっているのだ。
「お任せを。水前寺さん、こちらに関してはご指示があるそうですね?」
「そうなんです。県内のスーパーマーケットや各種イベントへの出店をお願いしたいのですが、中でも来週にある『星空祭り』には必ず参加できるようにしてもらいたいんです」
今朝県内の情報を調べていたら、地元出身の人気配信者さんが昨夜の配信で『久々に星空祭りに参加する』『許可が取れたら現地で何かしたい』と発言していたという呟きを見つけた。
『もしかしたら生で見れるかも? いってみよ!』
『〇〇が行くなら行く!』
といった風に足を運ぶ人は、想像以上に多い。わたし自身身を以て経験していて、いつもよりもググっと参加者が多くなる――アピールできる数も多くなるのです。
「星空祭りには、企業と市町村用のブースがありましたよね? どうにかなりませんか?」
「前の週までなら――このタイミングでしたら、確実にエントリーできますよ。関係者に連絡を取ってみますね」
「お願いします」
安倍さんはスマホを取り出して部屋を出て、5~6分くらいかな? 建設班の方から出た疑問に答えていると、にこやかな表情を携えて戻られた。
「無事、枠を確保できました。他への出店も含め、書類周りは僕が対応しておきますね」
「助かります」
地元でやった時はわたしが手続きを担当して、その時は本当に大変だった。そういった部分をお任せできるのは、本当にありがたい。
「明彦、ありがとうな。ところで嬢ちゃん、この場で賛否を問いたい提案があるって言ってたよな?」
「そうなんです。食に関する2つの提案と同時進行でやりたいものがあるんです」
「まあ、流石ね。私達に教えてくれるかしら?」
「はい。……皆さん」
わたしは室内をぐるっと見回し、全員に見えるようにスマホを前に突き出したのでした。
「再び、SNSを使って天地村を発進してゆきましょう」
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