私の宝物を奪っていく妹に、全部あげてみた結果

柚木ゆず

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番外編その4 本当の家族として 俯瞰視点(5)

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「マリエット君、我々はね。家族の条件は、血だけではないと思うのだよ」
「両者の間にちゃんとした気持ちがあれば、本物の家族になれる。戸籍上そうなのではなく、真の意味でね、家族になれると思うの」

 ディエスと、リーティル。2人は一歩前に出て、ディエスはマリエットの右手を。リーティルはマリエットの左手を、両手でそっと握り締めました。

「我々は、君の実の親ではない。けれど実の親以上に君を愛し、大切に想ってゆく」
「だからね、マリエットちゃん。貴女さえよければ、わたし達を本物と父と母と思って頂戴。言いたいことは何でも言って、どんどん甘えて、のびのびと暮らしてね」
「…………………………………………」

 ディエスとリーティル。2人の笑顔。2人のぬくもり。2人の言葉。2人の想い。それらを知り、贈られたマリエットは、再び何も言えなくなってしまいます。
 ですがそうなった理由は、さっきとはまるで違っていて――。なので同じく、その『硬直』にも違いがあって――

 ぽろり。ぽろり。
 と。

 両目からは嬉し涙が零れ始め、止まらなくなってしまいました。

「でぃえす、さま……っ。りーてぃる、さま……っ。ありが…………ざい…………ます……っ。あり………………ござ…………ます……っっ!!」

 2人が温かく迎えてくれるということは、前回挨拶をした際に分かっていました。けれど、ここまでとは思っていなくって。
 背中からそっとトリスタンに抱き締められると、更にその気持ちが大きくなっていって。マリエットの顔と心は、幸せで染まりました。

「わたし、も……っ。でぃえす、さま……っ。りーてぃるさま、を……っ。ほんものの、おとうさまと、おかあさまと……っ。おもわせて、いただき、ます……っ。ありがとう、ござい、ます……っ。ありがとうござい、ます……っっ」

 4人目・・・となった、マリエット。彼女は新たな3人の家族に優しく優しく包まれ、こうして――。
 幸せが溢れる新たな人生が、始まったのでした――。

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感想 271

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みんなの感想(271件)

ちぃたろ
2022.01.18 ちぃたろ

文章の流れのまま、私信?あとがき?が入っているのは凄く冷めてしまいます。

せっかくの素敵な文章が勿体無いなと思いましたm(_ _)m

解除
アキラ
2021.09.28 アキラ

あとがきがめちゃくちゃ多くて読みにくいです

解除
れん
2021.07.07 れん

あとがきが頻繁に入ると読みにくいです。

解除

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