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第3話 終わったと思いきや ニノン視点(2)
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「サンティレス様。わたしは、朝まで何をしないといけないんですか……?」
恐る恐る、目の前にある茶色の瞳を見上げる。
さっきまであった喜びなんて、もうない。『念のため』だから、霊関係だよね? なにが待ってるの……!?
「ま、まさか……。怖いこと、じゃないですよね……? 痛いことでも、ないですよね……?」
「ごめん、不安にさせてしまったね。そういうものではないよ。ニノンには夕食を済ませた後、今から2時間くらい経ってからだね。独りで浴室を使って、独りで自室で朝まで過ごしてもらいたいんだ」
あ、あれ? 本当だ。そういうものじゃなくって、どっちも普通だ。
「これまでの経験上、どちらも霊はいないと確信している。とはいえ万が一、原因が別にあったら大変だ。そこで以前発生した条件を再現して、再発しないかを確認しておかなければならないんだよ」
「ぁ、確かにそうですね。分かりました、やります……っ」
いつも通りお風呂に入って、部屋で過ごすだけだもん。そしたら次の朝は、サンティレス様と2人で過ごせちゃうんだもんっ。
ニッコニコでやりま~すっ。
「それが終われば、日常が戻ってくるよ。あと少しだ。頑張ってね」
「はい……っ。わたし頑張りますっ」
爽やかな笑顔に笑顔をお返しして、まずは来客用のバスルームへと移動。わたし達用のは粉の掃除でまだ使えないから、とりあえずそっちで汚れを落として、綺麗になったわたしは綺麗になったサンティレス様と一緒に食堂へと向かう。
「クリストフ様、まことにありがとうございました。……あんな臭いに耐え抜かれる貴方様は、英雄でございます……!」
今日はもちろん、サンティレス様と一緒。まずは尊敬と畏怖の眼差しを注ぐお父様が代表してお礼を告げ、そのあとはお母様、おねえちゃん、わたしの順に改めてお礼を行う。
そうして楽しいディナーが始まって、賑やかな時間はあっという間にお仕舞い。
「ああ、そうだ。ニノン」
「はい? なんですかお父様」
「排水部に粉末が詰まったらしく、浴室はまだ使用できないのだよ。再び来客用のものを使い、そちらの確認は明日行うようにしてくれ」
なので私はもう1度、そっちのバスルームに移動。のんびりと体を流したりパウダールームでエメに髪を乾かしてもらったりしていると、
「……お嬢様。お部屋の清掃が完了致しました」
使用人の一人が、掃除が終わったって教えてくれた。
「…………お嬢様。御武運を」
「大丈夫、もう異変は起きないよ。心配要らないよ」
だって、そもそも霊なんていないんだもん。独りになっても何も起きないんだよね。
わたしは鼻歌混じりで階段を昇って廊下を進み、自分の部屋の扉を開ける。そうすると綺麗になった内装がお出迎えをしてくれて――
「ぼぇぇ!?」
――部屋に足を踏み入れた瞬間、わたしは気絶しそうになったのだった。
恐る恐る、目の前にある茶色の瞳を見上げる。
さっきまであった喜びなんて、もうない。『念のため』だから、霊関係だよね? なにが待ってるの……!?
「ま、まさか……。怖いこと、じゃないですよね……? 痛いことでも、ないですよね……?」
「ごめん、不安にさせてしまったね。そういうものではないよ。ニノンには夕食を済ませた後、今から2時間くらい経ってからだね。独りで浴室を使って、独りで自室で朝まで過ごしてもらいたいんだ」
あ、あれ? 本当だ。そういうものじゃなくって、どっちも普通だ。
「これまでの経験上、どちらも霊はいないと確信している。とはいえ万が一、原因が別にあったら大変だ。そこで以前発生した条件を再現して、再発しないかを確認しておかなければならないんだよ」
「ぁ、確かにそうですね。分かりました、やります……っ」
いつも通りお風呂に入って、部屋で過ごすだけだもん。そしたら次の朝は、サンティレス様と2人で過ごせちゃうんだもんっ。
ニッコニコでやりま~すっ。
「それが終われば、日常が戻ってくるよ。あと少しだ。頑張ってね」
「はい……っ。わたし頑張りますっ」
爽やかな笑顔に笑顔をお返しして、まずは来客用のバスルームへと移動。わたし達用のは粉の掃除でまだ使えないから、とりあえずそっちで汚れを落として、綺麗になったわたしは綺麗になったサンティレス様と一緒に食堂へと向かう。
「クリストフ様、まことにありがとうございました。……あんな臭いに耐え抜かれる貴方様は、英雄でございます……!」
今日はもちろん、サンティレス様と一緒。まずは尊敬と畏怖の眼差しを注ぐお父様が代表してお礼を告げ、そのあとはお母様、おねえちゃん、わたしの順に改めてお礼を行う。
そうして楽しいディナーが始まって、賑やかな時間はあっという間にお仕舞い。
「ああ、そうだ。ニノン」
「はい? なんですかお父様」
「排水部に粉末が詰まったらしく、浴室はまだ使用できないのだよ。再び来客用のものを使い、そちらの確認は明日行うようにしてくれ」
なので私はもう1度、そっちのバスルームに移動。のんびりと体を流したりパウダールームでエメに髪を乾かしてもらったりしていると、
「……お嬢様。お部屋の清掃が完了致しました」
使用人の一人が、掃除が終わったって教えてくれた。
「…………お嬢様。御武運を」
「大丈夫、もう異変は起きないよ。心配要らないよ」
だって、そもそも霊なんていないんだもん。独りになっても何も起きないんだよね。
わたしは鼻歌混じりで階段を昇って廊下を進み、自分の部屋の扉を開ける。そうすると綺麗になった内装がお出迎えをしてくれて――
「ぼぇぇ!?」
――部屋に足を踏み入れた瞬間、わたしは気絶しそうになったのだった。
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