最近わたしの周りで不気味なことが起きるんです。だから護っていただけませんか……? と、妹が姉の婚約者に言い寄った結果

柚木ゆず

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第3話 終わったと思いきや ニノン視点(3)

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「臭! くさっ!! 臭いっっ!! 臭いっっ⁉ なにこれ!? どうなってるのぉっ!?」

 わたしが気絶しそうになった原因、それは悪臭。
 あの臭いがねっ、漂ってるの!! ぷんぷんしてるの!! 全然取れてなくって、めちゃくちゃ臭いの!!

「どうして……!? 掃除してるよね……!? どこにも粉はないよね……!?」

 うんっ、ちゃんとない! 部屋中見回してもない!! 今朝までのピカピカした、わたしにピッタリな白とピンクのお部屋があるだけだけっ!

「じゃあどうしてぇ!? あの頃と殆ど臭さが変わってないの!?」
「あの粉末は臭いが強烈で、壁紙や床や家具などの『物』に――部屋に染みついてしまうんだ。ちゃんと風を通しても、あと半日程度はこのままなんだよ」

 頭を抱えているとサンティレス様が来てくれて、申し訳なさそうに説明してくれた。
 そんな……。あれって、そんな厄介な物だったんだ……。
 御武運。あの言葉は、こういう意味だったんだ……。

「じゃ、じゃあ……。なかで過ごすのも、2日後に……」
「いや、それは出来ない。動き始めた以上、一気に片づけておかないと面倒な事になってしまうんだ。ニノンのためにも、我慢をするべきなんだよ」
「そ、そう、なんですねぇ……。わ、分かりました……」

 元々霊なんていなくって、面倒なことになんてならない。でも、そう言えない。言っちゃうと、明日のお茶とかができなくなっちゃうんだもん。

 わたし、頑張る……!

「心配してくださって、ありがとうございます。サンティレス様っ、次の朝まで耐えます……!!」
「ああ、応援しているよ。僕は隣の部屋で待機しているから、もしも何かあったら呼んでね」
「はい……っ。お隣にいてくれるなら、安心で――隣!? 隣で待機!?」

 この部屋の隣は、お姉ちゃんの部屋! お姉ちゃんと2人きりで過ごすの!?

「今日はアネットと殆ど過ごせなかったから、一緒に過ごすことにしたんだよ。でもちゃんと、すぐに動けるようにしておく。安心してもらって構わないよ」

 それっ、全然安心できないっ!
 臭わない部屋で朝まで2人なんて、楽しい時間になるに決まってるっ。ズルい! お姉ちゃんばっかりズルい!

((だから、妨害をして中止にさせたい。でも……。中止にさせる理由が、見つかんない……))

 だから、だから……。
 お姉ちゃんは、楽しい時間が始まって…………。

「うぷぅ……。おぅぅぅぅ……」

 わたしは、辛い時間が始まったのでした…………。

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