最近わたしの周りで不気味なことが起きるんです。だから護っていただけませんか……? と、妹が姉の婚約者に言い寄った結果

柚木ゆず

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第7話 あれ……? ニノン視点(3)

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「何度ノックしテも、気付いてくレないんダ。ダから、見えルようにしタんだ。気付クようニしたんダ」

 人の形をした、どす黒い塊。ソレは口が裂けそうなくらいに口角を吊り上げて、ケタケタ笑う。
 な、なに、これ……。なんなの、これ……!?

「おいオい、どうして青ざメてルんダ? スマイルすまイル。明るクいこウよゥ」
「ぎっ、ぎやあああああああああああああああ!! ぁぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 全力で扉を閉めてカギをかけ、部屋の中央まで一気に下がるっ。
 あれなに!? なにあれ!? あんな生き物初めてみた……!! なんなの!? なんでお屋敷の内に入ってきてるの!? みんな何やってるの!? なんでわたしを知ってるの!?

「わたしの友人っ? 友達が仮装してるっ? 今日は何かの記念日でっ、そこにいるのは知ってる人っ⁉」

 ううんあり得ないっ! 仮装なんてしてなかったしっ、男女の声が混ざったみたいな声をしてるんだもんっ! こんな姿の人もこんな声色の人も知り合いにはいないっ!!

「じゃあ、どうして……!? 知り合いでもない人がどうして部屋の前にいるの!?」

 ここ2階だよ!? 来るには玄関とかエントランスとか階段とか通らないといけないんだよ!? 警備の人とか何やってるの!?

「あんながいたら玄関以前に門を開けないよね!? どうやってそこまで来たの!? まさか気付いてないの!? あり得ないけどっ、そうとしか――そうだっ!! 気付いてないんだっ!!」

 変なのはさっき、『気付いてくれない』って言ってた。みんなはさっきまでのわたしとおんなじで、居るって気付いてないんだ!!

「だ、だったら……。部屋の前に変なのがいるって、気付いてもらえない……!? どっ、どうしよう!! ずっといるの!? どうしたら――だっ、大丈夫っ! 大丈夫だからっ、落ち着いてわたしっ。まずは落ち着こうよニノンっ」

 扉はしっかり閉めて、ドアも窓もちゃんとカギをしてる。だから――

「だいジょうブ、じゃナいんダな。オレはもウ、こコに居ルんだな」

 ――…………。突然、後ろから声が聞こえてきた。
 な、なので……。なので…………。
 恐る恐る、振り返ると………………。

「ひぃぃぃぃ!?」

 わたしの真後ろにアレがいた!!

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