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第3話 同時刻~二つの笑顔と、一つの異変~ 俯瞰視点(1)
※この国では18歳で飲酒が可能となっており、2人は現在18歳なためお酒を飲む描写があります。
「イリアっ。今日は最高の日になったな!」
「はいっ。ロビン様の名案によって、全て上手く進みましたわっ」
広く豪華な造りとなっている、セガデリズ侯爵邸。その中でも特に豪奢な印象を放つ、高価な絵画が何枚も設置された大きな部屋。
そこでは王子然とした容姿を持つ美男と、ラグジュアリーな雰囲気と容姿を持つ美女――この部屋の主であるロビンとイリアが、上機嫌で笑い合っていました。
「邪魔者は居なくなっていずれは正式に、ロビン様の婚約者になれるようになったのですから……。嬉しくて嬉しくて。わたくしは今、これまでの人生の中で最も幸せを感じておりますわ……っ!」
「はっはっはっはっ、そうかそうかっ! 俺も同じくらい幸せだぞっ。はっはっはっはっはっ!」
2人は満面の笑みを浮かべて、勢いよく乾杯。今夜はや7度目となるものを行い、またまた2人は上機嫌で笑い始めます。
現在ここで行われているのは、作戦成功を祝うパーティー。
ロビンとイリア。2人にとって邪魔者であるマノンを排除できたことが嬉しく、こうして1時間前から盛り上がっていたのです。
「君のような魅力的な女性、そんな人がずっと傍に居たのにな。それを見落とし判断ミスをして、2か月前にあんな女と婚約をしてしまった。そのせいで少々面倒なことになったが、上手くいってよかったなっ!」
「ええ。本当に、そう思いますわ……っ。わたくしも絶対にロビン様と人生を歩みたくて、でも……。邪魔者が居たせいで、諦めかけていました……。そんな障害を、あんな風に排除してしまうだなんて。流石ですわ……!」
「元々俺が聡明だったこともあるが、一番の理由は『愛の力』だなっ。イリアと想い合うことで大きなパワーが生まれ、ソレが妙案を生んだんだっ! この結果は、愛の結晶だなっ! あははははははははっ!」
慰謝料や一切の悪評なしで、マノンと縁を切れたこと。それにより被害者を慰める中で好意が生まれたと偽り、比較的簡単に関係を公表できるようになったこと。2人ですでにワインを1本開けていること。
それらによってロビンとイリアの機嫌は更によくなり、室内には更に大きな笑い声が響き渡ります。
「イリアっ! 楽しくて仕方がないっ。今日は朝まで騒ごうなっ!」
「ええっ! お供させていただきますっ!」
そうして2人は8度目となる乾杯を行い、勢いよくグラスを空にした――その直後でした。
「なっ、なんだ!?」「なんですのっ!?」
そんな彼らの様子は、一変。ロビンとイリアの顔から笑顔が消え、揃って椅子から立ち上がったのでした――。
「イリアっ。今日は最高の日になったな!」
「はいっ。ロビン様の名案によって、全て上手く進みましたわっ」
広く豪華な造りとなっている、セガデリズ侯爵邸。その中でも特に豪奢な印象を放つ、高価な絵画が何枚も設置された大きな部屋。
そこでは王子然とした容姿を持つ美男と、ラグジュアリーな雰囲気と容姿を持つ美女――この部屋の主であるロビンとイリアが、上機嫌で笑い合っていました。
「邪魔者は居なくなっていずれは正式に、ロビン様の婚約者になれるようになったのですから……。嬉しくて嬉しくて。わたくしは今、これまでの人生の中で最も幸せを感じておりますわ……っ!」
「はっはっはっはっ、そうかそうかっ! 俺も同じくらい幸せだぞっ。はっはっはっはっはっ!」
2人は満面の笑みを浮かべて、勢いよく乾杯。今夜はや7度目となるものを行い、またまた2人は上機嫌で笑い始めます。
現在ここで行われているのは、作戦成功を祝うパーティー。
ロビンとイリア。2人にとって邪魔者であるマノンを排除できたことが嬉しく、こうして1時間前から盛り上がっていたのです。
「君のような魅力的な女性、そんな人がずっと傍に居たのにな。それを見落とし判断ミスをして、2か月前にあんな女と婚約をしてしまった。そのせいで少々面倒なことになったが、上手くいってよかったなっ!」
「ええ。本当に、そう思いますわ……っ。わたくしも絶対にロビン様と人生を歩みたくて、でも……。邪魔者が居たせいで、諦めかけていました……。そんな障害を、あんな風に排除してしまうだなんて。流石ですわ……!」
「元々俺が聡明だったこともあるが、一番の理由は『愛の力』だなっ。イリアと想い合うことで大きなパワーが生まれ、ソレが妙案を生んだんだっ! この結果は、愛の結晶だなっ! あははははははははっ!」
慰謝料や一切の悪評なしで、マノンと縁を切れたこと。それにより被害者を慰める中で好意が生まれたと偽り、比較的簡単に関係を公表できるようになったこと。2人ですでにワインを1本開けていること。
それらによってロビンとイリアの機嫌は更によくなり、室内には更に大きな笑い声が響き渡ります。
「イリアっ! 楽しくて仕方がないっ。今日は朝まで騒ごうなっ!」
「ええっ! お供させていただきますっ!」
そうして2人は8度目となる乾杯を行い、勢いよくグラスを空にした――その直後でした。
「なっ、なんだ!?」「なんですのっ!?」
そんな彼らの様子は、一変。ロビンとイリアの顔から笑顔が消え、揃って椅子から立ち上がったのでした――。
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