お久しぶりですね、元婚約者様。わたしを捨てて幸せになれましたか?

柚木ゆず

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第8話 2日後 レオナルド視点(2)

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「レオナルド! 見つけたのか!?」
「レオナルド!? あなたっ、見つけたの!?」
「ああっ! 見つけた! ……まったく、俺はなんて馬鹿だったんだ。ずっと、単純なことに気が付かなかった」

 1000万ファーラルしか借りれないから、意味はない。
 そいつは大間違いだったんだ。

「父上、母上、よく聞いてくれ。たった今この頭の中に降りてきた、大逆転間違いなしの方法とは――…………」
「? レオナルド?」
「レオナルド……? 急に黙ってどうしたの?」

 これは……。そうだな。
 このふたりが相手なら、そうしておくべきだ。

「ねえ、レオナルド? わたくしたちの声が聞こえているの? ねえっ」
「ああ、声はちゃんと聞こえているよ。……この作戦は様々な事情があって、この段階で父上と母上は詳細を知らない方がいい。その方が上手くいく可能性が上がるんだよ。資金集めに関しては、俺に一任して欲しい」

 父上と母上は現状から脱却したいと願っているくせに、リスクを伴った行動を極端に嫌う。
 そんな人間にこの計画を話したら、きっとこの状況下でも難色を示す。ミント達への復讐計画・・・・を円滑に進行できるように、嘘を吐いておいた。

「二人が知っていると知らないでは、全然違う。成功率70パーセント前後が、90――限りなく100パーセントになるんだよ」
「そ、そんなにも差があるのか……!? わ、分かった。気にはなるが、そういうことならお前を信じよう」
「ね、ねえレオナルド。本当に、大丈夫なのよね? あなたに託しても、信じてもいいのよね……?」
「この策が失敗してしまったら、今度こそ後がなくなるんだ。絶対的な自信や確信がなければ言い出さないよ。……安心して欲しい。俺なら、うまくいく」

 そう。
 俺なら、上手くいく。
 このレオナルド・ラインメーズ様なら、な。

「そのためには、アレを――家宝をイヴァンに一旦預けて、1000万ファーラルを手にする必要があるんだ。もちろん、家宝の価値は充分に理解している。失う羽目になりはしないから安心して欲しい」
「分かった。お前に、すべてを託そうじゃないか」
「ああ、そうして欲しい。じゃあ俺は、これから3~4日出かけてくるよ。帰ってくる時は取り戻した家宝と大金が一緒だから、楽しみにしておいてくれ!」

 そうして俺は勢いよく屋敷を飛び出し、家宝と引き換えに1000万ファーラルを入手して東の方向へと馬車を走らせる。
 次の目的地は、二つ先にある国。ナリアルスにある、シャーンス・・・・・だ!

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