勇者になった幼馴染に婚約破棄された上に追放されたので、英雄になってざまぁしようと思います

柚木ゆず

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第2章

3話(9)

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「騎士団の方が……。そう、でしたか……」

 カウンターにいたテオさんに全てを伝えると、一瞬にして顔面蒼白に。更には全身を震わせ、私達の前で両膝をついて額を床につけた。

「お二人を命の危険にさらしてしまい、申し訳ありませんでした……っ。事実を全て、お話しします」
「テオ殿には何かしらの事情があるようですが、我々が知らずにはいられない段階になってしまいました。遠慮なく踏み込ませていただきます」
「はい、当然です。……ただ、彼女も直接謝罪をしたいと言っていまして……。少しばかりお待ちいただけますでしょうか……?」

 ゆっくりと立ち上がったテオさんが、おかしなことを言い出した。
 彼女って。このお店にいる異性は私だけで、他にはいないよね……?

「ああすみません、言葉足らずでした。実を言いますと僕は今『テレパシー』という能力で会話をしていて、繋がったままだったため向こうにも聞こえていたのですよ」
「ちょっ、能力って! テオさんって王族だったんですかっ!?」
「いえ、能力があるのは自分ではありません。所持しているのは、僕の恋人――この国の第一王女、ルナ・レルマなんですよ」

 それはそれで、ビックリな事実。テオさんは、メイクスの第一王女と恋仲だった。

「僕らは定期的に『テレパシー』でお喋りをしていて、今が偶々その時間だったんです。ルナは…………あちらで色々と探り入れたあと、こちらに駆け付けると言っています。それまでお待ちいただけないでしょうか?」
「王周辺の情報が手に入るのであれば、我々にとっても都合がいい。どうやらルナ・レルマ様も関係者なようですので、承知しました」

 ティルがオッケーなら、もちろん私もオッケー。だからこの話は一旦ストップして、もう一人の関係者が来るまで待つことにしたのでした。
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