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第3章

プロローグその2 (2)

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 ??? どうして、すぐにはいかないんだろ?

(着いたその足で行方不明者の家族のもとに行くと、解決を依頼されていると敵に知られる可能性がある。今回は念のために、街をしばらく散策する――多くの人間に俺達の姿を見せた後、尾行の有無を確認してから窺うべきなんだよ)
(そっか。確かに、ティルの言う通りね)

 例えば『敵が私達を偶然見かける』『コッソリ後をつける』『ケンズさんの家に入るのを見られる』があったら、自由に動けなくなっちゃう。そういうトコがするっと抜け落ちてて、全然気にしてなかった。

(私は、まだまだダメね。ウチのブレーンは、頼りになるわ)
(ミファはその分、戦闘面で活躍しているだろう? 適材適所というものだ)

 ティルはすぐにそう言って、クールに微笑んでくれる。
 この人は、自分もかなり活躍してくれているのに……。いつも、ありがとね。
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