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7 事件解決!
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「まことにありがとうございましたっっ!」
事件が解決した日の、夜です。わたしはみんなと学園長室にいて、学園長先生からお礼をもらってました。
「佐々木さん。あなたのおかげで、無事解決しました……!」
あのあと警察さんが――佐々木家の事件を担当してくれる田所(たどころ)さんが来てくれて、催眠探偵術師のことを隠しつつ学園のみんなにご説明をしてくれたの。
弓ちゃんが操られていたことも分かってもらえてるから、夢卯ちゃんの評判も元通り。来週に延期になってた生徒会選挙が始まったら、ぜったい当選できるようになってもいるのですーっ。
「氷川先生が悪しき催眠術師で、笹塚教頭先生が依頼者だった……。わたし達の力では間違いなく気付くことができていませんでした。繰り返しとなってしまいますが、まことにありがとうございました!」
「いえいえーっ、お気になさらずに、ですーっ。困っている人を助けるのが、『催眠探偵術師』の役目ですからー」
なにも悪いことをしてない人が、つらい思いをする。そんなのおかしいもんね。
わたしもやりたいと思ってることをやってるだけだから、たくさん感謝してもらわなくてもいーのですっ。
「今も昔も、佐々木家さんは素敵です~。崇める存在ですよ~」
「しかも費用は、時給1000円のみ。身内が言うのもなんだけど、佐々木家はヒーローだと思うわ」
ウチは依頼レベルがAでもEでも、そのお値段。依頼者さんは被害者さんなので、わたし達の生活に必要な分だけ頂くシステムなんだよね。
「ミクちゃんはとっても頼りになる、正義の味方ね。アナタがいてくれたから、あたしはこうして笑ってられます」
「えへへぇ、よかったよ~。ニッコリ笑顔を見られて、わたしも嬉しいっ」
不安が少しもない笑い顔を見ながら、わたしもニッコリ笑う。
やっぱり表情は、笑顔が一番。心配事がなくなって本当によかった~。
「本当の本当に、ありがとう。お世話になりました」
「はーい。お世話致しましたっ」
「…………ミクちゃんとお別れするのは残念だけど、ミクちゃんは『催眠探偵術師』。困っている人を助けてあげるのがお仕事なんだもんね」
少しだけ寂しそうなお顔をした、夢卯ちゃん。でもすぐに首を振って、笑顔で右の手を差し出してくれた。
「何度も言っちゃってるけど、もう1回言わせてね。……ミクちゃん、ありがとうございました。ミクちゃんと出会えてよかった。これからも頑張ってね、ここからずっと応援してます」
「んっ、ありがとーっ。わたしもね、会えてよかったし、解決できてよかったっ。夢卯ちゃんも生徒会長さんとか、これから頑張ってねーっ」
内容は違うけど、わたし達には頑張らないといけないことがあるもんね。
伸ばしてくれたお手手をギュッと握って、ニッコリ笑い合いましたっ。
「じゃーわたしは、お家に戻りますーっ。夢卯ちゃん、扇ちゃん、学園長先生っ。お元気でーっ!」
「うんっ。バイバイっ!」
「はい~。バイバイです~」
「お世話になりました。お気をつけてお帰りください」
もっとゆっくりお話しとかしたいけど、急いで帰って解決の報告をしないといけないもんね。
わたしは真希ちゃんと一緒にブンブン手を振って、陽花学園をあとにしたのでしたっ。
新人催眠探偵術師、三久。
初めてのお仕事、無事かんりょうです!
これからもドンドン、困っている人を助けるぞーっ!!
事件が解決した日の、夜です。わたしはみんなと学園長室にいて、学園長先生からお礼をもらってました。
「佐々木さん。あなたのおかげで、無事解決しました……!」
あのあと警察さんが――佐々木家の事件を担当してくれる田所(たどころ)さんが来てくれて、催眠探偵術師のことを隠しつつ学園のみんなにご説明をしてくれたの。
弓ちゃんが操られていたことも分かってもらえてるから、夢卯ちゃんの評判も元通り。来週に延期になってた生徒会選挙が始まったら、ぜったい当選できるようになってもいるのですーっ。
「氷川先生が悪しき催眠術師で、笹塚教頭先生が依頼者だった……。わたし達の力では間違いなく気付くことができていませんでした。繰り返しとなってしまいますが、まことにありがとうございました!」
「いえいえーっ、お気になさらずに、ですーっ。困っている人を助けるのが、『催眠探偵術師』の役目ですからー」
なにも悪いことをしてない人が、つらい思いをする。そんなのおかしいもんね。
わたしもやりたいと思ってることをやってるだけだから、たくさん感謝してもらわなくてもいーのですっ。
「今も昔も、佐々木家さんは素敵です~。崇める存在ですよ~」
「しかも費用は、時給1000円のみ。身内が言うのもなんだけど、佐々木家はヒーローだと思うわ」
ウチは依頼レベルがAでもEでも、そのお値段。依頼者さんは被害者さんなので、わたし達の生活に必要な分だけ頂くシステムなんだよね。
「ミクちゃんはとっても頼りになる、正義の味方ね。アナタがいてくれたから、あたしはこうして笑ってられます」
「えへへぇ、よかったよ~。ニッコリ笑顔を見られて、わたしも嬉しいっ」
不安が少しもない笑い顔を見ながら、わたしもニッコリ笑う。
やっぱり表情は、笑顔が一番。心配事がなくなって本当によかった~。
「本当の本当に、ありがとう。お世話になりました」
「はーい。お世話致しましたっ」
「…………ミクちゃんとお別れするのは残念だけど、ミクちゃんは『催眠探偵術師』。困っている人を助けてあげるのがお仕事なんだもんね」
少しだけ寂しそうなお顔をした、夢卯ちゃん。でもすぐに首を振って、笑顔で右の手を差し出してくれた。
「何度も言っちゃってるけど、もう1回言わせてね。……ミクちゃん、ありがとうございました。ミクちゃんと出会えてよかった。これからも頑張ってね、ここからずっと応援してます」
「んっ、ありがとーっ。わたしもね、会えてよかったし、解決できてよかったっ。夢卯ちゃんも生徒会長さんとか、これから頑張ってねーっ」
内容は違うけど、わたし達には頑張らないといけないことがあるもんね。
伸ばしてくれたお手手をギュッと握って、ニッコリ笑い合いましたっ。
「じゃーわたしは、お家に戻りますーっ。夢卯ちゃん、扇ちゃん、学園長先生っ。お元気でーっ!」
「うんっ。バイバイっ!」
「はい~。バイバイです~」
「お世話になりました。お気をつけてお帰りください」
もっとゆっくりお話しとかしたいけど、急いで帰って解決の報告をしないといけないもんね。
わたしは真希ちゃんと一緒にブンブン手を振って、陽花学園をあとにしたのでしたっ。
新人催眠探偵術師、三久。
初めてのお仕事、無事かんりょうです!
これからもドンドン、困っている人を助けるぞーっ!!
応援ありがとうございます!
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みんなの感想(7件)
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るしあん様。わざわざありがとうございます。
奨励賞という評価をいただけて、本当にうれしく感じております。
こちらのお話は色々な要素を入れすぎたかなと、ずっと思っておりまして。連絡をいただいた時はビックリしました。
うれしいことではありますが、こちらを起爆剤として、ですね。更に精進を続け、これからも走り続けてゆきたいと思います。
8月21日。本日改めて、お礼(お返事)をさせていただいております。
いただいた感想へのお返事が遅くなってしまい、本当に申し訳ございませんでした。
ミク。彼女はああいった性格ですので、任務中も、まわりに良い影響を与えていますよね。
そんな彼女は、子どもぽっさはありますがかなりの実力の持ち主でして。現在ちゃくちゃくと、事件解決に向けて動いていっております。
本日の分では、とあることをしようとしてるみたいですが……。それは、どういった効果があるのでしょうね……?
蓮様。わざわざ感想をくださり、ありがとうございます。
ミク、はじめてのお仕事。そちらがこれから、始まることとなります。
構成上どうしても進行が遅くなってしまいますので、本日は2話分追加で投稿させていただく予定となっております。このあと今日の3話目を投稿させていただきますので、少々お待ちくださいませ。