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機転の章
画家の提案
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憧れの若手画家、暮坂颯人に出逢ってから早二月。真静の生活はいつのまにか彼中心に回っていた。それというのも、彼が毎週二日程は唐突にメールを寄越し、今会えないかと問うことが日常化しているためだ。それゆえ、放課後を存分に楽しめるように高校で出される課題などの日課は、休み時間のうちに片付けるようになったりもしている。
そんな日常に変化が起こったのは、要真の誘いで彼の高校に足を運んだある日の夜だった。
いつも通りの時間に家まで送ってもらうと、門前で姉が仁王立ちをしていた。そして真静を要真から奪うようにして彼女を抱きしめると、真静と彼の間に再び仁王立ちをして彼を見据えた。
「倉瀬要真さん、でしたわね? 少々よろしいかしら?」
姉が剣呑な表情で庭の端に向かい、それに従った彼に続こうとした真静は「あなたはもう家に入っていていいわよ」と優しく遠ざけられた。彼と何を話すつもりか気になるが、姉は微笑みながら真静が家に入るのを待っているため、様子を窺うこともできなさそうだ。仕方なく要真に挨拶をし、真静は家の中で姉を待った。
彼と話し終えて戻ってきた姉は、どこかスッキリした様子で笑った。
「ただいま! もう心配ないわよ」
「……お姉ちゃん、暮、倉瀬さんと何を話したの?」
真静が恐る恐る問いかけるも、彼女に答える気はなさそうだった。恐喝でもしたのだろうか。いや、姉はそんな恐ろしい女性ではない。ないはずだ。
結局就寝前まで粘ってみても姉は口を割らなかった。ここまで頑なだとますます気になってしまう。
一体何を話していたんだろう?
ベッドに寝そべり、寝る体勢に入りながら物思いに耽る。と、何の前触れもなく枕元のスマホが鳴動し、彼女は慌ててディスプレイを覗いた。
彼からの電話のようだ。そう認識するや否や、バネ仕掛けの如く跳ね起きベッドの上で正座をした。
初めての彼との電話に鼓動が早まる。早く出なければ。いや、もう少し気持ちを落ち着かせてから……。いやいや、早く出るべきだろう、切れてしまうではないか。いやしかし、声が震えてしまっては要真に心配されるのではなかろうか。
ああだこうだと考えているうちに、ぷつん、と通信音が途絶えた。
「……」
つい沈黙し、すぐにベッドに倒れこむ。
「私のバカバカバカっ! 何悩んでいたのよ! 切れるに決まっているじゃないっ!」
小声で、しかし叫ぶように自分を責めるが、後の祭りだ。
涙目でしょげ返り、布団を頭まで被せる。と、再びスマホが鳴動した。ディスプレイに表示された名前は彼のものだ。
「っ、もしもし!」
飛び起きた勢いそのままに発した声はかなり大きくなってしまった。彼の鼓膜が破れていないか、後になって不安になる。しかし、寸の間沈黙した彼は楽しそうに笑い声を上げた。
『応答がないと思ったら、次は大声か』
「あ、あの、すみません! き、緊張しているもので!」
『いつもはもっと楽にしてると思うけど?』
「いつも緊張していますよ……」
『そんな必要ないのに。まあいいや、そんなことよりも』
そんな切り出しで彼が口にしたのは、会う日を事前に決めていいかという質問だった。人と会う日を事前に決めておくのは当たり前で、当日突然メールを寄越す要真が普通でないのだと思う。と、いうのが普通なのだろうが、真静は突然だろうと事前だろうと、彼の誘いには何の疑問も突っ込みもなかった。
「私はどちらでも構わないのですが……強いて言うなら、事前の方が確実になって嬉しいです」
『そっか、よかった。実は君のお姉さんに釘を刺されてしまったんだ。事前の約束もなしに妹を連れ回すなって』
「えっ、まあ……姉の言いそうなことですね」
そう返して笑えば、彼は少し不満げに唸った。
『君に会いたくなったときに会う、の何がダメなんだろうね。まあ佐成さんの言う通り、事前予約制の方が確実に会えるから、別にいいけどさ』
「会いたくなったとき……」
倉瀬要真という人は、真静の心臓を止めようとすることが好きらしい。何故こうもサラリと胸をときめかせるようなことが言えるのだろう。
しかし、本人に真静の顔を熱くさせた自覚は皆無らしく、不満げな声音から一転、彼は心なしか声を弾ませた。
『それで早速だけど、来週の日曜日と水曜日、金曜日は空いているかな?』
「えっ、あ、少々お待ちください!」
真静は慌ててスクールバッグを開き、文庫サイズの手帳を取り出した。黒い実用的な手帳ゆえ、最近よく彩愛に「どこかの秘書さんみたい」とからかわれる代物だ。
そうして確認した結果、いずれの日も暇であった。バイトをする人はそうはいかないのだろうが、真静は過保護な身内に危ないからとの理由でバイトを禁止されているため、大抵の放課後は暇なのだ。
「どの日も空いています」
真静の報告を耳にするなり、彼は歓声を上げた。
『それはなにより! じゃあ、その日は会おうね。そうだな……せっかくの日曜日だし、どこかに出かけようか』
どうするどうする? と彼は興奮気味だ。
あれもいいね、これもいいね、と様々な提案をする彼の声に、真静はひたすら耳を傾けた。出かけることに興味がないのではない。気圧されているのでも、彼の勢いに引いているのでもない。ただ彼の提案がどれも素晴らしく聞こえ、聞き入ってしまっていた。
結局、日曜日の予定はほとんど彼の意見で決まり、真静はただ一回、「いいですね、そうしましょう」と同意を示した以外にはほぼ話さなかった。
『それじゃあ、日曜日は十時に佐成さんの家の最寄り駅前で集合ね。そのあとは上野の美術館とか、動物園巡りをするってことで』
「はい! よろしくお願いします!」
『こちらこそ。……もう夜も遅いな、寝ようか。突然電話してごめんね』
申し訳なさそうに、そして寂しそうに謝られ、真静は一人首を振った。
「驚きましたけれど、嬉しかったです」
『うん、それなら良かった。……それじゃ、おやすみ』
その響きはどこか甘く、まるで恋人に言うような……という勘違いはよしておこう。
「お、おやすみなさい……」
おかしな考えが浮かんだせいで上擦った声を小さくしながら、真静は要真が電話を切るのを待った。
「暮、倉瀬さんと、お出かけ……」
これはもしや、デートと言うのではなかろうか。
「……ないないない! 違うわ! あの方が私に好意を寄せてくれるなんてあるわけないもの。これはただのお出かけ。私をファンとして認めてくださっているが故の甘やかしだわ」
デートなどでは決してない、と心の中で叫び、布団にもう一度くるまる。しかし、スマホを枕元に置いてからしばらくは、飛んだ眠気を呼び寄せることに苦戦を強いられたのだった。
そんな日常に変化が起こったのは、要真の誘いで彼の高校に足を運んだある日の夜だった。
いつも通りの時間に家まで送ってもらうと、門前で姉が仁王立ちをしていた。そして真静を要真から奪うようにして彼女を抱きしめると、真静と彼の間に再び仁王立ちをして彼を見据えた。
「倉瀬要真さん、でしたわね? 少々よろしいかしら?」
姉が剣呑な表情で庭の端に向かい、それに従った彼に続こうとした真静は「あなたはもう家に入っていていいわよ」と優しく遠ざけられた。彼と何を話すつもりか気になるが、姉は微笑みながら真静が家に入るのを待っているため、様子を窺うこともできなさそうだ。仕方なく要真に挨拶をし、真静は家の中で姉を待った。
彼と話し終えて戻ってきた姉は、どこかスッキリした様子で笑った。
「ただいま! もう心配ないわよ」
「……お姉ちゃん、暮、倉瀬さんと何を話したの?」
真静が恐る恐る問いかけるも、彼女に答える気はなさそうだった。恐喝でもしたのだろうか。いや、姉はそんな恐ろしい女性ではない。ないはずだ。
結局就寝前まで粘ってみても姉は口を割らなかった。ここまで頑なだとますます気になってしまう。
一体何を話していたんだろう?
ベッドに寝そべり、寝る体勢に入りながら物思いに耽る。と、何の前触れもなく枕元のスマホが鳴動し、彼女は慌ててディスプレイを覗いた。
彼からの電話のようだ。そう認識するや否や、バネ仕掛けの如く跳ね起きベッドの上で正座をした。
初めての彼との電話に鼓動が早まる。早く出なければ。いや、もう少し気持ちを落ち着かせてから……。いやいや、早く出るべきだろう、切れてしまうではないか。いやしかし、声が震えてしまっては要真に心配されるのではなかろうか。
ああだこうだと考えているうちに、ぷつん、と通信音が途絶えた。
「……」
つい沈黙し、すぐにベッドに倒れこむ。
「私のバカバカバカっ! 何悩んでいたのよ! 切れるに決まっているじゃないっ!」
小声で、しかし叫ぶように自分を責めるが、後の祭りだ。
涙目でしょげ返り、布団を頭まで被せる。と、再びスマホが鳴動した。ディスプレイに表示された名前は彼のものだ。
「っ、もしもし!」
飛び起きた勢いそのままに発した声はかなり大きくなってしまった。彼の鼓膜が破れていないか、後になって不安になる。しかし、寸の間沈黙した彼は楽しそうに笑い声を上げた。
『応答がないと思ったら、次は大声か』
「あ、あの、すみません! き、緊張しているもので!」
『いつもはもっと楽にしてると思うけど?』
「いつも緊張していますよ……」
『そんな必要ないのに。まあいいや、そんなことよりも』
そんな切り出しで彼が口にしたのは、会う日を事前に決めていいかという質問だった。人と会う日を事前に決めておくのは当たり前で、当日突然メールを寄越す要真が普通でないのだと思う。と、いうのが普通なのだろうが、真静は突然だろうと事前だろうと、彼の誘いには何の疑問も突っ込みもなかった。
「私はどちらでも構わないのですが……強いて言うなら、事前の方が確実になって嬉しいです」
『そっか、よかった。実は君のお姉さんに釘を刺されてしまったんだ。事前の約束もなしに妹を連れ回すなって』
「えっ、まあ……姉の言いそうなことですね」
そう返して笑えば、彼は少し不満げに唸った。
『君に会いたくなったときに会う、の何がダメなんだろうね。まあ佐成さんの言う通り、事前予約制の方が確実に会えるから、別にいいけどさ』
「会いたくなったとき……」
倉瀬要真という人は、真静の心臓を止めようとすることが好きらしい。何故こうもサラリと胸をときめかせるようなことが言えるのだろう。
しかし、本人に真静の顔を熱くさせた自覚は皆無らしく、不満げな声音から一転、彼は心なしか声を弾ませた。
『それで早速だけど、来週の日曜日と水曜日、金曜日は空いているかな?』
「えっ、あ、少々お待ちください!」
真静は慌ててスクールバッグを開き、文庫サイズの手帳を取り出した。黒い実用的な手帳ゆえ、最近よく彩愛に「どこかの秘書さんみたい」とからかわれる代物だ。
そうして確認した結果、いずれの日も暇であった。バイトをする人はそうはいかないのだろうが、真静は過保護な身内に危ないからとの理由でバイトを禁止されているため、大抵の放課後は暇なのだ。
「どの日も空いています」
真静の報告を耳にするなり、彼は歓声を上げた。
『それはなにより! じゃあ、その日は会おうね。そうだな……せっかくの日曜日だし、どこかに出かけようか』
どうするどうする? と彼は興奮気味だ。
あれもいいね、これもいいね、と様々な提案をする彼の声に、真静はひたすら耳を傾けた。出かけることに興味がないのではない。気圧されているのでも、彼の勢いに引いているのでもない。ただ彼の提案がどれも素晴らしく聞こえ、聞き入ってしまっていた。
結局、日曜日の予定はほとんど彼の意見で決まり、真静はただ一回、「いいですね、そうしましょう」と同意を示した以外にはほぼ話さなかった。
『それじゃあ、日曜日は十時に佐成さんの家の最寄り駅前で集合ね。そのあとは上野の美術館とか、動物園巡りをするってことで』
「はい! よろしくお願いします!」
『こちらこそ。……もう夜も遅いな、寝ようか。突然電話してごめんね』
申し訳なさそうに、そして寂しそうに謝られ、真静は一人首を振った。
「驚きましたけれど、嬉しかったです」
『うん、それなら良かった。……それじゃ、おやすみ』
その響きはどこか甘く、まるで恋人に言うような……という勘違いはよしておこう。
「お、おやすみなさい……」
おかしな考えが浮かんだせいで上擦った声を小さくしながら、真静は要真が電話を切るのを待った。
「暮、倉瀬さんと、お出かけ……」
これはもしや、デートと言うのではなかろうか。
「……ないないない! 違うわ! あの方が私に好意を寄せてくれるなんてあるわけないもの。これはただのお出かけ。私をファンとして認めてくださっているが故の甘やかしだわ」
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