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第2章
爆弾は投げられた。
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「ありゃ? もしもーし? 戻ってこーい」
レーツェルが眼前で手を左右に振って私を覚醒させようとしていた。
「……あ、すみません。ビックリしてしまって……あの、どうかしましたか?」
本気で驚いているのは解っているのだろうけど、何故か無言の二人。
「ホント、君って珍しいな」
「はい?」
「うん、僕は気にった!」
にこにこ穏やかに笑いながら、次の瞬間飛んでもない台詞をレーツェルはかました。
「友達になろう!」
「は?!」
動揺する私に気付いてもマイペースを崩さないレーツェル。
「君といると退屈しなさそうだし、何よりカグラを色眼鏡で見ない人は初めてだよ!」
いやいやいやいや、色眼鏡で見れますよ。
単純に観賞用としてはもってこいだとか。
ただ、惚れたりしたら、先が無いので出来るだけ避けたいだけですが。なにか?
って感じなんですよ。
出来れば平穏な生活がしたいのでご遠慮願いたい。
そんだけなんで、お近付きにはなりたくありません!
いやああああああ!
キラキラしい笑顔で近づかないでぇぇぇぇぇ!!
「え、え、遠慮しますっ」
一歩下がる私を追い詰める様に、ずいっとレーツェルが近づく。
「えー、なんで?」
小首を傾げて、美麗な顔が不思議そうに私を見詰める。
「恐れ多いですから!」
ヤケクソ気味叫ぶと。
「大丈夫、僕は普通だよ? 恐れ多いのはカグラだけだから大丈夫」
楽しそうに言うレーツェルに、私は気に入られたらしい。
出来るだけ権力と遠い場所にいたいのに~~。
なんで、大当たりを速攻引いちゃったのよ!
私のばかーーーーっ!
「あ、それとも彼女候補のポジションがいい?」
ついっとレーツェルの手が伸びて、私の頬をそっと持ち上げた。
「ひょぇ!?」
綺麗な銀蒼色の輝きが私を覗き込む。
見詰め合ったのは、ほんの少しの間。
その間何を彼が感じたのかは解らないが、とても楽しそうな笑顔になって。
「うん、男に成らせるのはもったいない! 君は女の子に成るといいよ。だから、僕と友達になろうね?」
「いや、それはちょっと……」
「もしかして、カグラの方が好み?」
「ええええ? そう言うのでもなくてですね……あの、誰かを好きになった事ないから、よく解りません」
そう言って、適当に誤魔化してみる。
未分化=恋愛経験ゼロが常識。
誰かに心を動かすのは、魔力が引き寄せられるので性別が確定する事が多いのだ。
だから、誰も好きになった事がないと言えば説得力が増す。
「ふぅん、そっかー。じゃ、君が本気で好きになったら姿が変わるのかな? それが僕だったら嬉しいかもね」
ひえぇぇぇ。
なんでそんな宣戦布告的なコトになるのぉ!?
ちょ、そこの第二皇位継承者! 助けに入りやがれーーっ!!
レーツェルの背後にいるカグラは、私達を傍観しているだけ。
――――役に立たねぇ!!!
この現状を何が何でも打破しないと色々面倒になる。
話を明後日の方向でも良いから持って行かなきゃ!
「……っと、誰にでもそんな感じなんですか?」
「ん? 僕?」
「はい」
「そんな事ないよ。ねぇ、カグラ?」
「ああ、そうだな。お前がそんなに浮かれているのを見るのは殆どないな」
「だってさ」
カグラの言葉に、ニコニコ~って人懐っこい笑顔を見せるレーツェル。
「えっと、それは……」
しどろもどろする私に。
「レーツェルに思いっ切り気に入られた様だな。嫌なら殴り飛ばしてでも拒絶した方がいい」
カグラがさらっと爆弾を落とす。
「なななな、なんで!?」
硬直する私に、レーツェルが更に追い打ちを掛けて来る。
「だって、君、凄く可愛いから。それに、僕の好みなんだよね」
レーツェルが眼前で手を左右に振って私を覚醒させようとしていた。
「……あ、すみません。ビックリしてしまって……あの、どうかしましたか?」
本気で驚いているのは解っているのだろうけど、何故か無言の二人。
「ホント、君って珍しいな」
「はい?」
「うん、僕は気にった!」
にこにこ穏やかに笑いながら、次の瞬間飛んでもない台詞をレーツェルはかました。
「友達になろう!」
「は?!」
動揺する私に気付いてもマイペースを崩さないレーツェル。
「君といると退屈しなさそうだし、何よりカグラを色眼鏡で見ない人は初めてだよ!」
いやいやいやいや、色眼鏡で見れますよ。
単純に観賞用としてはもってこいだとか。
ただ、惚れたりしたら、先が無いので出来るだけ避けたいだけですが。なにか?
って感じなんですよ。
出来れば平穏な生活がしたいのでご遠慮願いたい。
そんだけなんで、お近付きにはなりたくありません!
いやああああああ!
キラキラしい笑顔で近づかないでぇぇぇぇぇ!!
「え、え、遠慮しますっ」
一歩下がる私を追い詰める様に、ずいっとレーツェルが近づく。
「えー、なんで?」
小首を傾げて、美麗な顔が不思議そうに私を見詰める。
「恐れ多いですから!」
ヤケクソ気味叫ぶと。
「大丈夫、僕は普通だよ? 恐れ多いのはカグラだけだから大丈夫」
楽しそうに言うレーツェルに、私は気に入られたらしい。
出来るだけ権力と遠い場所にいたいのに~~。
なんで、大当たりを速攻引いちゃったのよ!
私のばかーーーーっ!
「あ、それとも彼女候補のポジションがいい?」
ついっとレーツェルの手が伸びて、私の頬をそっと持ち上げた。
「ひょぇ!?」
綺麗な銀蒼色の輝きが私を覗き込む。
見詰め合ったのは、ほんの少しの間。
その間何を彼が感じたのかは解らないが、とても楽しそうな笑顔になって。
「うん、男に成らせるのはもったいない! 君は女の子に成るといいよ。だから、僕と友達になろうね?」
「いや、それはちょっと……」
「もしかして、カグラの方が好み?」
「ええええ? そう言うのでもなくてですね……あの、誰かを好きになった事ないから、よく解りません」
そう言って、適当に誤魔化してみる。
未分化=恋愛経験ゼロが常識。
誰かに心を動かすのは、魔力が引き寄せられるので性別が確定する事が多いのだ。
だから、誰も好きになった事がないと言えば説得力が増す。
「ふぅん、そっかー。じゃ、君が本気で好きになったら姿が変わるのかな? それが僕だったら嬉しいかもね」
ひえぇぇぇ。
なんでそんな宣戦布告的なコトになるのぉ!?
ちょ、そこの第二皇位継承者! 助けに入りやがれーーっ!!
レーツェルの背後にいるカグラは、私達を傍観しているだけ。
――――役に立たねぇ!!!
この現状を何が何でも打破しないと色々面倒になる。
話を明後日の方向でも良いから持って行かなきゃ!
「……っと、誰にでもそんな感じなんですか?」
「ん? 僕?」
「はい」
「そんな事ないよ。ねぇ、カグラ?」
「ああ、そうだな。お前がそんなに浮かれているのを見るのは殆どないな」
「だってさ」
カグラの言葉に、ニコニコ~って人懐っこい笑顔を見せるレーツェル。
「えっと、それは……」
しどろもどろする私に。
「レーツェルに思いっ切り気に入られた様だな。嫌なら殴り飛ばしてでも拒絶した方がいい」
カグラがさらっと爆弾を落とす。
「なななな、なんで!?」
硬直する私に、レーツェルが更に追い打ちを掛けて来る。
「だって、君、凄く可愛いから。それに、僕の好みなんだよね」
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