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第2章
内緒のお話1 SIDE BOYS
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カグラとレーツェルが寮監室に入ると、そこは不思議との~んびりした雰囲気で満ちていた。
「やっと来たわね」
優雅にティータイムと洒落込んでいたシエンが声を上げた。
「…………」
シエンの服装の趣味は、見れば見るほどはっちゃけているハデハデな服装なのだが、妙に似合っていて優雅にも見えてしまう事実を時々困惑してしまうカグラ達であった。
ただし、それを突っ込んで恐ろしい目にあうのも解っているので何も言わない二人でもある。
流線型をモチーフにした長方形のテーブルの上座には先ほどの庭師が座り、シエンはその斜め右方向に座っていた。
空いている席は後6席。
シエンの隣と、シエンの向かい側2席と下座の1席だ。
テーブルも椅子も猫足と言われるアンティーク調の家具で揃えられている。
そのテーブルの上に載っているのは、ティーセット、3段のティースタンドにはサンドイッチ、スコーン、ケーキなどが綺麗並べられている。
完全にティーパーティ状態だ。
困惑気味な二人に笑顔を向けて促したのは、庭師の服装を着替えたスーツ姿の老人だった。
「お二人とも、お好きな席にお座り下さい」
「……はい」
促されるまま、カグラはシエンの向かい側に腰を下ろし、レーツェルはその隣に座る。
「さてと。何から話を聞きたい?」
シエンはそう言うと、目前の二人に紅茶を淹れてあげながら問い掛けた。
「まずは、グラニットの処分についてだな」
カグラは渡された紅茶に口をつけながら言う。
「パームは退学処分で、今回出た不正の主犯であるグラニット補佐官は、証拠が出揃い次第逮捕されるわね。学院内の不正も明らかになったしこちらとしても良い結果を出せたわ。学院の情報はとりあえずはこれ以上言えないけれど」
「そうか。まぁ、あいつが処分されるのなら俺としては喜ばしい事だな」
カグラはシエンの言葉に、満足げに笑う。
「それでは、カグラ殿。此度の問題には、監査機関に任せるという事で宜しいですね?」
庭師がにこやかに笑い言うが、否定を許さない圧力に満ちていた。
「ええ。理事長殿の貴方が指揮しているのを俺がどうこう出来る訳ありませんから」
「お気遣い、感謝致します」
カグラにお礼を述べるルウィン。
「このお話はこれくらいにして、カグラ殿にお聞きしたい。我が孫とのお話はどうでしたかな?」
「あの事件以来の再会でしたが、有意義な時間でしたよ」
さらっと答えるカグラに、ルウィンはつまらなそうな表情になる。
「カグラ殿は我が孫に対してどう思っているのでしょうか?」
「そうですねぇ……可愛らしい方だとは思いますよ。許嫁としては申し分ないほどの家柄ですからね」
「そういった意味でか……まぁ、レオンやコウの気持ちを考えたら惚れられても困るものだがな」
苦笑しながらカグラを見やるルゥイン。
「……あぁ、あの事件の際にお会いしましたが、確かに彼女に対してどうこうしようものなら、報復は免れないと思う程の勢いでしたからね」
「あの時は、手ずから我が孫を助けて下さいまして有り難う御座います。直接御礼申し上げようとずっと思っていました。王宮へ出向いた時には、カグラ殿は騎士団へ入ってしまわれたので」
「いいえ、もっと早く気付けば良かったのですが……遅れた上に怪我をさせてしまいましたから」
首を横に振って、カグラは恐縮する。本来なら糾弾されても仕方ない立場でもあったからだ。
「やっと来たわね」
優雅にティータイムと洒落込んでいたシエンが声を上げた。
「…………」
シエンの服装の趣味は、見れば見るほどはっちゃけているハデハデな服装なのだが、妙に似合っていて優雅にも見えてしまう事実を時々困惑してしまうカグラ達であった。
ただし、それを突っ込んで恐ろしい目にあうのも解っているので何も言わない二人でもある。
流線型をモチーフにした長方形のテーブルの上座には先ほどの庭師が座り、シエンはその斜め右方向に座っていた。
空いている席は後6席。
シエンの隣と、シエンの向かい側2席と下座の1席だ。
テーブルも椅子も猫足と言われるアンティーク調の家具で揃えられている。
そのテーブルの上に載っているのは、ティーセット、3段のティースタンドにはサンドイッチ、スコーン、ケーキなどが綺麗並べられている。
完全にティーパーティ状態だ。
困惑気味な二人に笑顔を向けて促したのは、庭師の服装を着替えたスーツ姿の老人だった。
「お二人とも、お好きな席にお座り下さい」
「……はい」
促されるまま、カグラはシエンの向かい側に腰を下ろし、レーツェルはその隣に座る。
「さてと。何から話を聞きたい?」
シエンはそう言うと、目前の二人に紅茶を淹れてあげながら問い掛けた。
「まずは、グラニットの処分についてだな」
カグラは渡された紅茶に口をつけながら言う。
「パームは退学処分で、今回出た不正の主犯であるグラニット補佐官は、証拠が出揃い次第逮捕されるわね。学院内の不正も明らかになったしこちらとしても良い結果を出せたわ。学院の情報はとりあえずはこれ以上言えないけれど」
「そうか。まぁ、あいつが処分されるのなら俺としては喜ばしい事だな」
カグラはシエンの言葉に、満足げに笑う。
「それでは、カグラ殿。此度の問題には、監査機関に任せるという事で宜しいですね?」
庭師がにこやかに笑い言うが、否定を許さない圧力に満ちていた。
「ええ。理事長殿の貴方が指揮しているのを俺がどうこう出来る訳ありませんから」
「お気遣い、感謝致します」
カグラにお礼を述べるルウィン。
「このお話はこれくらいにして、カグラ殿にお聞きしたい。我が孫とのお話はどうでしたかな?」
「あの事件以来の再会でしたが、有意義な時間でしたよ」
さらっと答えるカグラに、ルウィンはつまらなそうな表情になる。
「カグラ殿は我が孫に対してどう思っているのでしょうか?」
「そうですねぇ……可愛らしい方だとは思いますよ。許嫁としては申し分ないほどの家柄ですからね」
「そういった意味でか……まぁ、レオンやコウの気持ちを考えたら惚れられても困るものだがな」
苦笑しながらカグラを見やるルゥイン。
「……あぁ、あの事件の際にお会いしましたが、確かに彼女に対してどうこうしようものなら、報復は免れないと思う程の勢いでしたからね」
「あの時は、手ずから我が孫を助けて下さいまして有り難う御座います。直接御礼申し上げようとずっと思っていました。王宮へ出向いた時には、カグラ殿は騎士団へ入ってしまわれたので」
「いいえ、もっと早く気付けば良かったのですが……遅れた上に怪我をさせてしまいましたから」
首を横に振って、カグラは恐縮する。本来なら糾弾されても仕方ない立場でもあったからだ。
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