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第2章
ボケ担当?
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学校等行くのは、転生してから初めての事だから、正直勝手が分らない。
どうしたら良いのかと、携帯端末に問い掛けると。
『クラス別けはありません。各習得単位科目を受けて進級試験を受けていきます。本日は、入学式を受ける為に大講堂へ行って下さい』
と、端的な回答が返って来る。
端末のナビに従いながら、のんびりと学院内の小道(歩道)を歩いて行く。
小道は一言で言うなら風情がある。
地球の日本とかでもあったけど、哲学の道とかそんな感じのものだ。
煉瓦の様な石畳が敷かれている。
小道の脇には可愛らしい花々が道を彩る。
花壇の向こう側には心地よい水音を発てる、小川に見立てた感じの作りの水道。
その水道には、日の光の中で踊る様に泳ぐ小魚達がいる。
花壇と水道を隔てるのは、無造作の様に見えるが計算されて配置している石。
石の隙間を通して、花壇に水を引いているのだ。
端末に訊けば、こんな風な癒しの空間が、この学院都市には沢山あるとの事だった。
15分位歩き、やっと見えて来た大講堂。
真っ白い建物だった。
尖頭に部分に貼られた鮮やかなコバルトブルーのタイル、その下の丸い曲線を描く屋根、建物がどっしりと建っている。
タージマハルと、ヨーロッパ某所の青い屋根と白い壁の教会を足した様な建物の外観。
――――この学院の建物を作ったデザイナーは、地球かぶれなのか?
と、思わずにはいられない。
のんびりと建物を見上げていると、キャー!と言う黄色い悲鳴と共にどん!と誰かが思いっ切り当たって来る。
「わわっ!」
押された勢いで、私は前につんのめる。
「うわっ!?」
勢いが殺せず、どさりと、私は目の前にいた誰かの胸に突っ込んでしまう。
「……す、すみません」
恐る恐る顔を上げて見ると、まず初めに目に飛び込んだのは、右胸あたりで揺れている、緋色の紐で括られた艶のある長めの黒髪。
視線を上げて行くと、象牙色の肌に映える、切れ長のアイスブルーの瞳が私を覗き込んでいた。
目の前の彼は、カグラ達が西洋風なら、和風と言うイメージがピッタリな感じの人だった。
「……か」
「か?」
「かわええっ!!」
彼の口から出たのは、何故か関西弁だった。
「は?」
思わず彼を凝視してしまった。
「ワイの名前は、リョウ・セイレイインちゅーねん。ジブンの名前はなんちゅーの?」
破顔して私の体勢を戻してくれつつ、彼は関西弁でそう問うた。
「えっと……ナツキ、です。ナツキ・タカマガハラ」
人懐こい笑顔と緊張を破壊させる方言訛りにパニくりながらも、私はしどろもどろに答えた。
「なっちゃんやな!」
瞳を輝かせ、何故かリョウにそう言い切られた。
どうしたら良いのかと、携帯端末に問い掛けると。
『クラス別けはありません。各習得単位科目を受けて進級試験を受けていきます。本日は、入学式を受ける為に大講堂へ行って下さい』
と、端的な回答が返って来る。
端末のナビに従いながら、のんびりと学院内の小道(歩道)を歩いて行く。
小道は一言で言うなら風情がある。
地球の日本とかでもあったけど、哲学の道とかそんな感じのものだ。
煉瓦の様な石畳が敷かれている。
小道の脇には可愛らしい花々が道を彩る。
花壇の向こう側には心地よい水音を発てる、小川に見立てた感じの作りの水道。
その水道には、日の光の中で踊る様に泳ぐ小魚達がいる。
花壇と水道を隔てるのは、無造作の様に見えるが計算されて配置している石。
石の隙間を通して、花壇に水を引いているのだ。
端末に訊けば、こんな風な癒しの空間が、この学院都市には沢山あるとの事だった。
15分位歩き、やっと見えて来た大講堂。
真っ白い建物だった。
尖頭に部分に貼られた鮮やかなコバルトブルーのタイル、その下の丸い曲線を描く屋根、建物がどっしりと建っている。
タージマハルと、ヨーロッパ某所の青い屋根と白い壁の教会を足した様な建物の外観。
――――この学院の建物を作ったデザイナーは、地球かぶれなのか?
と、思わずにはいられない。
のんびりと建物を見上げていると、キャー!と言う黄色い悲鳴と共にどん!と誰かが思いっ切り当たって来る。
「わわっ!」
押された勢いで、私は前につんのめる。
「うわっ!?」
勢いが殺せず、どさりと、私は目の前にいた誰かの胸に突っ込んでしまう。
「……す、すみません」
恐る恐る顔を上げて見ると、まず初めに目に飛び込んだのは、右胸あたりで揺れている、緋色の紐で括られた艶のある長めの黒髪。
視線を上げて行くと、象牙色の肌に映える、切れ長のアイスブルーの瞳が私を覗き込んでいた。
目の前の彼は、カグラ達が西洋風なら、和風と言うイメージがピッタリな感じの人だった。
「……か」
「か?」
「かわええっ!!」
彼の口から出たのは、何故か関西弁だった。
「は?」
思わず彼を凝視してしまった。
「ワイの名前は、リョウ・セイレイインちゅーねん。ジブンの名前はなんちゅーの?」
破顔して私の体勢を戻してくれつつ、彼は関西弁でそう問うた。
「えっと……ナツキ、です。ナツキ・タカマガハラ」
人懐こい笑顔と緊張を破壊させる方言訛りにパニくりながらも、私はしどろもどろに答えた。
「なっちゃんやな!」
瞳を輝かせ、何故かリョウにそう言い切られた。
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