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第2章
対抗戦を切り抜けろ! 1
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「まず初めに、対抗戦で求められる技量ついてだが、まぁ、今の所は怪我しない程度だとは思う。俺達の通常レベルの技量は、求められてはいない筈だが……」
私、レーツェル、リョウを順番に見ながら、カグラが言った。
「そうだねぇ、初歩の初歩だろうね。間違っても騎士団仕込みの何かしろって事はないだろうし」
「目下の問題点は、ナツキの魔法維持が甘い事だな」
「ぅ……足手纏いでゴメン」
「初心者にそないな事求める方が無茶やんか!」
ごもっともな事実をリョウは、私の代わりに代弁してくれる。
本当に対抗戦で私が何かヘマすると、大惨事間違いなしであろう。
自分の手の中に治まる位の風を、突風(人飛ばせます)にしてしまうんだから洒落にならない。
怪我人を出さない為にもじっとしてる方が良いに決まっている。
「レーツェルは前衛で特攻タイプだから、リョウと組んで攪乱させればいい。ナツキと俺が防御に回るのでどうだ?」
「えー、僕も防御に回りたい~」
不平を言うレーツェルに、カグラは至極真面目にさらっと言う。
「俺が前衛でも良いが、本気だすぞ?」
「それは、色々問題が出るよー。速攻終わっちゃうじゃん」
「ワイら、いらへんやん」
「だね。組む意味が解らないよね」
私が思わず口にすると、レーツェルはニコニコっと笑顔で反応する。
「えーー、だって、僕、ナツキと組みたかったんだ! それに、下手に女子と組めば要らない面倒事になるでしょ?」
「そやけどなぁ~」
「うん、正直迷惑だよねぇ」
「僕等を助けてくれないんだぁ」
ワザとらしくレーツェルが言うので、私とリョウはじと目で見遣る。
紛れもなく、とばっちりだ。
――――そんだけ強いのに、なんで私達を巻き込んだんだ~~っ!? ふざけんな! このイケメン騎士め!!
正直、のほほんと述べるレーツェルにムカついたので、私はギロッと睨んで言い放つ。
「ぜーーったい、女の子達にケンカ吹っかけたよね。面倒事がこっちに来たらどう責任とってくれんのさぁ!!」
「せやせや。完璧にワイらターゲットにされるやんか! どないしてくれるんや」
リョウもそれは思っていたらしく、同意してくれる。
「何かしたらって事? そりゃあ、徹底的に叩き潰すよ。勿論!」
レーツェルは、にっこーり笑顔で怖い事を言ってくれる。
何と言うか惨い、酷い。嫉妬からとは言え、暴走するかもしれない女の子を叩き潰すって……そもそも自分の行動をもう少し考えてくれれば良いじゃないのか?
表面上は未分化しているけど同じ女として、聞いていると泣けてくる。
「だってさぁ。婚約者いるカグラに平気ですり寄るのはどうかと思うし、そういう子ってのは大抵僕にもよって来るんだよ? そういう子には絶対に興味持てないもん。下心丸見えだからねぇ」
「うぁ。メッチャ辛辣~」
「ちゃんとしている子には、それなりの敬意を払うよ? 一応だけど」
「一応なんだ……」
「まぁね、纏わり付かれたり、勘違いされたりしても困るだけだからね。身分とかがあるって結構面倒なんだよー」
「あ~~。それは、分るわ」
しみじみとレーツェルが言うとリョウも遠い目をしつつ、うんうんと頷く。昔、嫌な事があったのだろうと、何と無く察しはつく。
「お前ら、思いを馳せるのも結構だが、この後の事を先に考えろ」
カグラが二人に警告する。
「あー、ゴメン。僕とリョウが前衛で良いよ。リョウは文句無いかな?」
「せやな、ナツキに突っ込んで行かれると困るやろ。だったら、ワイが突っ込む方がええな」
レーツェルは頭を掻きつつ問うと、リョウも数秒思案した後にハッキリと答えた。
「……」
――――そうハッキリキッパリ言われると、私だって微妙に凹むんだよ!
私、レーツェル、リョウを順番に見ながら、カグラが言った。
「そうだねぇ、初歩の初歩だろうね。間違っても騎士団仕込みの何かしろって事はないだろうし」
「目下の問題点は、ナツキの魔法維持が甘い事だな」
「ぅ……足手纏いでゴメン」
「初心者にそないな事求める方が無茶やんか!」
ごもっともな事実をリョウは、私の代わりに代弁してくれる。
本当に対抗戦で私が何かヘマすると、大惨事間違いなしであろう。
自分の手の中に治まる位の風を、突風(人飛ばせます)にしてしまうんだから洒落にならない。
怪我人を出さない為にもじっとしてる方が良いに決まっている。
「レーツェルは前衛で特攻タイプだから、リョウと組んで攪乱させればいい。ナツキと俺が防御に回るのでどうだ?」
「えー、僕も防御に回りたい~」
不平を言うレーツェルに、カグラは至極真面目にさらっと言う。
「俺が前衛でも良いが、本気だすぞ?」
「それは、色々問題が出るよー。速攻終わっちゃうじゃん」
「ワイら、いらへんやん」
「だね。組む意味が解らないよね」
私が思わず口にすると、レーツェルはニコニコっと笑顔で反応する。
「えーー、だって、僕、ナツキと組みたかったんだ! それに、下手に女子と組めば要らない面倒事になるでしょ?」
「そやけどなぁ~」
「うん、正直迷惑だよねぇ」
「僕等を助けてくれないんだぁ」
ワザとらしくレーツェルが言うので、私とリョウはじと目で見遣る。
紛れもなく、とばっちりだ。
――――そんだけ強いのに、なんで私達を巻き込んだんだ~~っ!? ふざけんな! このイケメン騎士め!!
正直、のほほんと述べるレーツェルにムカついたので、私はギロッと睨んで言い放つ。
「ぜーーったい、女の子達にケンカ吹っかけたよね。面倒事がこっちに来たらどう責任とってくれんのさぁ!!」
「せやせや。完璧にワイらターゲットにされるやんか! どないしてくれるんや」
リョウもそれは思っていたらしく、同意してくれる。
「何かしたらって事? そりゃあ、徹底的に叩き潰すよ。勿論!」
レーツェルは、にっこーり笑顔で怖い事を言ってくれる。
何と言うか惨い、酷い。嫉妬からとは言え、暴走するかもしれない女の子を叩き潰すって……そもそも自分の行動をもう少し考えてくれれば良いじゃないのか?
表面上は未分化しているけど同じ女として、聞いていると泣けてくる。
「だってさぁ。婚約者いるカグラに平気ですり寄るのはどうかと思うし、そういう子ってのは大抵僕にもよって来るんだよ? そういう子には絶対に興味持てないもん。下心丸見えだからねぇ」
「うぁ。メッチャ辛辣~」
「ちゃんとしている子には、それなりの敬意を払うよ? 一応だけど」
「一応なんだ……」
「まぁね、纏わり付かれたり、勘違いされたりしても困るだけだからね。身分とかがあるって結構面倒なんだよー」
「あ~~。それは、分るわ」
しみじみとレーツェルが言うとリョウも遠い目をしつつ、うんうんと頷く。昔、嫌な事があったのだろうと、何と無く察しはつく。
「お前ら、思いを馳せるのも結構だが、この後の事を先に考えろ」
カグラが二人に警告する。
「あー、ゴメン。僕とリョウが前衛で良いよ。リョウは文句無いかな?」
「せやな、ナツキに突っ込んで行かれると困るやろ。だったら、ワイが突っ込む方がええな」
レーツェルは頭を掻きつつ問うと、リョウも数秒思案した後にハッキリと答えた。
「……」
――――そうハッキリキッパリ言われると、私だって微妙に凹むんだよ!
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