51 / 69
第2章
初授業でらぶこめに発展?
しおりを挟む
目の前の黒い壁がスーーッと、消えていく。
解呪の文言とか言葉にしていないのに、カグラが意識しただけでそれが可能なのに気付くと正直凹む。
兄様も母様も父様も、家族みんな、それ以上のレベルなのは確かだろう。
そう、私だけがおちこぼれなんだってこと。
大事にされていたと言えば聞こえは良いけど……実際は持て余していたんじゃないかと推測出来てしまう。
そうは思いたくないけど……後ろ向きに考えたくないけど……時々、ふとした瞬間に考えてしまう。
劣等感……なのは分っている。
さっきだって、カグラやレーツェルの手を煩わせ、リョウすらも巻き込んだ。
ぐるぐると陥るマイナススパイラルに、正直どうして良いのか分からなくなりそうだ。
「……」
足元を見詰め、小さくため息を吐いてみる。
何も答えなんて出ないのは分っているし、始まったばかりでコケる事なんて当たり前だし、それにしたって一発目で派手に失敗は無いよねぇ……ホント。
――――あれ? 派手な失敗をカバーするのだって、それ相応の予備知識無いと出来ないんじゃ? もしかして……。
「……っ」
思い当りそうになる事実に、私はカグラを見遣ろうとして顔を上げた瞬間。
「「ナツキッ!!」」
リョウとレーツェルのハモり声が聞こえて、二人に飛び掛かれる様に勢い良く両サイドから抱きつかれる。
「うぎゅ」
問答無用な勢いだったから本気で苦しかった。レーツェルは左頬にキスする勢いで頬ずりしてるし、リョウは右側の鎖骨辺りに顔を寄せてホッと息を吐いている。
「ちょ……くる……しいん……だけどっ」
両腕を動かそうにも、二人がガッチリ抱き込んでいて身動きか一切取れない。
「あ~~良かったぁ。僕達、心配したんだよー」
「そうや、はよ出てこいや」
レーツェルとリョウは、私にトリモチの様にくっ付きながら声を出す。
心配掛けたのは分かるけども、何故にここまで引っ付かれなければいけないんだろうか。
早く放して欲しい。
「……お前ら……」
カグラの地を這うような低音ボイス声が、後ろから聞こえる。だけど、左右の二人のせいで振り向けない。
ぐわしっと音がしそうな感じで、私の顔近くにあった二人の後頭部を片手で掴むのが見える。
ギリギリと絞めているのが解るほど、レーツェルとリョウがじたばたもがきながらもしつこくくっ付くのを止めない。
「いい加減、離れろ」
カグラはベリッと、私から二人を無理矢理に引き剥がす。
「ふぅ……」
私はホッと、息を吐いた。真面目に苦しかったんだもの。
呼吸に余裕が出来たので、左右に視線を走らすと、二人はカグラをじと目で睨んでいた。
「何だその眼は」
「決まっとるわ」
「だね! 一人だけで狡いんだって言いたいんだよ!」
「せやせや」
ブーイングを起こす二人をカグラは頭痛げに見詰めつつ、辛辣に言い放った。
「お前ら、アホか」
「「ううぅ」」
むむむむ~~と、リョウとレーツェルは不満丸出しでカグラを睨み付ける。
「今は授業中だぞ、態々自分からマイナス点を稼ぐ気か?」
そんな二人をさらっとスルーして、カグラは見下した様に笑う。
微妙に悪役的な笑顔です。コワイっすよセンセー。
解呪の文言とか言葉にしていないのに、カグラが意識しただけでそれが可能なのに気付くと正直凹む。
兄様も母様も父様も、家族みんな、それ以上のレベルなのは確かだろう。
そう、私だけがおちこぼれなんだってこと。
大事にされていたと言えば聞こえは良いけど……実際は持て余していたんじゃないかと推測出来てしまう。
そうは思いたくないけど……後ろ向きに考えたくないけど……時々、ふとした瞬間に考えてしまう。
劣等感……なのは分っている。
さっきだって、カグラやレーツェルの手を煩わせ、リョウすらも巻き込んだ。
ぐるぐると陥るマイナススパイラルに、正直どうして良いのか分からなくなりそうだ。
「……」
足元を見詰め、小さくため息を吐いてみる。
何も答えなんて出ないのは分っているし、始まったばかりでコケる事なんて当たり前だし、それにしたって一発目で派手に失敗は無いよねぇ……ホント。
――――あれ? 派手な失敗をカバーするのだって、それ相応の予備知識無いと出来ないんじゃ? もしかして……。
「……っ」
思い当りそうになる事実に、私はカグラを見遣ろうとして顔を上げた瞬間。
「「ナツキッ!!」」
リョウとレーツェルのハモり声が聞こえて、二人に飛び掛かれる様に勢い良く両サイドから抱きつかれる。
「うぎゅ」
問答無用な勢いだったから本気で苦しかった。レーツェルは左頬にキスする勢いで頬ずりしてるし、リョウは右側の鎖骨辺りに顔を寄せてホッと息を吐いている。
「ちょ……くる……しいん……だけどっ」
両腕を動かそうにも、二人がガッチリ抱き込んでいて身動きか一切取れない。
「あ~~良かったぁ。僕達、心配したんだよー」
「そうや、はよ出てこいや」
レーツェルとリョウは、私にトリモチの様にくっ付きながら声を出す。
心配掛けたのは分かるけども、何故にここまで引っ付かれなければいけないんだろうか。
早く放して欲しい。
「……お前ら……」
カグラの地を這うような低音ボイス声が、後ろから聞こえる。だけど、左右の二人のせいで振り向けない。
ぐわしっと音がしそうな感じで、私の顔近くにあった二人の後頭部を片手で掴むのが見える。
ギリギリと絞めているのが解るほど、レーツェルとリョウがじたばたもがきながらもしつこくくっ付くのを止めない。
「いい加減、離れろ」
カグラはベリッと、私から二人を無理矢理に引き剥がす。
「ふぅ……」
私はホッと、息を吐いた。真面目に苦しかったんだもの。
呼吸に余裕が出来たので、左右に視線を走らすと、二人はカグラをじと目で睨んでいた。
「何だその眼は」
「決まっとるわ」
「だね! 一人だけで狡いんだって言いたいんだよ!」
「せやせや」
ブーイングを起こす二人をカグラは頭痛げに見詰めつつ、辛辣に言い放った。
「お前ら、アホか」
「「ううぅ」」
むむむむ~~と、リョウとレーツェルは不満丸出しでカグラを睨み付ける。
「今は授業中だぞ、態々自分からマイナス点を稼ぐ気か?」
そんな二人をさらっとスルーして、カグラは見下した様に笑う。
微妙に悪役的な笑顔です。コワイっすよセンセー。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる