Our place ~転生乙女のジュラーレ魔法学院の日常~

龍希

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第2章

初授業でらぶこめに発展?

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 目の前の黒い壁がスーーッと、消えていく。
 解呪の文言とか言葉にしていないのに、カグラが意識しただけでそれが可能なのに気付くと正直凹む。
 兄様も母様も父様も、家族みんな、それ以上のレベルなのは確かだろう。
 そう、私だけがおちこぼれなんだってこと。
 大事にされていたと言えば聞こえは良いけど……実際は持て余していたんじゃないかと推測出来てしまう。
 そうは思いたくないけど……後ろ向きに考えたくないけど……時々、ふとした瞬間に考えてしまう。
 劣等感……なのは分っている。
 さっきだって、カグラやレーツェルの手を煩わせ、リョウすらも巻き込んだ。
 ぐるぐると陥るマイナススパイラルに、正直どうして良いのか分からなくなりそうだ。

「……」
 足元を見詰め、小さくため息を吐いてみる。

 何も答えなんて出ないのは分っているし、始まったばかりでコケる事なんて当たり前だし、それにしたって一発目で派手に失敗は無いよねぇ……ホント。

――――あれ? 派手な失敗をカバーするのだって、それ相応の予備知識無いと出来ないんじゃ? もしかして……。

「……っ」
 思い当りそうになる事実に、私はカグラを見遣ろうとして顔を上げた瞬間。

「「ナツキッ!!」」
 リョウとレーツェルのハモり声が聞こえて、二人に飛び掛かれる様に勢い良く両サイドから抱きつかれる。

「うぎゅ」
 問答無用な勢いだったから本気で苦しかった。レーツェルは左頬にキスする勢いで頬ずりしてるし、リョウは右側の鎖骨辺りに顔を寄せてホッと息を吐いている。

「ちょ……くる……しいん……だけどっ」
 両腕を動かそうにも、二人がガッチリ抱き込んでいて身動きか一切取れない。

「あ~~良かったぁ。僕達、心配したんだよー」
「そうや、はよ出てこいや」
 レーツェルとリョウは、私にトリモチの様にくっ付きながら声を出す。
 心配掛けたのは分かるけども、何故にここまで引っ付かれなければいけないんだろうか。
 早く放して欲しい。

「……お前ら……」
 カグラの地を這うような低音ボイス声が、後ろから聞こえる。だけど、左右の二人のせいで振り向けない。
 ぐわしっと音がしそうな感じで、私の顔近くにあった二人の後頭部を片手で掴むのが見える。
 ギリギリと絞めているのが解るほど、レーツェルとリョウがじたばたもがきながらもしつこくくっ付くのを止めない。

「いい加減、離れろ」
 カグラはベリッと、私から二人を無理矢理に引き剥がす。

「ふぅ……」
 私はホッと、息を吐いた。真面目に苦しかったんだもの。
 呼吸に余裕が出来たので、左右に視線を走らすと、二人はカグラをじと目で睨んでいた。

「何だその眼は」
「決まっとるわ」
「だね! 一人だけで狡いんだって言いたいんだよ!」
「せやせや」
 ブーイングを起こす二人をカグラは頭痛げに見詰めつつ、辛辣に言い放った。

「お前ら、アホか」
「「ううぅ」」
 むむむむ~~と、リョウとレーツェルは不満丸出しでカグラを睨み付ける。

「今は授業中だぞ、態々自分からマイナス点を稼ぐ気か?」
 そんな二人をさらっとスルーして、カグラは見下した様に笑う。
 微妙に悪役的な笑顔です。コワイっすよセンセー。
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