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Can i start in love -出会い-

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腕の中の彼の震えは完全に治まったらしく、心配そうに彼の顔を覗き込んだら頭の中をなにかしらの情報の台風が駆け巡りくらっとしつつももう一度彼の顔を覗き込むと、何処で見た事のある気が。 

「あっ!もしかして蓮ちゃん?え?なんで?長崎に居るんじゃないの?え?まさか男だったの!?」

私が高2の時、母方の叔母(母の姉)の3度目の再婚相手の連れ子で栄蓮(さかえれん)ちゃん。夏休みの時に会いめちゃくちゃ懐かれて私が帰る時に大号泣だった可愛い子。
しかし、その半年後に叔母は離婚し遠縁になって。その後、向こうは長崎で再婚したって叔母から聞いたのが最後だった。
そこからは駅員さんも知り合いだったと言う事でトントン拍子に話が進み私と蓮ちゃんは駅長室を出ると色々なでかいため息が出た。
蓮ちゃん可愛い女の子だと思っていたよ、フリッフリの可愛いドレス着させまくっていたよ。黒歴史じゃないそれ。
「蓮ちゃん?蓮君って呼んだ方がいい?久しぶりだね、久しぶりにお話ししたいから時間あったらカフェ行かない?。勿論私の奢りで」

まず情報の収集をしないとと蓮ちゃんの顔を覗き込みながら話しかける。
蓮ちゃんはいきなり言われてキョトンとした表情でコテンと首を傾げる。
『くっ、可愛い!推せる!。嫁にしたい』

何男性に萌えているんだ私と恥ずかしくなり一歩前を進もうとした時、私の腕を蓮ちゃんはガシッと掴み私の歩みを止め、振り返った私に極上の笑顔で予想だにしなかった衝撃的発言を口にした。

「今日から貴女の家にお世話になります。宜しくお願いします」

ここが駅じゃなかったら
「はぁ?何も聞いてないし!」と叫んでいるぞ。すぐさま母親に電話をかけるが通じない。たまにある休日出勤なのかな。
帰宅してかけ直しするしかないので蓮ちゃんを連れて帰宅する事に。
駅から徒歩5分のマンションの4階が私の家。
蓮ちゃんをソファーに座らせて荷物を置き、お腹も空いたので夕食を作りにキッチンへ。
何にしようか迷ったが、よく作るチャーハンを作ろうと。
食器系はたまに悠理ちゃん達が来る用で多めに用意しているからOK。
アニメのOP口ずさみながら調理しているが
内心はかなりのパニック状態。
マジか。蓮ちゃん男だったのか。
それより、男性を家にあげてるんだぞ、私。
蓮ちゃんに会ってから私おかしくなったのか??。抱きしめたりとかしちゃったのもあるぞ。それに、変な感じも。
あの時以降怖くて男性に触れられる無理だったはずなのに。
まあ、職場の男性とは普通に接せれてるから大丈夫・・・なんだよね。
リビングをチラ見すると何か言いたげな表情でクッションをギュッと抱きしめている可愛い蓮ちゃんの姿が
気持ちを切り替えて美味しいの作ってあげるからねと母性本能とやる気にが上がり腕まくりをしてチャーハンとかき玉スープが上手に出来ましたっと。
リビングのテーブルに2人分のチャーハンにかき玉スープにスプーンとコップ。冷蔵庫から麦茶のペットボトルを出してコップに注ぐ。
「あのっ!!。お話があって。」
蓮ちゃんがクッションを抱いたままガバッと顔を上げると同時にお腹が”くきゅる”と鳴った。
蓮ちゃんの横に座り、私の方に蓮ちゃんの体を向けて、両手で頭をわしゃわしゃと撫で回す。
「ほら、冷めちゃうよ。食べよ、一緒に食べよ。話は食べてから聞くから、ねっ。」
返事のかわりに蓮ちゃんのお腹がまた”くきゅる”と鳴る
漫画みたいで可愛いとニヤケ顔が止まらない。蓮ちゃんは恥ずかしそうにプルプル震えていたが、やっぱり空腹には勝てなかったようでスプーンを持ち
「いただきます」と言うと同時にチャーハンをかっ込み咽せ、麦茶を一気飲みしてまた咽せる。
私も「いただきます」してチャーハンを食べる。
なんかいつも1人で食べるより美味しく感じるね。
食べ終わり片付け。食器は水を溜めたボウルに浸けておく、蓮ちゃんも食べた食器持ってきてくれたので浸けておく。蓮ちゃんの話の方が優先だから洗うのは後。
スマホを見ると連絡アプリに通知が来たので確認すると母親からで、先程来た翔子さんからの長文惚気メールの下にさらっと蓮ちゃんのシェアハウスの件が書いてあったよと。

南風成家のある意味破天荒で問題児の翔子さん。
通訳をやっていて世界中飛び回り
そして、渡航先で恋をしてバツ9。
現在はアメリカに本人曰くハリウッドの若手俳優の恋人がいて今年中に祝バツ10いくかとネタになっています。
翔子さんから話が通ってるならOK。空いてる部屋もいくつかあるからそこ使ってもらってで。
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