己が声を封じた彼(オレ)は、覚悟を決めて彼女(わたし)になった

てぃー☆ちゃー

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第三章 決闘を前に

第三十八話

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「レオ、よく見てる」

美鈴もレオのことを手放しに褒めていた。

「オレも努力に努力を重ねてきている人ですから、なんとなくですがそういう感覚もありますので。といってもこの業界は、上を見たらキリがないのも現実なんでうまく折り合いをつけていかないとね」

微妙な褒め方をされて気恥ずかしいようだ。

―言わんとしてる事はわかりました、ありがとうございます―

光は紙に書いてレオに見せた。

「お礼を言われるほどのことではありませんよ」

どこからか爽やかな風が吹いてきそうな、そんな笑顔でレオは光に返礼をした。

『レオには惚れるなよ、競争率がかなり高い』

―ありえません―

ありえないほど光の文字は早かった。

「そこまではっきり拒絶されるとなんかショックだなあ。結構モテるんだよ?」

―そうですか―

『あからさまに興味なさげだな。こういう反応をされるレオというのもなかなかに稀少だ』

隠しているとはいえ、光も男性である。おぞましいことを言わないで欲しい。光は心の底からそう思った。表情に出ていたかもしれない。

「レオ、いけめん」
「や、無理して褒めなくてもいいですからね?悲しくなっていきますから」
「レオは見た目はいいんだけど、結局苦労人なのよね」
いつの間にか、褐色肌のシルフィがそこに加わる。入学式前のオリエンテーションの時の先輩が全員集まったようだ。

「私にも紅茶を頂戴」
「はいはい、少々お待ちくださいね」

特に文句も言わずにレオは席を立つと、再びプレハブ小屋に姿を消していった。
ここでの給仕の役割は、すべて彼がになっているようだ。

「便利でしょ?彼」

―コメントに困ります―

「あはははは、まあでも面倒見はいいから頼りになるわよ」
『遠距離型のクラスはどうであったか?』
「んー、まあボチボチってところかしらね。半年後が楽しみね」
「近接型、豊作」

光の頭をぽんぽん、と美鈴が叩きながら紹介する。

「こんにちは、改めてよろしくね」

シルフィが光に右手を差し出して握手を求めてきた。

―よろしくお願いします―

『短い間かもしれんがな』
「それは、ありえない」
「何それ?」

ここで再び、光の決闘の話に戻ってしまうのであった。
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