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第三章 決闘を前に
第四十二話
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「似たような、もの」
「そうかもねえ、クレア嬢はもう一息でSクラスって腕ではあるから。実際問題今のAクラスのメンバーで彼女に勝てる人はいないんじゃないかな」
「ラザロ君ならいい線行きそうですけど、クレアの武器は変則的ですから」
―鎖の先の円月輪、あれが自由自在なら手ごわいかもしれませんが―
「ほうほう、既に手合わせ済みだったのか」
『Aクラスはガード側にいますからね。最初に抜け出た人間に一番の実力者が当てられるのは当然の流れかと』
「その時はどうだったんだい?」
―勝ちました―
「光、圧勝」
その時の様子を美鈴が全員に話す。
「あー、それだと確かにクレアも文句言うな」
あらかた説明を受けたあと、レオが頷いた。
―そうですか―
「膂力の強化の差じゃなくて、体術の技術的な部分で負けたと思っているんじゃないかな。その時は手ぶらでしかも魔力も練りこんでなかったんじゃない?」
―確かにそうです―
「そこが納得いかなかったんだな。ここは魔道学校だから決闘の時は魔力で片をつけてあげるといいよ」
―そうします―
「うん」
光がレオとホワイトボードごしにやりとりをする。
「しゃべれないっていうのも面倒そうだねえ、ホワイトボード様万歳だね」
―普段はこれでコミュニケーションとれますから―
そういってスカートのポケットから英単語帳を光は取り出してパラパラめくって見せた。
「便利グッズだ」
―便利です―
今度は今見せた英単語帳を開いて答える。少しだけ得意げだ。
「ふむ、美鈴の見立てでもSクラスに入れる実力なんだよね?」
「相当、強い」
『我の角もへし折れるわけだ』
―斬ったんですが―
『折られた、のだ』
「・・・・」
これ以上の追求はよそう、光はペンを置いた。
「というか、勝ち負け関係なしに光さんはSクラスでいいんじゃないですか?」
改めて考えをレオが口に出した。
「何よりも学園長が認めたという事実を曲げることは出来ないでしょう?」
「でもあの学園長だからねえ」
「あー・・・」
光もなんとなく苦笑をしてしまう、少し言葉を交わしただけの間柄でしかないがなんとなくクラウドという人間は掴めている。
「確かに先生方に認められた光さんが、一生徒の言い分でクラス落ちするのは納得いかないですね」
ミルフェスが改めて先ほどのベルの主張を言い直す。
「たとえば私たちが、Sクラスから下のクラスに下がりたいです。そう先生に言ったら下のクラスにして貰えるんですか?」
「何人か下のクラスを志望した人は見たことあるけど、許可は下りてなかったね」
ベルはミルフェスの疑問に回答した。
「そうかもねえ、クレア嬢はもう一息でSクラスって腕ではあるから。実際問題今のAクラスのメンバーで彼女に勝てる人はいないんじゃないかな」
「ラザロ君ならいい線行きそうですけど、クレアの武器は変則的ですから」
―鎖の先の円月輪、あれが自由自在なら手ごわいかもしれませんが―
「ほうほう、既に手合わせ済みだったのか」
『Aクラスはガード側にいますからね。最初に抜け出た人間に一番の実力者が当てられるのは当然の流れかと』
「その時はどうだったんだい?」
―勝ちました―
「光、圧勝」
その時の様子を美鈴が全員に話す。
「あー、それだと確かにクレアも文句言うな」
あらかた説明を受けたあと、レオが頷いた。
―そうですか―
「膂力の強化の差じゃなくて、体術の技術的な部分で負けたと思っているんじゃないかな。その時は手ぶらでしかも魔力も練りこんでなかったんじゃない?」
―確かにそうです―
「そこが納得いかなかったんだな。ここは魔道学校だから決闘の時は魔力で片をつけてあげるといいよ」
―そうします―
「うん」
光がレオとホワイトボードごしにやりとりをする。
「しゃべれないっていうのも面倒そうだねえ、ホワイトボード様万歳だね」
―普段はこれでコミュニケーションとれますから―
そういってスカートのポケットから英単語帳を光は取り出してパラパラめくって見せた。
「便利グッズだ」
―便利です―
今度は今見せた英単語帳を開いて答える。少しだけ得意げだ。
「ふむ、美鈴の見立てでもSクラスに入れる実力なんだよね?」
「相当、強い」
『我の角もへし折れるわけだ』
―斬ったんですが―
『折られた、のだ』
「・・・・」
これ以上の追求はよそう、光はペンを置いた。
「というか、勝ち負け関係なしに光さんはSクラスでいいんじゃないですか?」
改めて考えをレオが口に出した。
「何よりも学園長が認めたという事実を曲げることは出来ないでしょう?」
「でもあの学園長だからねえ」
「あー・・・」
光もなんとなく苦笑をしてしまう、少し言葉を交わしただけの間柄でしかないがなんとなくクラウドという人間は掴めている。
「確かに先生方に認められた光さんが、一生徒の言い分でクラス落ちするのは納得いかないですね」
ミルフェスが改めて先ほどのベルの主張を言い直す。
「たとえば私たちが、Sクラスから下のクラスに下がりたいです。そう先生に言ったら下のクラスにして貰えるんですか?」
「何人か下のクラスを志望した人は見たことあるけど、許可は下りてなかったね」
ベルはミルフェスの疑問に回答した。
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