フリーター、ゴーレムになり異世界を闊歩する

てぃー☆ちゃー

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第八章 開催!ゴーレムフェスティバル!

第七十七話 ゴーレムの望む物

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 ここがレベッカ=ダンケの屋敷か。でかいなおい!

「大きいけど・・・豪邸と呼ぶのにはちょっと違う気が」
「でかい工場だにゃー」
「言えてるね」
「そうだなー。まあでも月の眷属の住まいとしては大分質素な方なんじゃねーの?オレ様の城のがでかいぜ」
「セルジア様は体も大きいですからな。人間サイズの種族と比較してはいけないかと」

 順番に清蓮・テイツォ・アイ・セルジア・ゴートの台詞だ。
 実際、レベッカの家は家というか・・・工場だ。
 家の周りには塀も柵もなく、体育館みたいなサイズの建物が3つ立ち並んでいる建造物だ。

「セルジア様ご一行ですね?ようこそいらっしゃいました。主がお待ちですのでこちらにいらして下さい」

 家(?)の前で呆けていると、案内役と思われるメイド服の女性が現れて声をかけてきた。

「頼む」

 ゴートさんが返事をすると、みんなで後について歩く。

「シオ様が大きいので、資材搬入口から入り作業場でのお話になるそうです。よろしくお願いいたします」

 ようやく、ようやくだ。とうとうオレの体が人間に戻れる日が来るんだ。
 この重い体ではスキップも踏めないが、テンションが上がっちまうぜ。



『良く来たのだ!歓迎するのだ!』
『は?』

 歓迎する、と言ったレベッカがそこには5人いた。
 つなぎを着たレベッカ。
 少しおしゃれ目なドレスを着たレベッカ。
 魔法使いのようなローブを着たレベッカ。
 普通に私服っぽいレベッカ。
 そしてメイド服を着たレベッカの5人だ。

「鍛冶担当のレベッカなのだ!」
「彫金担当のレベッカなのだ!」
「錬金担当のレベッカなのだ!」
「服飾担当のレベッカなのだ!」
「家事担当のレベッカなのだ!」

 呆気にとられているオレ達を尻目に5人のレベッカが声を上げた。

『5人合わせて!レベッカなのだ!』

 どーん!
 と、横で案内をしてくれたメイド服の女性が銅鑼を鳴らした。

「うるせえよ!銅鑼意味ないだろ!」
「あるのだ!」
「あるに決まっているのだ!」
「いるに決まっているのだ!」
「迫力が出るのだ!」
「実は無くてもいいのだ!」
『なのだ!』

 最後の奴否定してるじゃねえか!

「小さくなったと思ったが、まさか5人に分かれてたとはなー。こりゃあオレ様も恐れ入ったぜ」
「うむ、俺の知り合いにも無茶苦茶な奴がいるが・・・これもまた無茶苦茶だな」
「わー、五つ子にゃ!みんな可愛いにゃ!」

 アイと清蓮はフリーズしてるな。まあオレもだが。

「それで?何を作って欲しいのだ?ご飯ならレベッカの出番なのだ!」
「武器や防具ならレベッカの番なのだ!」
「霊薬や魔法生物ならレベッカなのだ!」
「ぬいぐるみならレベッカに任せるのだ!」
「アクセサリーも出来るのだ!レベッカは得意なのだ!」
『なのだ!』

 分担して作ってるのか。

「そうなのだ!仕事量が追いつかなくなった時期があったから分かれたのだ!」
「そうしたら結構便利だったからそのままにしておいたのだ!錬金担当は結構暇なのだ!」
「彫金担当も比較的暇なのだ!」
「服飾担当は今でも忙しいのだ!」
「一番忙しいのは家事担当なのだ!」
『なのだ!』
「というか、念話なのだ!レベッカの言ってた意思あるゴーレムなのだ!」
「そうなのだ!いい出来なのだ!」
「核は何を使っているのだ?」
「魔力はどこから供給しているのだ?」
「お洋服の作り甲斐があるのだ!」
『なのだ!』
「ゴートさん・・・自分はちょっと」
「言うなアイ・・・俺も正直」
「こいつらうるせえ!」

 男3人が早速音をあげだした!

「可愛いにゃー」
「ええと、シオ様。お話が進まなそうなのですが」

 それもそうだな。悪いけど代表して誰か一人がしゃべってくれないか?

「ならば家事担当のレベッカが話を聞くのだ」
「ここは鍛冶担当のレベッカの番ではないのだ?」
「服飾かも知れないのだ!あのゴーレムは裸なのだ!」
「服を着るゴーレムのが少ないのだ!」
「錬金担当は出番が無さそうなのだ!」
『なのだ!』

 ・・・もう誰でもいいです、一人に絞って下さい。

 そう伝えてから、レベッカ達の会議が始まった。
 あーでもないこーでもないと話をし、たまに声を合わせて『なのだ!』と掛け声がかかること約1時間。
 レベッカ達に話の主導権を握らせてはいけないのだけは良く分かった。
 そして一番関係なさそうな家事担当が代表して話を聞くことに落ち着いたようだ。
 解せぬ。




「体を作って欲しいのだ?」

 そうだ。

「お前には素敵ボディがあるのだ!少なくともその戦闘力だけでいえばえげつないレベルで仕上がっているのだ。これ以上何を望むのだ?」

 弱くなってもいい。オレはメシが食えて、眠れて・・・話せる体が欲しいんだ。

「レベッカに人を作れというのだ?」
「ホムンクルスなら錬金担当の出番なのだ!」
「ゴーレムは鍛冶担当なのだ!?」
「鍛冶担当。どうなのだ?」
「まず、お前は何で動いているのだ?」

 知らない。

「どこで作られたのだ?」

 たぶん、どっかの洞窟。もう埋めた。

「誰が作ったのだ?」

 なんとかって、爺さん。名前は忘れた。

「わかったのだ・・・話にならないのだ!」

 ですよねー。

「待つのだ、結論を出すのは早いのだ」
「錬金担当!?何か手があるのだ!?」
「バラして核を取り出すのだ!調べれば何か分かるかもしれないのだ!」
『それなのだ!』

 ひい!

「あの、レベッカ様。よろしいでしょうか?」

 アイ!オレばらばらにされちゃうよ!

「シオ様、怯えないで下さい。なんと言うかその・・・」
「かっこわりーぞシオ」

 うるせえ!お前も解剖されろ!

「なんでだよ!オレ様関係ないだろ!」
「喧嘩はダメニャー」
「まあまあ、それでレベッカ様。実はこういう資料がございまして」

 アイは持っていた袋から結構な量の本やら紙の束やらを取り出して机の上に置いた。

「これは・・・ふむふむなのだ」

 レベッカ達が思い思いにそれぞれその本やらを手に取って読み始めた。

「これは・・・シオの制作図なのだ」
「でも読めない字で書かれているのだ」
「錬金術師が使う暗号なのだ」
「さっぱりなのだ!」
「そもそも制作図なのだ?」
『なのだ!』
「なのだ?」

 家事担当、お前はダメだな。

「なんか不穏な気配を感じたのだ!」

 するどいのだ!?
 とか真似しても誰にも聞こえなかったか。

「解読するのだ」
「専門家がいるのだ」
「呼ぶのだ?」
「あいつを呼ぶのだ」
「来るのだ?」
『来るのだ!』

 呼ぶ?誰を?

「魔法都市『ムルマー』に魔法学者がいるのだ」
「サフィーなら多分読めるのだ」
「サフィーなら絶対読めるのだ」
「連れてくるのだ!拉致なのだ!」
「拘束なのだ!監禁なのだ!」
『拷問なのだ!』

 怖いよこの子達!

「魔法都市ムルマーのサフィー・・・サフィーラ副学長ですかな?」
「知っているのだ?」
「名前だけなら、月絶期の後期に生まれたとされるエルフの賢人と聞き及んでおります」

 ほへー?偉い人?来てくれるかな?

「元々サフィーから依頼を受けて作った物があるのだ!」
「納品ついでに連れてくるのだ!」
「レベッカ達は独自に解読を進めるのだ!」
「ついでに買い物も頼むのだ!」
「お土産も忘れるななのだ!」
『なのだ!』

 良く分からないが、次の行動が決まったようだ。
 オレの体を人の姿に戻れるかどうかは、アイ達の持ってきていた資料次第ってことか。
 そういえば、オレも爺さんの本棚からちょろまかした本があったな。本棚ごと一緒においておこう。
 魔法都市、魔法都市か。
つまりあれか!魔法学校とか魔導図書館的なイベントか!
異世界っぽいイベントがしっかり来たな!
 学校になんか入れないだろうし、図書館行っても字が読めないけどな!

 分かったよ。行ってくる。





悪いけど清蓮、付き合って貰えるか?

「もちろんですシオ様。私はシオ様と一緒です」

 ありがとな。

「いえいえ、置いて行かれても追いかけますから」
「あー、悪いシオ。オレ様は無理だ、用事出来たから一度帰らなきゃならん」

 お?そうなのか?

「おう、湖に寄ってパンダ亀回収したらそのまま城だ」

城?海都じゃないのか。

「あそこはオレ様の保護都市ってところだな。オレ様の実家はまた別だよ」

 そうか、今までありがとな。

「・・・おう」
「シオ、自分達も同行していいか?」

 ん?なんでだ?

「にゃ。にゃー達の目的はシオの解析と、新しい国崩しの作成にゃ」

 ああ、だからゴーレムに詳しい人に会うって言ってたな。

「もう資料は渡したにゃ!でも渡しただけで終わりじゃ帰れないにゃ!」
「俺達は解析を待って、その上で可否を国に報告しなければならん。ただ待っていても腕が鈍るだけだしな」
「魔法都市には以前から興味があったってアイは言ってたな。いいんじゃないか?俺も付き合おう」
「あそこに行けば高度な魔法教育が受けれるかもしれない。念話を覚えたら自分もシオの声が聞こえるようになるだろうしな」

 いきなりは無理だろうが、まあ全員と話が出来るようになるのは便利だわな。

「お前さんの魔力のレベルだと念話を覚えて、すぐにシオと会話ってのは無理そうだがな」
「やっぱりそうですか」
「オレ様の見立てって話だけどな、お前さんは肉体強化の魔法や聖属性の魔法以外とは相性が悪そうだ。生活系魔法も得意じゃないだろ?」
「・・・流石はセルジア様です。自分としては、師匠と同じくオールラウンダーを目指したいのですが」
「人間ってのはすぐ死ぬんだ。一人が一生で獲得できる能力なんてたかが知れてるさ。一人で強くなるより、周りと協力して強くなる方が結果としては強くなるぜ?良いとこを伸ばせ」

 おお!セルジアが偉そうだ!

「うるせえ、偉いんだよオレ様は」

 そうだったな、さすが海の王者だ。

「有難うございます。セルジア様のお言葉、しかと胸に留めておきます」
「そうしとけ。それと留めるだけで終わらすんじゃねーぞ?お前は才能があるし、まだまだ伸びる。雷鯨のセルジア様が保証してやる」
「にゃあ!アイすごいにゃ!」
「セルジア様にそこまでのお言葉を貰えるとはな。アイ、良かったな」
「はいっ!」

 いい感じにまとまってるけど、結局魔法都市には行くんだよな?

「もちろんだ!自分に合った魔法をもっと覚えてもっと強くなって師匠を超えるんだ!」

 そうか、頑張れよ。でも魔法覚える時間作れないかもな。

「え?」
「そうにゃ。そのなんとかって人連れてくるだけにゃ。すぐ終わるにゃ、そしたらココにトンボ帰りだにゃ」
「それもそうか、残念だったなアイ!はっはっはっはっ」
「ゴ、ゴートさん・・・そんなに笑わなくても」

 アイが恥ずかしそうに顔を俯けている。心なしか耳が赤い。

「まあそれは次の機会って事でいいんじゃねえか?それ用の魔石があれば魔法ならシオが教えれるだろ?」

 ん?魔法って教わるのか?

「教わるだろ普通」

 魔石手に入れれば覚えられるんじゃねえの?

「そんなことないぞ!?」

 え?魔石を胸に押し当てれば勝手に覚えるんじゃ・・・?

「そんな馬鹿な話あるか!」

 オレそうだし?てか、清蓮。同時通訳有難う。

「いえいえ、シオ様の為ですから。ですが普通は魔石に自分の魔力を通して何度もその魔法を使って定着させるものですよ?魔石の質が低かったりすると覚えきる前に魔石がダメになったり、魔石の質が良くても魔法との相性が悪かったら覚えられないものです。すでにその魔法が使える人間がいると、魔力を通すときに手助けをしてあげれば覚えも早いんですよ?」

 そうなんだ?人間って大変だなー。

「くっ、こんなところでシオとの差が・・・」
「興味深い話なのだ!実際にやってみるのだ!」

 レベッカいたのか。えーっと、ローブのレベッカは錬金担当か?

「そうなのだ!これを覚えるのだ!」

 レベッカはおもむろに雑多に置かれている荷物の山から適当な魔石を取り出した。

 ふむ、なんの魔石だろ?まあ入れてみるか。久しぶりだな。

 オレは受け取った魔石を胸に押し当てると、その魔石は胸の中へと沈み込んでいった。
 本当に久しぶりの感覚だ。

「覚えたのだ?覚えたのだ?」

 えーっと、これは・・・臭いを作る魔法か?なんでこんなもんが。

「覚えたのだ!すごいのだ!」

 覚えたけど、うまく使えないんだよな。空気に干渉する魔法だろこれ。

「そうなのだ!でも上手く使えないのだ?」

 結構色々な魔石を吸収したからかなりの魔法は習得してるんだが、使えない魔法が多いよ。

「ふむ、相性の問題かもしれないのだ」

 やっぱそういうのがあるのか?

「なのだ!多分土の属性が強すぎて風の魔法が上手く作用されないのだ!」

 あー、反属性的な?でも光と闇と、あと回復とか影も使えない。
 時空魔法もあるけど、ワープ的なものも出来ないな。覚えてはいるんだけど。

「ふむ、光を使ってみるのだ」

 ほい・・・なんか出てこないんだよね。

 オレは手の平に照明を作るイメージで魔法を起動したが発動しなかった。

「ふむ、魔力は通っているのだ・・・だが阻害されてる感じなのだ」

 阻害?

「ああ、わかったのだ。シオの素材のせいなのだな!シオの体自体が魔法をキャンセルしてるといえばいいのか?元々魔法が通りにくい素材で作られているのだ」

 んー?火とか水とかは出来るけど?

「その辺は相性のいい魔法なのだ!だから使えるのだ!」

 なるほどね。相性がいい魔法は使えるけど、相性の悪いか普通の魔法は使いにくいってことか。

「なのだ!」

 一発でそういうのが分かるのか、流石だな。

「なのだ!」
「なのだ!じゃないのだ!サボるななのだ!」
「こっちは準備出来たのだ!」
「コレを持っていくのだ!」
「コレも持っていくのだ!」
「コレを買ってくるのだ!」

 話をしてたら他のレベッカーズが出てきた。
 コレ・・・って、ジープ?車じゃんか!なんであるんだ?

「シオは知っているのだ?これは異世界人の勇者達の乗り物なのだ!」
「それを真似して作ったのだ!」

 マジか!この世界にもガソリンなんかあるのか。

「ガソリン?動力源なのだ?これは魔力でモーターを回転させてタイヤを動かして走らせる魔道具なのだ」
「タイヤが回るのだ!」
「装甲は軽くて丈夫なミスリルなのだ!」

 なるほど、でもヘッドランプもちゃんとついてるんだな。
 しかし塗装がされてない、これはちょっとどうなんだろうか。

「照明の魔石なのだ!」
「色塗るのは難しいのだ!ミスリルは塗料を弾くのだ!でも軽くて丈夫で魔力の通りも一番いいのだ!」

 おおう、てかモーターなんかあるんだな。

「解析して似たような物を作ったのだ!」
「レベッカは天才だから作れるのだ!」

 了解了解、でもこのサイズだとオレ乗れないけど。

「荷台も用意したのだ!でもシオは重量オーバーなのだ!」
「重力制御は出来るのだ?なら乗れるのだ!」
「シオが魔力を込めれば走れるのだ!運転方法は誰かに教えるのだ!」
「左がブレーキで右がアクセルなのだ!アクセルを踏み込むと魔力消費が激しくなるから注意するのだ!」
 
 なるほどね。流石にギアはないか。

「ギア?なんなのだそれは」
「知りたいのだ!」

 あー、オレも詳しくはない。モーターの回転数を調節するギミックだっけか?

「そういう手があるのだ?」
「作り直すのだ?」
「面倒なのだ!」
『なのだ!』

 そうか、まあ人型軍団の諸君。運転は任せるよ、オレは運転席に乗れないから。

「これはまた面妖なものですね。こんな物が走るのですか」
「ふむ、レベッカ様がお作りになられたのであれば間違いは無さそうだが」
「にゃにゃ!面白そうにゃ!」
「わたくしもですか?」

 誰か一人でもいいけどね。事故には気を付けて下さい。

「早速出発なのだ!2台あるから1台持ってって1台で帰ってくるのだ!壊してもいいが壊れても持って帰ってくるのだ!」

 了解。じゃあ一台はオレの魔法の袋に入れておくよ。

「それと買い物のリストなのだ!これも渡しておくのだ!」

 おーけー、読めないぜ。清蓮任せた。

「はい、任されました」
「報酬もきちんと貰ってくるのだ!買い物の分のお金は報酬から使っていいのだ!」
「了解です、お任せください」

 アルが返事をすると、この場はお開きになった。
 また別の大陸に移動になるらしい。
 このジープがオレの思っている通りの速度で走れるならうれしいが、どうだろうな。
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