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ブランドンの最期
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『チヒロ、あなたどうしちゃったの?』
母親のチリカが、そう問いかけるが、ヒロは何の事だか理解できないようで、首をかしげている。
『チヒロ、あなた、もしかして、、、。
そう、そういう事なのね。』
チリカが一人、何やらうなずいている。
どういう事だ?
一体、どうしたんだ?
俺にも分かるように説明してくれ!!
『マティアス殿。
あなたの力も貸して下さい。
チヒロは今、不安定な状況におります。
この子に力を貸せるのはあなただけですから。』
???良く分からんが、手をつなげば良いのか?
ヒロは右手を母のチリカと、左手を俺と繋いだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
マティアスさんと、お母さんと手を繋いだら、温かいものが流れ込んで来た気がした。
お母さんが
術を組み立てて行く。
ほぼ記憶が戻っている私は、この術式が理解出来る。
お母さんの術式に合わせ、私も術を組み立てて行く。
マティアスさんの温かな血潮が私を支えてくれてるのが、良く感じられた。
『破!!』
お母さんがブランドンに向かって術を投げつけると、まばゆい光が現れ、ブランドンを包み込んだ。
『な、何だと?!』
ブランドンが焦りのにじんだ言葉を発している。
『ぐ、ぐううあぁ~!!』
自分の首と口を押さえ、お腹の中身が出て行かないように抗っているようだ。
『や、ヤメロ!
ジュツヲ、トケ!』
『グオオオォ~!!』
ああ、ブランドンの口の中から、光の玉が出てきちゃいました!
『納!!』
お母さんが光の玉に手をのばし、そう言うと、手の中に吸い込まれてしまいました!
『確かに返していただきましたよ。』
『ぐううう、それは、俺のモノだ!
カエセ、かえせ!!』
『これは国王の物です。
ブランドン、あなたの物にはなりませぬ。
資格のないあなたが無理に使用したから、ほら、弊害が起きているではないですか。』
お母さんがブランドンを指差すので見ると、顔が鱗でおおわれ始めていた。
『どうしたんだ、こいつ?』
マティアスさんが警戒しながら、聞いてきた。
これは、言い伝えにある事なんでしょうかね?
『この者は、もう人間ではありません。』
お母さんが言う。
『どういう事です?
俺に分かるように説明して下さい!』
マティアスさんが聞いてます。
『お母さん、これ、伝説通りに、獣化してるって事なの?』
伝説では、光の玉を私欲の為に使った場合、知能を持たない獣に堕ちる、となっていた。
ブランドンは目の前で、どんどんと鱗におおわれ続けていた。
母親のチリカが、そう問いかけるが、ヒロは何の事だか理解できないようで、首をかしげている。
『チヒロ、あなた、もしかして、、、。
そう、そういう事なのね。』
チリカが一人、何やらうなずいている。
どういう事だ?
一体、どうしたんだ?
俺にも分かるように説明してくれ!!
『マティアス殿。
あなたの力も貸して下さい。
チヒロは今、不安定な状況におります。
この子に力を貸せるのはあなただけですから。』
???良く分からんが、手をつなげば良いのか?
ヒロは右手を母のチリカと、左手を俺と繋いだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
マティアスさんと、お母さんと手を繋いだら、温かいものが流れ込んで来た気がした。
お母さんが
術を組み立てて行く。
ほぼ記憶が戻っている私は、この術式が理解出来る。
お母さんの術式に合わせ、私も術を組み立てて行く。
マティアスさんの温かな血潮が私を支えてくれてるのが、良く感じられた。
『破!!』
お母さんがブランドンに向かって術を投げつけると、まばゆい光が現れ、ブランドンを包み込んだ。
『な、何だと?!』
ブランドンが焦りのにじんだ言葉を発している。
『ぐ、ぐううあぁ~!!』
自分の首と口を押さえ、お腹の中身が出て行かないように抗っているようだ。
『や、ヤメロ!
ジュツヲ、トケ!』
『グオオオォ~!!』
ああ、ブランドンの口の中から、光の玉が出てきちゃいました!
『納!!』
お母さんが光の玉に手をのばし、そう言うと、手の中に吸い込まれてしまいました!
『確かに返していただきましたよ。』
『ぐううう、それは、俺のモノだ!
カエセ、かえせ!!』
『これは国王の物です。
ブランドン、あなたの物にはなりませぬ。
資格のないあなたが無理に使用したから、ほら、弊害が起きているではないですか。』
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これは、言い伝えにある事なんでしょうかね?
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お母さんが言う。
『どういう事です?
俺に分かるように説明して下さい!』
マティアスさんが聞いてます。
『お母さん、これ、伝説通りに、獣化してるって事なの?』
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ブランドンは目の前で、どんどんと鱗におおわれ続けていた。
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