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34話
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いつの間にか眠っていたみたい。
部屋の中は暗いから、随分と眠ってたみたいだ。
ベッドから降りて扉を開けると、廊下にはセルジュとアルバート神官長、お付きの人が数名が立っていた。
「大丈夫か? アトリア」
「お疲れ様です。食事の用意が出来ておりますが、どうされますか?」
皆が私の心配をしてくれる。
ダメだな私は。心配をかけちゃったのに嬉しいと思ってる。
イヤな女。
「ありがとうみんな。心配かけてごめんね、食事は、頂こうかな」
食堂には3人分の食事が用意されていた。
みんな待っててくれたんだ。
「アトリア、ひょっとして聖女の力を使うのは疲れるのか?」
「ううん、そういう訳じゃないの。今日は何て言うか……聖女って何だろうって思ったから」
「聖女とは、ですか。護国の力を使い、国・人・土地、あらゆるものに加護と祝福を与える存在、となっています」
「そうなんだけど、じゃあどうして破壊とか、支配とか、威圧とか、そんな力があるのかなって」
2人も頭をひねっている。でも多分答えは出ない。
食事を頂きながらする話じゃないね、話題を変えよう。
「そういえば、支配の力がツバルアンナの薬に効果がありそうだけど、どうする? ハロルド王太子に試してみる?」
「そうだな。だが仮にも王太子だ、失敗があっても困るから、その前に他の奴で試してみよう」
「ツバルアンナの薬を投与された人って、そんなに一杯いたっけ?」
「ああいるぞ、ヴァルプール国の第6王子だ。末っ子の6人目なら、多少の事があっても困るまい」
そういえば、王族は一通り洗脳されてるんだった。
ううっ、実験材料にするなんて、まるでレオン化学技術庁長官みたいだ。
とはいえ、一度は使わないといけないし……ここは覚悟を決めよう。
「第6王子と言えば、女をはべらせて好き放題して、ロクに勉強もせずに遊び惚けている、あの王子か?」
「ああ、あの王子だ。最近は女遊びをしていないらしいが、それも薬の影響かもしれないからな」
わ、私は知らなかったけど、有名人なのかな?
でも、うん、それは洗脳しちゃってもいいかもしれない!
数日後には第6王子がメジェンヌ国に到着し、早速真人間に……ツバルアンナの薬を無効化できるか実験を始めた。
一応言動を確認したけど、ハロルド王太子と同じく、私はヴァルプール国で聖女として覚醒し、友好の証しにメジェンヌに渡した、と記憶してるみたい。
神殿に連れ込んで、私、セルジュ、アルバート神官長の3人だけで実験を……レオン長官が乱入してきて、4人で実験を開始した。
祈りを捧げて……もどに戻れ~、精神支配はするけど、薬の影響が出る前に戻れ~、変な記憶は無くなれ~。
第6王子は……憑き物が落ちたように何度もまばたきをして、必死に周りを確認している。
「どうして私はここに居るのだ? 最低限付き添いの女が5人は居るはずだが」
ああんもう、元に戻すんじゃなかった!
部屋の中は暗いから、随分と眠ってたみたいだ。
ベッドから降りて扉を開けると、廊下にはセルジュとアルバート神官長、お付きの人が数名が立っていた。
「大丈夫か? アトリア」
「お疲れ様です。食事の用意が出来ておりますが、どうされますか?」
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ダメだな私は。心配をかけちゃったのに嬉しいと思ってる。
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「ありがとうみんな。心配かけてごめんね、食事は、頂こうかな」
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「そういえば、支配の力がツバルアンナの薬に効果がありそうだけど、どうする? ハロルド王太子に試してみる?」
「そうだな。だが仮にも王太子だ、失敗があっても困るから、その前に他の奴で試してみよう」
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「ああいるぞ、ヴァルプール国の第6王子だ。末っ子の6人目なら、多少の事があっても困るまい」
そういえば、王族は一通り洗脳されてるんだった。
ううっ、実験材料にするなんて、まるでレオン化学技術庁長官みたいだ。
とはいえ、一度は使わないといけないし……ここは覚悟を決めよう。
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「ああ、あの王子だ。最近は女遊びをしていないらしいが、それも薬の影響かもしれないからな」
わ、私は知らなかったけど、有名人なのかな?
でも、うん、それは洗脳しちゃってもいいかもしれない!
数日後には第6王子がメジェンヌ国に到着し、早速真人間に……ツバルアンナの薬を無効化できるか実験を始めた。
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「どうして私はここに居るのだ? 最低限付き添いの女が5人は居るはずだが」
ああんもう、元に戻すんじゃなかった!
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