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第2章 ダンジョン編
第16話
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ゲオンが、真剣な表情になった。
「ベルティアさん!子供じゃあないなら、俺と付き合ってくれ!あなたの美しさと強さ、そして奥に内在する心の美しさに俺は、惚れた!ベルティアさん!俺、一生ベルティアさんを守るから、だから、真剣に付き合ってほしいっ!!」
「えっ!?……いきなり、何をっ!!?」
突然の告白に、ベルティアは、その美しいマリンブルーの目が飛び出さんばかりに驚いた。
ゲオンの表情は真剣そのものだ。
灰色の目の奥に、不安と緊張と、そして大きな汲みあげられぬほどの愛情が交錯している。
ゲオンの心は、真剣そのものだった。
そんな、ガチな心からの言葉に、ベルティアの頬が、うっすらと赤くなる。
ゲオンは、ストレートだった。恥じるでもなく、真っ向から真っすぐに想いをぶつけてきた。
こんなに真剣に、真正面から想いをぶつけられたのは、初めてだった。
それに……「一生守る!」その言葉が、ベルティアの暗黒でしかなかった心に、暖かな光を灯す。
ベルティアの女心が、まるで海の中に生える海藻のように、激しくゆらゆらと揺れ動く。
海藻が揺れる上の水面が光を放った。その暖かな光が彼女の心の奥底に眠る「死体」に流れ込む。その「何か」が生き返ったその瞬間、ベルティアは、悟った。
出会ってまだ間もないが、自分は女として、目の前にいるこの1人の男性を、愛してしまった。その変えられぬ事実を。
次の瞬間、ミリアの表情が浮かんだ。彼女のことは……。
まあ、彼女は、結婚していて、幸せだし。今生では、もう、いいかな。私は私で、幸せを見つけなきゃっ!
……正直、結婚とかは、難しい。しかし、自分は目の前にいるこの男が愛おしい。愛おしくて、たまらない。でも、…なら、せめて……。
「……じゃあ、お友達から……。」
ベルティアは、真っ赤な顔で下を向きながら、小さな声で恥ずかしそうに言葉を綴る。
「ありがとう、ベルティアさん!」
ベルティアの言葉が終わらぬうちに、ゲオンが、ベルティアの体を抱きしめた。
きちんと「お友達から」と言ったというのに、距離が近い!……何か、いまいち距離感が掴めぬ男だなぁ。
ベルティアはそう思いつつも、内側から湧き上がってくる愛と思える愛おしい感情を、静かに1人確認し、かみしめる。
「ゲオン!ベルティアさんじゃあなく、ベルティアでいいから。それから、離れてくれない?私、早く剣の所へ行きたいの!」
頬を染め、マリンブルーの瞳を泳がせつつ、ベルティアが言葉を綴る。
「そのことだけど、ベルティア。俺がベルティアを養ってあげるから、もうお金の心配はいらないよ。だから、危険を冒して呪われた剣を取りに行くことはやめないか?」
やっとベルティアから離れると、ゲオンが言った。
自分の稼ぎは、女の人1人養うほどの稼ぎはある。そう自覚しての言葉だった。しかし…。
「あなた、何勘違いしているの?お友達からとは言ったけど、私は、あなたと結婚するとは言ってないわよ。もっと距離を持って話してほしいわ。」
「お友達から」と先ほどはっきり伝えたが、いきなり「結婚宣言」だ。近い!距離が近すぎる!それに、さっきの言葉、聞いてなかったのかよっ!
ベルティアは、心の中で、ツッコミを入れる。
ベルティアは、半ば呆れた目でゲオンを見た。
ベルティアの態度は、素気ないように思われた。
が、その彼女の綺麗なマリンブルーの瞳の中に、愛おしさと喜びが宿っているのを、ゲオンは見逃さなかった。
「ベルティアさん!子供じゃあないなら、俺と付き合ってくれ!あなたの美しさと強さ、そして奥に内在する心の美しさに俺は、惚れた!ベルティアさん!俺、一生ベルティアさんを守るから、だから、真剣に付き合ってほしいっ!!」
「えっ!?……いきなり、何をっ!!?」
突然の告白に、ベルティアは、その美しいマリンブルーの目が飛び出さんばかりに驚いた。
ゲオンの表情は真剣そのものだ。
灰色の目の奥に、不安と緊張と、そして大きな汲みあげられぬほどの愛情が交錯している。
ゲオンの心は、真剣そのものだった。
そんな、ガチな心からの言葉に、ベルティアの頬が、うっすらと赤くなる。
ゲオンは、ストレートだった。恥じるでもなく、真っ向から真っすぐに想いをぶつけてきた。
こんなに真剣に、真正面から想いをぶつけられたのは、初めてだった。
それに……「一生守る!」その言葉が、ベルティアの暗黒でしかなかった心に、暖かな光を灯す。
ベルティアの女心が、まるで海の中に生える海藻のように、激しくゆらゆらと揺れ動く。
海藻が揺れる上の水面が光を放った。その暖かな光が彼女の心の奥底に眠る「死体」に流れ込む。その「何か」が生き返ったその瞬間、ベルティアは、悟った。
出会ってまだ間もないが、自分は女として、目の前にいるこの1人の男性を、愛してしまった。その変えられぬ事実を。
次の瞬間、ミリアの表情が浮かんだ。彼女のことは……。
まあ、彼女は、結婚していて、幸せだし。今生では、もう、いいかな。私は私で、幸せを見つけなきゃっ!
……正直、結婚とかは、難しい。しかし、自分は目の前にいるこの男が愛おしい。愛おしくて、たまらない。でも、…なら、せめて……。
「……じゃあ、お友達から……。」
ベルティアは、真っ赤な顔で下を向きながら、小さな声で恥ずかしそうに言葉を綴る。
「ありがとう、ベルティアさん!」
ベルティアの言葉が終わらぬうちに、ゲオンが、ベルティアの体を抱きしめた。
きちんと「お友達から」と言ったというのに、距離が近い!……何か、いまいち距離感が掴めぬ男だなぁ。
ベルティアはそう思いつつも、内側から湧き上がってくる愛と思える愛おしい感情を、静かに1人確認し、かみしめる。
「ゲオン!ベルティアさんじゃあなく、ベルティアでいいから。それから、離れてくれない?私、早く剣の所へ行きたいの!」
頬を染め、マリンブルーの瞳を泳がせつつ、ベルティアが言葉を綴る。
「そのことだけど、ベルティア。俺がベルティアを養ってあげるから、もうお金の心配はいらないよ。だから、危険を冒して呪われた剣を取りに行くことはやめないか?」
やっとベルティアから離れると、ゲオンが言った。
自分の稼ぎは、女の人1人養うほどの稼ぎはある。そう自覚しての言葉だった。しかし…。
「あなた、何勘違いしているの?お友達からとは言ったけど、私は、あなたと結婚するとは言ってないわよ。もっと距離を持って話してほしいわ。」
「お友達から」と先ほどはっきり伝えたが、いきなり「結婚宣言」だ。近い!距離が近すぎる!それに、さっきの言葉、聞いてなかったのかよっ!
ベルティアは、心の中で、ツッコミを入れる。
ベルティアは、半ば呆れた目でゲオンを見た。
ベルティアの態度は、素気ないように思われた。
が、その彼女の綺麗なマリンブルーの瞳の中に、愛おしさと喜びが宿っているのを、ゲオンは見逃さなかった。
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