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第二章 魔女の杖と魔獣
第11話 魔女の杖を求めて
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早速、わらわは行動を開始した。わが手に魔法の杖を手に入れるため、森の中を歩きはじめたのだ。
「街は反対方向よ?」
聖女があわてた様子で、後ろから追いかけてくる。
そして、少し離れた後ろからは、勇者がのんびりと大股で歩く。
魔法使いとして旅をしていた時は、逆だった。
勇者が先頭を切って、その隣を聖女が一歩遅れてついていき、獣人娘とエルフ男、最後に魔法使い――わらわが後をついてゆく。戦闘時の陣形もそれは変わらない。
でも今は、ちがう。これからの道は、わらわが自分で決めて、自分の意志で歩いてゆくのじゃ。
「人族のつくった杖など、よぼよぼの老人が使うものじゃ。わらわが求めている魔法の杖は、もっと至高でダイナミックに破壊的な創造を超える唯一無二の産物なのじゃ」
「なんだかよくわからないけれど……すごい杖ってことかしら」
「端折《はしょ》るな!」
まぁまぁ、と後ろから勇者の呑気な声が聞こえる。
「杖なんて、コスプレするなら何でもいいだろう」
「コスプレいうなっ! わらわは本物の魔女になるのじゃ!」
そもそも魔法使いの杖とは、拡散しやすい魔法を凝縮し、対象物を狙いやすくするという補助的な役割がある。
しかし中には、持ち主の魔力を増幅させる効果をもつものや、杖自体に魔力が込められているものもあるので、わらわの中に僅かでも魔力があれば、それを増幅させる杖を手にすればいいのだ。
「それで……今わたしたちは一体どこへ向かっているの?」
「そんな最強の杖を作れるのは、この世界に一人しかおらぬ」
「ドワーフか!」
勇者が自信満々に声をあげる。確かにドワーフの作る武器や防具は一流品だ。勇者が今つけている鎧も、ドワーフの手によって鍛え上げられている。
「ドワーフが得意とするのは、熱い鋼をハンマーで打って作る剣や鎧などの鉄製で、魔法の杖とは素材が違う」
それじゃあ何だ、と不思議がる二人を見て、わらわは楽しくなってきた。これは、わらわだけが知っている秘密の入手ルートなのだ。
「ついてくればわかる」
少しだけ優越感を覚えながら森を進んでゆく。
はじめの森は、勇者が一番最初に訪れるダンジョンだ。そのため、出現する魔物も低級のものしかいない。
主に、蜂蜜蜂《ハニー・ビー》、森狼《フォレスト・ウルフ》、スライム、ゴブリンなど。だが今は、瘴気が晴れているため、魔物の影どころか気配すら感じない。
まぁ、魔力を封印されているわらわに、魔物らの気配を察する力はないのだが……。
他の二人は何か感じているのだろうか、と思い少し気になって後ろを振り返ってみた。勇者と聖女は、二人仲良く並んで和やかに会話を交わしている。
「勇者様、あそこに綺麗な花が咲いていますわ」
「本当だ。でも、聖女の美しさには敵わないよ」
「まぁ……勇者さまったら♡」
……なーんて、一人でアテレコをしてみる。実際は、二人と少し距離があるため、話の内容までは聞き取れない。それでも、はたから見ると、恋人同士の男女が仲睦まじく森を散歩デートしているようにしか見えない。
――ウフフフ……♡
――アハハハ……♡
……わらわ、邪魔ではないか?
魔王退治の旅路では、どこから魔物が襲ってくるか分からないため、みな常に警戒しながら歩いていた。それがこうも穏やかにダンジョン内を歩くことができるとは……やはり魔王を倒した効果は絶大だ。
少しだけ胸の奥がチクリ、としたが、気にしないことにした。すぐ前だけを見て歩き続ける。
……ん? アテレコって何だったか? ……まぁ、いい。
しばらく森の中を右へ左へと曲がり、ようやく目的の場所へ辿り着いた。はじまりの森の最奥にあたる。
「ここは行き止まりだぞ」
勇者が訝《いぶか》し気に辺りをきょろきょろと見回している。前方は全て木々と茂みに覆われて、道はそこでぷっつりと途絶えていた。
「懐かしいな……」
勇者が何かを思い出すように目を細める。その様子を見て、聖女が首をかしげる。
「勇者様、ここは……?」
聖女が知らないということは、まだ二人が出会う前に勇者が一人でここを訪れたのだろう。
「ここは、俺がはじめてダンジョンの主を倒したところだ。大きな熊のような身体に、口は狼に似ていたな。確か名前は……」
「ベアウルフ」
勇者の言葉を、わらわが継いだ。勇者が少し驚いたようにわらわを見る。
「のぉ、勇者よ。魔王はお主が殺したのだから、もう戦いはしなくてよいのじゃな」
「……あ、ああ。そうだな。魔物の気配も感じないし、もう戦う必要はないよ」
「そうか、それを聞いて安心した。よいか、この先何を見ても、決して剣を抜かぬと約束してくれるか」
「どういうことだ?」
「言葉のままの意味じゃ。わらわがいい、と言わぬ限り、剣を抜かないでくれ。約束を守ってくれないのなら、この先へお主らを連れてはいけぬ」
本当なら、わらわ一人で行くのが一番いいのだが……それでは二人が納得しないだろう。少なくとも理由を話せば、二人は必ずついてくる。
「それは約束できないわ。何か危険が迫った時には、やむ負えないことだってあるでしょう。せめて理由を話してくれない?」
聖女のことだ。そう言うだろうとは予想していた。でも、ここはどうしても譲れない。
「それは言えぬ」
「どうして……っ」
聖女の言葉を、勇者が途中で手をあげて遮る。
「わかった。マオ……いや、ラベンダーがいいと言うまで剣は抜かない。約束する」
「勇者さま?!」
聖女が驚いた顔で勇者を見る。しかし、勇者の表情は真剣だった。
「ふ……お主ならそう言ってくれると思っていた。約束じゃ、破ったら絶交じゃぞ」
ここは「破ったら闇魔法で異次元に飛ばしてやる」と言いたいところだが、今のわらわは魔法が使えないので、この脅しは使えない。「絶交」なんて子供の口約束のようなものだが、勇者は中身が子供のままなので通用するだろうと思った。
「わかった。……聖女も、いいよな」
案の定、勇者がしっかり頷く。そして、聖女に向けて優しく微笑んでみせた。
「ゆ、勇者さまがそうおっしゃるなら……」
聖女の頬がぽっと赤くなる。
わらわは、二人が頷くのを確認してから、行き止まりになっている茂みの一か所へと足を向けた。全て茂みに覆われているように見えるが、実は一か所だけ抜け道があるのだ。
わらわが茂みの中へ入っていくのを見て、うしろから勇者が驚きの声をあげた。
「こんなところに隠し通路があったのか……!」
見れば、勇者と聖女が目を丸くしている。
「こっちじゃ、ついてこい」
こうして、わらわたちは、茂みの奥へと進んでいった。
「街は反対方向よ?」
聖女があわてた様子で、後ろから追いかけてくる。
そして、少し離れた後ろからは、勇者がのんびりと大股で歩く。
魔法使いとして旅をしていた時は、逆だった。
勇者が先頭を切って、その隣を聖女が一歩遅れてついていき、獣人娘とエルフ男、最後に魔法使い――わらわが後をついてゆく。戦闘時の陣形もそれは変わらない。
でも今は、ちがう。これからの道は、わらわが自分で決めて、自分の意志で歩いてゆくのじゃ。
「人族のつくった杖など、よぼよぼの老人が使うものじゃ。わらわが求めている魔法の杖は、もっと至高でダイナミックに破壊的な創造を超える唯一無二の産物なのじゃ」
「なんだかよくわからないけれど……すごい杖ってことかしら」
「端折《はしょ》るな!」
まぁまぁ、と後ろから勇者の呑気な声が聞こえる。
「杖なんて、コスプレするなら何でもいいだろう」
「コスプレいうなっ! わらわは本物の魔女になるのじゃ!」
そもそも魔法使いの杖とは、拡散しやすい魔法を凝縮し、対象物を狙いやすくするという補助的な役割がある。
しかし中には、持ち主の魔力を増幅させる効果をもつものや、杖自体に魔力が込められているものもあるので、わらわの中に僅かでも魔力があれば、それを増幅させる杖を手にすればいいのだ。
「それで……今わたしたちは一体どこへ向かっているの?」
「そんな最強の杖を作れるのは、この世界に一人しかおらぬ」
「ドワーフか!」
勇者が自信満々に声をあげる。確かにドワーフの作る武器や防具は一流品だ。勇者が今つけている鎧も、ドワーフの手によって鍛え上げられている。
「ドワーフが得意とするのは、熱い鋼をハンマーで打って作る剣や鎧などの鉄製で、魔法の杖とは素材が違う」
それじゃあ何だ、と不思議がる二人を見て、わらわは楽しくなってきた。これは、わらわだけが知っている秘密の入手ルートなのだ。
「ついてくればわかる」
少しだけ優越感を覚えながら森を進んでゆく。
はじめの森は、勇者が一番最初に訪れるダンジョンだ。そのため、出現する魔物も低級のものしかいない。
主に、蜂蜜蜂《ハニー・ビー》、森狼《フォレスト・ウルフ》、スライム、ゴブリンなど。だが今は、瘴気が晴れているため、魔物の影どころか気配すら感じない。
まぁ、魔力を封印されているわらわに、魔物らの気配を察する力はないのだが……。
他の二人は何か感じているのだろうか、と思い少し気になって後ろを振り返ってみた。勇者と聖女は、二人仲良く並んで和やかに会話を交わしている。
「勇者様、あそこに綺麗な花が咲いていますわ」
「本当だ。でも、聖女の美しさには敵わないよ」
「まぁ……勇者さまったら♡」
……なーんて、一人でアテレコをしてみる。実際は、二人と少し距離があるため、話の内容までは聞き取れない。それでも、はたから見ると、恋人同士の男女が仲睦まじく森を散歩デートしているようにしか見えない。
――ウフフフ……♡
――アハハハ……♡
……わらわ、邪魔ではないか?
魔王退治の旅路では、どこから魔物が襲ってくるか分からないため、みな常に警戒しながら歩いていた。それがこうも穏やかにダンジョン内を歩くことができるとは……やはり魔王を倒した効果は絶大だ。
少しだけ胸の奥がチクリ、としたが、気にしないことにした。すぐ前だけを見て歩き続ける。
……ん? アテレコって何だったか? ……まぁ、いい。
しばらく森の中を右へ左へと曲がり、ようやく目的の場所へ辿り着いた。はじまりの森の最奥にあたる。
「ここは行き止まりだぞ」
勇者が訝《いぶか》し気に辺りをきょろきょろと見回している。前方は全て木々と茂みに覆われて、道はそこでぷっつりと途絶えていた。
「懐かしいな……」
勇者が何かを思い出すように目を細める。その様子を見て、聖女が首をかしげる。
「勇者様、ここは……?」
聖女が知らないということは、まだ二人が出会う前に勇者が一人でここを訪れたのだろう。
「ここは、俺がはじめてダンジョンの主を倒したところだ。大きな熊のような身体に、口は狼に似ていたな。確か名前は……」
「ベアウルフ」
勇者の言葉を、わらわが継いだ。勇者が少し驚いたようにわらわを見る。
「のぉ、勇者よ。魔王はお主が殺したのだから、もう戦いはしなくてよいのじゃな」
「……あ、ああ。そうだな。魔物の気配も感じないし、もう戦う必要はないよ」
「そうか、それを聞いて安心した。よいか、この先何を見ても、決して剣を抜かぬと約束してくれるか」
「どういうことだ?」
「言葉のままの意味じゃ。わらわがいい、と言わぬ限り、剣を抜かないでくれ。約束を守ってくれないのなら、この先へお主らを連れてはいけぬ」
本当なら、わらわ一人で行くのが一番いいのだが……それでは二人が納得しないだろう。少なくとも理由を話せば、二人は必ずついてくる。
「それは約束できないわ。何か危険が迫った時には、やむ負えないことだってあるでしょう。せめて理由を話してくれない?」
聖女のことだ。そう言うだろうとは予想していた。でも、ここはどうしても譲れない。
「それは言えぬ」
「どうして……っ」
聖女の言葉を、勇者が途中で手をあげて遮る。
「わかった。マオ……いや、ラベンダーがいいと言うまで剣は抜かない。約束する」
「勇者さま?!」
聖女が驚いた顔で勇者を見る。しかし、勇者の表情は真剣だった。
「ふ……お主ならそう言ってくれると思っていた。約束じゃ、破ったら絶交じゃぞ」
ここは「破ったら闇魔法で異次元に飛ばしてやる」と言いたいところだが、今のわらわは魔法が使えないので、この脅しは使えない。「絶交」なんて子供の口約束のようなものだが、勇者は中身が子供のままなので通用するだろうと思った。
「わかった。……聖女も、いいよな」
案の定、勇者がしっかり頷く。そして、聖女に向けて優しく微笑んでみせた。
「ゆ、勇者さまがそうおっしゃるなら……」
聖女の頬がぽっと赤くなる。
わらわは、二人が頷くのを確認してから、行き止まりになっている茂みの一か所へと足を向けた。全て茂みに覆われているように見えるが、実は一か所だけ抜け道があるのだ。
わらわが茂みの中へ入っていくのを見て、うしろから勇者が驚きの声をあげた。
「こんなところに隠し通路があったのか……!」
見れば、勇者と聖女が目を丸くしている。
「こっちじゃ、ついてこい」
こうして、わらわたちは、茂みの奥へと進んでいった。
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