召喚勇者と関西弁エルフ

えびまる

文字の大きさ
45 / 80
本編

☆媚薬の迷宮4

しおりを挟む

 ゴウシュは、鏡に触れようとしたシャンを止めようと手を伸ばしたはずだった。

 ……だが、今はそのシャンに押し倒されている。

「……シャン?」

 見上げたシャンは甘く蕩けるような目で優しく微笑み、こちらを見下ろしていた。
 見たこともないシャンの表情に、心臓がドクリと嫌な音を立てる。

『……ゴウシュ、かわいい♡』
「っ、な、何言って」
『もっともっとかわいくなって?♡』

 何がどうなっている……?

 シャンの指と手が優しくゴウシュの身体をなぞって行く。魔道具を取り扱う、火傷の跡や切り傷がある少しかさついた手は確かにシャンのものだった。

「……んっ♡」

 内腿を撫でられ、思わず出た媚びたような自分の声にゴウシュは戸惑いを隠せない。

『ゴウシュ、きもちい……?♡もっと気持ちよくなっていいんだよ♡』

 ……シャンの事は、愛おしいと思っていた。
 無邪気で、危なっかしくて、でも芯のある真っ直ぐで綺麗な目をしている……そんなシャンの事をいつの間にか好きになっていた。
 だからこそ、思いも伝えず、1番近くで、何があっても、何からも守りたかった。
 気持ちを秘めて、側にいて、シャンの綺麗な心が傷つくような事から遠ざけてやりたかった。

 だと言うのに。
 今ゴウシュはシャンに触れられるのを喜んでしまっていた。
 抱き締めたい、と思うより、抱き締められたい、と望んでしまっている。
 媚薬の効いた身体はどんどん熱を持ち、シャンに身体を明け渡そうとしていた。

 (そんな、俺はっ……!)

「んっ♡……くッ、シャン……ッ♡」

 頭では冷静にならなければ、と思っているのに自分の意思で身体を動かすことが出来ない。
 目の前のシャンはゴウシュを甘い声で呼ぶ。
 その度に喉の奥が詰まって、心臓が嫌な音を立てた。

『ねぇ、ゴウシュ♡もっと気持ちいいとこ教えて……?♡あ、ここ、膨らんでるね♡かわいい♡』
「んぁ……!♡♡」 

 いつの間にか、服の上からでも分かるぐらいに立ち上がった乳首をキュッ♡と摘まれた。
 軽く撫ぜられ、優しくカリッ♡カリッ♡と引っかかれる。

「だ、めだ……ッ♡♡や、シャン……♡」

 抑えようとするのに、上擦った声が止められない。
 身体の奥からじわじわと熱が湧き上がる。
 
『どうして?♡ここ、すきなんでしょう?♡』

 身体を捩って逃げることも出来ずに、ただ快感を受け止めるしかない。
 そのうちシャンは、ゴウシュの鍛え上げられた胸筋をむにぃ♡と大きく包み込み、寄せたり、円を書くように揉み出した。
 マッサージのような手つきだが、その間も指先は乳首から一切離れない。
 押し込まれるように乳首を押されると、ゴウシュは身体を捩って逃げ出したくなる。

「んぁっ♡ぁ、あぁ……ッ♡」
『おっぱい気持ちいい?♡ぼくもゴウシュのおっぱい気持ちいいよ♡おっきくてふわふわでかわいい♡』
「ん"っ、ぅ"……♡あ♡ッ……あぁっ!♡」

 日々の鍛錬で鍛え上げられた胸筋は、今やシャンのおもちゃにされ、為す術もなかった。

 そのうちにシャンの指がつつつ……♡とゴウシュのへそから下腹部までをなぞる。

『ここもかわいくしたいなぁ……♡ね、いいでしょ?♡……ゴウシュ♡』

 ひくっと喉を引き攣らせたゴウシュの目から、1粒の涙がこぼれ落ちた。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

趣味で乳首開発をしたらなぜか同僚(男)が近づいてきました

ねこみ
BL
タイトルそのまんまです。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

大好きな兄ちゃんにアナニーをみせる弟!

ミクリ21
BL
お兄ちゃんにアナニーをみせる弟の話。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

処理中です...