異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

フィリックス激おこ

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フィリックスの部屋に連れていかれた俺はそのままバスルームへと直行させられた。
さっき、入ってからのあの事件なんだから、もう風呂は一度済んでるんだけどな。

さっきから納得できないのは、俺と一緒にバスルームにフィリックスも入ってること。

「フィリックスって…風呂に入って寝巻き着ないとベッドに入れない系の人?」
「は?」

俺の質問にフィリックスの片方の眉がつり上がる。あっ、それ俺できないんだよなー。練習してもなかなか出来ないその表情…イケメンは表情筋も自由自在なんだな。

「いや。よくあるじゃん…いっぺん外出た姿では絶対ベッド使えない人」
「いや…そう見えるか?それより」

シャワーの水温を確かめて俺にお湯をかけ、、フィリックスはボディソープの泡を手のひらに出す。それを俺の背中にぬりつけた。背中、肩腕、手のひら、指の一本一本丁寧に洗っていく。まるで小さな子を洗うように。

「あの、フィリックス…?俺自分でできるよ?あのっ…」

俺があわあわしながらそう言うと、フィリックスは俺の爪の先まで指で丁寧に揉むように洗いながら、キッ!と俺を睨んだ。
瞬間、怯むと同時に、何だかよくわからないけれど、複雑な気分になり悲しくなってきた。

さっきは散々あの男たちに服を剥がれて触られた。もしかして…

「フィリックス…俺って…汚いの…?よごれちゃったの…?嫌いになったの…?」

だめだ、言ってるうちに涙混じりの声になる。それを聞いてハッとしたフィリックスが泡だらけの俺を抱き締めた。

「フィリックス、服が濡れちゃう…!」

フィリックスは着衣のままなので俺の泡がついてびしょ濡れになっていく。にもかかわらずぎゅうぎゅう抱き締められて安心したのもあるし、さっきの恐怖が戻ってきて、しゃくりあげて泣いてしまった。

「う、ひっ…!うう…。こ、わかったぁ…フィリ、フィリックスぅ…!」
「シン…シン…!ごめん…!」

抱き締めながら俺の上を何度もくしゃくしゃと混ぜるように撫でてくれる。

「シンが、あんなゴミのようなやつらに触られたところを洗い流したかったんだ…すまない、俺が乱暴だった…。傷ついてるのに俺が塩を塗るような真似をして怖がらせて泣かしてしまっちゃダメだよな…ごめん、ごめんな…」

俺の頬に何度も口づけをしてフィリックスが謝ってくる。さっきの洗われ方もそれで合点がいった。そうだったんだ。

「ちが、ちがう…、怖いの、フィリックスじゃない…。さっきの…うっ…」
「シン!思い出さなくていい。ってか、考えるな、忘れろ!俺が綺麗に洗ってやるから!」
「うう~…」

またフィリックスがごしごしと俺を洗っていく。座らされて手足や腹を丁寧に泡で包むように清められていく感じがした。

ふと、フィリックスの手が止まる。躊躇してるのはわかった。

「ここは…自分で洗う…」

俺はそう言ってフィリックスの手から泡を貰い、肩から腹にかけてついている泡を拭って大事なところを洗った。
人前で洗うの、恥ずかしいんだけど…。見るとフィリックスが真っ赤になっていながら怪訝そう。

「ここは…触られてないので」

俺がそう言ったとたん、フィリックスの表情がぱあっと明るくなった。

「後ろも?」

前のめりで聞かれた俺は首を傾げた。

「え?そうだけど…なんでこことか後ろがそんなに気になるの?」
「なんでって…え?シン…?えっと…まさか…あの、ここはシン的には何をするところ?」

フィリックスが恐る恐る俺に尋ねる。

「え?トイレいく以外何か使い道あんの?」

ケロッと答えた俺にフィリックスが驚愕の表情になって凍りついている。

「え、ええ…?」

フィリックスがしばらく茫然としていたので、俺は全身洗い終えるとシャワーで泡を流してさっぱりしていく。

「できたよ。もう大丈夫、ありがとう」
「ああ…きれいになったな…俺も着替えるわ…」

二人でフィリックスのバスローブを着て部屋に戻る。フィリックスのバスローブは俺にはブカブカで彼はそれを見て微笑んだ。俺も笑う。

不意に手首を掴まれて引き寄せられ、逞しい胸にドっ、とぶつかったのと同時に、すぐ横にあるベッドにフィリックスは俺を抱いたまま背中から倒れ込んだ。仰向けになったフィリックスに俺が載る体勢になる。

「シン、お前は辺境の村で長老達に大切にされ、温室の花のように育った…だから世の中に少しばかり疎い。ここには嫉妬や暴力なんかがうようよしている。それはお前が触れたこともないものばっかりだ…」

フィリックスが俺の肩を抱いて優しく撫でながら話し始めた。

「うん…だから、もっと強くなりたい、んで、ラースを守りたいからここに来たんだよ」

俺はフィリックスの胸に頬を寄せて答える。フィリックスの心臓の音が心地いい。

「そうだな…俺が強くしてやる。だから俺を頼れ。もっと、もっとだ。俺を必要として、俺の側にいてくれないか?」

「……。」

俺は睡魔が襲ってきてまどろみ始めていた。

「シン…眠ってしまったのか…」

フィリックスは俺の頭をベッドの枕のところへ移動して掛け布団をかけてくれた。うとうとと眠りの入り口にいる俺にはもう返事する余裕がない。

俺の唇にフィリックスの柔らかな唇が何度も触れる。こんなキス、好き…。

「可愛いシン…いつか、俺のものになってくれ…な?」

心地よい眠りに誘われる意識の奥底で、フィリックスの低い声が、そんな台詞を言ったような気がする。

俺は深い眠りに落ちた。
























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