異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

エリアスの部屋で

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エリアスの部屋に連れてこられた俺は内装を見て驚いた。グレーが基調の内装。ベッドとスツールだけの、物がないガランとした部屋だ。エリアスは見た目が金髪で派手だし、竜騎士団長ならもっと豪華な生活をしてると思ったのに。
俺がそう思っているとエリアスが察したらしく、笑いながら話しはじめた。

「物がないって思ってるだろ?部屋は寝るだけだからな…」
「プライベートとかどうしてるの?…あ、こんなこと聞くの厚かましい?…」
「ん?俺のことを気にしてくれて嬉しいけど?プライベートは竜騎士になってから考えたこともなかったな。暇がありゃカイザー号と一緒にいるしパトロールに出るし」

うーん、と天井をみながらエリアスが答えてくれた。

「じゃあ俺と一緒だね!」
「…え?」

「俺もずっとラースと一緒にいたんだ。他に同年代の人は誰もいなかったしね、友達はラースだけだったから」

そう言って笑う俺を、目を丸くしてエリアスが見つめている。

「一人もいなかったのか?同じ年頃の友達が」
「うん!ここに連れてきてもらって、年が近い人に囲まれるのは初めてなんだ。楽しいね」

エリアスが唇を噛んだ。そして次の瞬間、力強く抱き締められる。

「…エリアス…?」
「はあ。もう、くっそ可愛いな!」

エリアスからはフィリックスとはまた違ういい香りがした。

俺から離れたエリアスはクローゼットの奥の金庫から小さな箱を取り出し、俺の目の前で開ける。そこには小指の爪くらいある蒼い石のピアスが入っていた。
これがドラゴンの瞳…。

「持ってみろ」

エリアスがそれをつまんで箱から出し、俺の手のひらに載せた瞬間、チリっとした痛みが走る。でもすぐに消えた。

「…シンはやっぱり伝説の竜騎士か…このピアスに触れてもなんともないなんて常人ではないか選ばれたか…普通の人間なら精神に異常をきたすか今すぐ倒れる」

えっ!これそんなに恐い代物なの!?うっかり落としそうだよ!

「…ピアスの穴は開いてないな、魔法で開けるぞ」

そう言いながらいきなりエリアスが俺の耳たぶを唇で咥えた。耳たぶに舌が触れてきて背中のあたりがぞくりとした。

ええええっ!何この感覚!?

「あっ、ちょっと…!あぁっ…」

耳を甘噛みされた俺は身体中ぞくぞくとしてしまって立っていられなくなり、目の前にいるエリアスの胸の辺りを掴む。エリアスに両肩を押さえられて離してくれない。俺は身をよじって震えながら耐えるけど、口が開いて声が漏れてしまった。

「あぁ…」
「終わったぞ。穴、開いた」

エリアスが唇を離し、荒い息をついた俺はエリアスの服と一緒に握りしめていたピアスを解放した。

「…なかなかいい声聞かせてもらったな。ごちそうさん」
「ごちそうさん?もう!変な声でちゃったじゃん!なんなのそれ口でしかできないの?」

俺の文句にエリアスがニヤリと笑う。あっ、他でもできたんだ…

「いくぞ…気をしっかり持てよ…」

ピアスを耳に当て、エリアスに一気に穴につき入れられたとたん、俺の目の前が真っ暗になった。

ドラゴンの姿が見える。カイザー号にも引けをとらない立派な銀のドラゴンだ。

「お前が…新しい主人か?」
「あの、ピアスを貰っただけの者だけど…名前はシンといいます」
「シン…我が名はガラ、お前はたくさんのドラゴンに護られてるな、だから俺をつけることを許した。これからお前に魔力を授ける。その代わり…」
「その代わり?」

俺の言葉にガラが笑う。

「キスしてくれ」
「ヘンタイですか?」

俺は即答してしまった。
なにこの変態ドラゴンは!?初対面でキスしてくれって何なんだ?

「お前、もう一つのドラゴンの瞳を持ってる男の匂いがする。それにお前、私への貢ぎ物は何だ?その男はお前に何をした?」
「何って…ピアスの穴を舌で開けたかな…?」

それを聞いたガラは満足げに笑った。

「ではその耳への口づけを貢ぎ物として受け取ろう。もし手土産無しで来たらお前の唇を食ってやるところだったがな」

んん?ガラの言ってる意味がわかんないんですけど?

「キス魔ドラゴンなの?」
「…無礼者。私は伝説のドラゴン、ガラだ。生きてた頃、主人からいつもキスばかりされてたせいでキスが最大の喜びとなってしまったのだ。キス魔は昔、伝説の竜騎士であった我が主人のほうだ」

俺、これからラースにチューばっかりするのやめとこう…。
それにエリアスが唇でピアスの穴を開けたことはちゃんと理由があったと知って驚いた。

「これからの戦いの度、私はお前に莫大な魔力を授ける。代わりにお前は誰かと口づけをせねばならない。それが私への報酬となる」
「へ?」

んなアホな。

一気に目の前が戻ってエリアスの部屋になる。俺はエリアスのベッドに寝かされていた。

「…出てきたろ?伝説のドラゴン、ガラ。伝説中の伝説、魔力の多さはずば抜けてるという。俺のピアスがシンの耳にキスしてからはめろって教えてくれたんだが」

「…ただの変態キス魔だった…」
「え?」

どうしよう。これから戦い終わる度に誰かにキスしてもらうってか?

「ガラが、これから渡す魔力の代わりに誰かのキス寄越せって」

俺が言い終わらないうちに、エリアスが唇を奪うようにキスをした。

柔らかいエリアスの唇。エリアスからはあでやかな花のような香りがして、その香りに酔う。合わせた唇から、エリアスがゆっくりと名残り惜しそうに少しずつ離れる。

「…キスならいつでも俺がする…キスならシンは傷つかない…よかった…」

エリアスはそう囁きながら俺の髪を撫で、肩に引き寄せる。すっぽり腕に入る俺。エリアスの妖艶なほどの視線に俺の心臓が跳ね上がる。

ヤバい。くらくらしてきた…。

「エリアスはそのピアスのドラゴンに報酬とかってあるの?」

エリアスの肩がぴくりと反応した。でもエリアスは微笑んだまま俺の額にキスをして答えてはくれなかった。










































































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