異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

二人の竜騎士がいる理由

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エリアスの部屋で俺はかなり分厚いボロボロの本を渡された。相当の年代物だとわかる。開くと、難解な文字が羅列してありさっぱりわからない。

「これ…何て書いてあるの?エリアス読めるの?」
「うん」

マジか!どんだけ賢いんだエリアス!こんな文字、歴史好きな俺も見たことないぞ。俺には到底及ばない、竜騎士団長の知能の高さを見せつけられた。やっぱりただのやんちゃなお兄さんじゃなかったよこの人…。

「竜騎士が二人いた記録を見つけたんだ。それは千年ほど前の本だ。その時もかなり国がモンスターで荒れたらしくて。魔とは書いてないけれど、復活したのを竜騎士達が無理やり封印したそうだ」
「へえ…」

俺はさっぱりわからないその本をテーブルに置いて、ゆっくりとひもといていき、目を落とす。虫食いで所々穴があき、傷みも激しい。そっと扱わないと粉々になりそうで怖い。

「その竜騎士二人はどうなったの?」
「…命を落とした」
「は?どっちも?」
「どっちも…って書いてある」

イヤだ。もし魔が甦ったら、エリアスは戦死しちゃうの?フィリックスもそうなっちゃうの?

エリアスが俺の目の前に立ち、本を撫でる。表情がいつになく真剣だった。
俺はエリアスを見上げると、すぐに胸の中へと抱き寄せられた。

「それでな、これを読んで見つけたんだけど、竜騎士が二人の時代に現れる美しいドラゴンがいるらしいんだ」
「ドラゴン?」
「そう。美しいドラゴンとしか書いてないんだよな。魔はそのドラゴンを喰うために探してるんだとか…もしそれが本当なら、俺たちはそのドラゴンを探さなくちゃいけない、守らなければ」

ぽかんとする俺を見て、エリアスが頬にちゅっとキスをした。

「竜騎士を軸に考えるのではなくて、何故いるか、何かのためにいるんじゃないかと考えたら少し解けた。伝説の竜騎士が二人いるなんて世の中からしたら異常事態だ。もし理由があるのなら、魔から何かを守るために竜騎士が二人存在するんじゃないかって前から考えてたんだが。そしたら、この古文書に少しヒントがあって驚いた」

エリアスってほんとすごいね…。あの激務の中伝説の竜騎士のことを調べ続けている。俺はエリアスに舌を巻かずにはいられない。いくらエリアス自身が伝説の竜騎士本人だからといっても、一日の時間はみんな平等、あとは個人の能力だろうな。

でも、残念ながら俺はその話のどっこにも参加してないんだ。全くの部外者なんだよ。

ふと、そのドラゴンはもしかしたら、ラースなのではないかという考えが頭をよぎった。

魔が欲しがる美しいドラゴン。
うんうん、とても納得がいく。頭もいいし姿も申し分ない。生まれつき蒼いのだって環境のせいじゃないかもしれない。

みんな特別な運命を背負ってるんだな。俺みたいな凡人には到底入り込めない世界。

「俺は…シンとなら、命を懸けてもいいと思ってる。もちろん、シンが生き延びてくれたら俺が倒れてもそれは本望だけど、二人で散る運命ならそれでも構わない」
「…っ…!」

そこまで考えてくれてるエリアスに、俺はいたたまれなくて申し訳なくて絶賛最大級に懺悔しながら大声で走っていきたい衝動にかられた。

うわあああんごめんなさいーーーー!俺は伝説の竜騎士じゃないんですーーーーー!

「んっ…!」

エリアスが俺を抱き締めて唇を塞いだ。いつになくいきなり熱いキスだ。頭がぼうっとして体が熱くなる。何度も唇を求めてくるエリアスの情熱が俺の全身、指先の隅々まで伝わってくる。
何分こうしてお互いの唇を重ねあってたかな。俺には何時間にも思えるほど熱くて長かった。俺のシャツのボタンを外してエリアスが直に素肌に触れた。するん、と腕を抜かれ脱がされた俺は少し驚いて間抜けな声が出た。

「あ」

エリアスが熱く切ない瞳で俺を見ている。うわ、この顔はクる。そのとたん、俺の胸の奥がじんじんしてきた。

いきなりエリアスが俺を抱き上げてベッドに横たえると、首筋に唇を這わせた。ぞくぞくと全身が震えてきて、唇から吐息と一緒に声が漏れた。

「あっ…ぁ…。エ、リアス…」
「シン…俺の我慢、限界かも…」

我慢?
俺とエリアスが、あの陛下の本みたいなことをするの?

「うん…。エリアスとなら、怖くない…かも」

俺の言葉にエリアスが目を見開いて俺を見た。

「また、そういう可愛いこと言って煽る…くそ…」

眉間を険しくするエリアスがすごーく色っぽくて大人で、俺はぞくぞくするのが止まらなかった。こんな人が俺を見て、俺に触りたいって言ってくれてる。俺も触れてほしい、エリアスの甘い囁きをもっと聞きたいし、撫でてほしい、キスしてほしい。もっと深くエリアスを知りたい。

これって、好きっていうのかな?

エリアスのことを考えたら心がキュンとして、もっと近くに居たくなってしまう。側に置いてほしい、離れたくないって思うんだ。金色の髪が頬に触れるとくすぐったくて、エリアスの吐息を肌に感じるとそれだけで熱くなるのはそうなのかな?

エリアスの背中におずおずと手を廻して、俺は初めてきゅっと抱き締めてみた。

そのとたん、エリアスが顔をくしゃっとしてとても嬉しそうに俺に笑ったのを見た瞬間、心臓がもう一段階大きな音を立てた。
























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