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俺の天使、現る!
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「陸、さすがに気持ち悪い」
譲の嫌そうな声にハッと我に返る。
「さっきからずっ~~~~っとニヤニヤにやけてる。そのうち通報されるぞ」
「警察いないから大丈夫」
とは言ったものの、にやけてたのか俺。正直過ぎる表情筋にも困ったもんだ。
「だって可愛くね? 本当もう、天使だよな!」
「ああ、あの女に比べりゃ天使かもな」
うん、ミランダ姐さんはどっちかっつうとサキュバス寄りだ。
「つーか天使ねぇ。天使ってもっとこう、ふわふわホワホワしたイメージじゃねぇか?」
そりゃキャッシュちゃんは初期はクーデレ、中盤ツンデレを経て、最終的には甘々のデレ子ちゃんになるからな。今は間違いなくクールだけど。
「心配するな、あと一週間もすりゃお前好みのふわふわ天使にも会えるから」
「べっ……別に好みとか無ぇし!」
とか言いつつ若干顔が赤い譲には、ちょっと天然、髪も雰囲気もふわふわホワホワのルーフェルミちゃんを紹介してやろう。
まぁ、譲は今、女主人公だから恋愛モードに発展させるのは難しいとは思うけど。
「はい、到着。ここがフェルゼン渓谷よ。フェルゼンはもちろん薬草類や苔類、少し奥に入れば火薬の元になる石も手に入るわ。あと、水も湖よりも澄んでいるわね」
「川魚とエビも獲れる」
譲とバカ話をしていたら、いつの間にかフェルゼン渓谷に到着していたらしい。
ミランダ姐さんの要点を押さえた説明に、キャッシュちゃんが最低限のボリュームで補足を入れてくれた。
うんうん、今は好きなだけ素っ気なくすればいいよ。素っ気ないのも充分可愛いから大丈夫!
「へぇ魚か! 食いたいな……私!」
おっ、セーフ!
ミランダ姐さんの笑顔に反応して速攻で女言葉に直すとは、譲もなかなか頑張っている。
教師や先輩の言う事も聞かないようなヤツだというのに、ミランダ姐さんのセクハラお仕置き教育の効果たるや凄まじい。
ミランダ姐さんにしか使えない技だというのが惜しいところだ。
川魚は後にして、採取しやすい場所からどんどん採取していく。今日も採取は絶好調だ。
「ひっ……ひぃ……っ! なんだこれ、何か変なのがいる! ……よ?」
何ともぎこちない譲の叫びにそっちを見てみれば、超デカいナメクジが居た。
うわー、生で見るとなかなかエグい。そしてデカい。ちょうど俺の頭くらいの所に触覚あるし。
ゲームでは『酸の液』という、攻撃系で使い勝手のいいドロップアイテムをくれる事もあって、むしろ出会えるとラッキーくらいに思ってたけど。
近づく度に体を覆う粘液がギラついて、体中の至る所が絶えず蠢いているのが見えてしまって、これは俺でも相当気持ち悪い。
譲の嫌そうな声にハッと我に返る。
「さっきからずっ~~~~っとニヤニヤにやけてる。そのうち通報されるぞ」
「警察いないから大丈夫」
とは言ったものの、にやけてたのか俺。正直過ぎる表情筋にも困ったもんだ。
「だって可愛くね? 本当もう、天使だよな!」
「ああ、あの女に比べりゃ天使かもな」
うん、ミランダ姐さんはどっちかっつうとサキュバス寄りだ。
「つーか天使ねぇ。天使ってもっとこう、ふわふわホワホワしたイメージじゃねぇか?」
そりゃキャッシュちゃんは初期はクーデレ、中盤ツンデレを経て、最終的には甘々のデレ子ちゃんになるからな。今は間違いなくクールだけど。
「心配するな、あと一週間もすりゃお前好みのふわふわ天使にも会えるから」
「べっ……別に好みとか無ぇし!」
とか言いつつ若干顔が赤い譲には、ちょっと天然、髪も雰囲気もふわふわホワホワのルーフェルミちゃんを紹介してやろう。
まぁ、譲は今、女主人公だから恋愛モードに発展させるのは難しいとは思うけど。
「はい、到着。ここがフェルゼン渓谷よ。フェルゼンはもちろん薬草類や苔類、少し奥に入れば火薬の元になる石も手に入るわ。あと、水も湖よりも澄んでいるわね」
「川魚とエビも獲れる」
譲とバカ話をしていたら、いつの間にかフェルゼン渓谷に到着していたらしい。
ミランダ姐さんの要点を押さえた説明に、キャッシュちゃんが最低限のボリュームで補足を入れてくれた。
うんうん、今は好きなだけ素っ気なくすればいいよ。素っ気ないのも充分可愛いから大丈夫!
「へぇ魚か! 食いたいな……私!」
おっ、セーフ!
ミランダ姐さんの笑顔に反応して速攻で女言葉に直すとは、譲もなかなか頑張っている。
教師や先輩の言う事も聞かないようなヤツだというのに、ミランダ姐さんのセクハラお仕置き教育の効果たるや凄まじい。
ミランダ姐さんにしか使えない技だというのが惜しいところだ。
川魚は後にして、採取しやすい場所からどんどん採取していく。今日も採取は絶好調だ。
「ひっ……ひぃ……っ! なんだこれ、何か変なのがいる! ……よ?」
何ともぎこちない譲の叫びにそっちを見てみれば、超デカいナメクジが居た。
うわー、生で見るとなかなかエグい。そしてデカい。ちょうど俺の頭くらいの所に触覚あるし。
ゲームでは『酸の液』という、攻撃系で使い勝手のいいドロップアイテムをくれる事もあって、むしろ出会えるとラッキーくらいに思ってたけど。
近づく度に体を覆う粘液がギラついて、体中の至る所が絶えず蠢いているのが見えてしまって、これは俺でも相当気持ち悪い。
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