俺が、ドラゴンマスター?

真弓りの

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して、何用かな?

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「ほう、坊主のほうはそれなりに肝が据わっているようだ」


目を細めて、ドラゴンは少し嬉しそうだ。本当は足ががくがくしてるけど、できるだけ悟られないようにと俺はふんばった。


「して、何用かな?」


少し語気を緩めたドラゴンにそう問われて、俺は生唾を飲んだ。ドラゴンのギルドについたら、聞いてみようと思ってたこと。いきなりこんな凄そうなドラゴンと話ができるとは思ってなかったけど……でも、まずはこれを聞かなきゃ始まらない。


「あの、龍命石って知ってますか?」


俺の出自も気になるけど、俺の旅の目的はそもそもコレだ。龍って名前がつくだけに、ドラゴンがなにかをしっているかも知れない、この古城までの旅の中で、俺はそんな風に考えるようになっていた。


「うむ、長命のドラゴンですら一生に一度目にするか否かの貴重な石だが、なぜその存在をしっている?」


怪訝な顔をされて、俺は正直に話すことにした。

昔々にアリアが欲しいと言ったことがあること、アリアを慕う村の子供達が何百年もかけてそれを探していること。それを告げると、ドラゴンはあからさまに悲しい顔をした。


「龍命石を、アリアが? なぜ欲しいと……?」

「わかんないです、もう何百年も前の話で。アリア、今は欲しいものを聞いても、俺達が元気ならそれでいいってしか言わないし」

「そうか」


それを聞いてドラゴンはゆっくりと目を閉じる。眠ってしまったのかと思うほどの時間そうしていたあと、ドラゴンは銀色の目をしばたたかせ、おもむろに口を開いた。


「アリアの真意は分からぬが……もしもアリアが欲しがるならば、それは本当に強力な龍命石だろう」


ドラゴンは少し厳しい顔をして、俺達の顔を正面から見据えた。


「本当に探すのなら私は方法を知っている。だが短命な人の身でそれを実践するのは非常に困難な事だ。今までやり遂げた人間を、私は知らぬ」


ドラゴンは俺とミュウ、一人ひとりの目をじっくりと見た後、また暫くの間目を閉じた。自分の鼓動の音が聞こえるくらいの静寂のあとで、ドラゴンが問う。


「そも何百年も前の言葉であろう、アリアはもう覚えておらぬのではないか? それでも、探すというのか?」


そうかも知れない。

アリアはもう、龍命石が本当に要らないのかも知れない。

でも村の人達はずっとずっと、ずっと昔から探し続けてきたんだし、そんなに手に入れるのが難しいならなおさら、俺が手がかりだけでも見つけなければ、永遠に探し出せないだろう。

やっぱり俺は、探したい。

ミュウを見たら、しっかりと頷いてくれた。ミュウだって生粋のアリアス村っ子だ、気持ちは同じに決まってる。

俺達の決意を確認すると、ドラゴンは「良かろう」と呟いた。
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