転生したので異世界でショタコンライフを堪能します

のりたまご飯

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第一章 ショタコン、異世界に立つ

番外編② お祭りデート!

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さて。日もすっかりと暮れたころ、俺たち男子3名はシャトー城前の広場に到着した。
あたりには大勢の人たちが同様に集まっており、いかにもお祭りのような風景だった。
樽のような容器に入っているお酒を飲むおじさんたちの姿や、祭りに便乗して商売を繁盛させる露店など、どこかいつもの街ではないような感じがする。

「ついたな。いやあ俺も実際に来るのは久しぶりだ」

父は周りの様子を見渡して言った。

「僕は初めてきました…。こんなに賑やかだったんだ…」

「すごいね…。めっちゃお祭りって感じがする」

そこらじゅうから騒ぎ声や歌が聞こえてきており、所狭しと歩く人混みを見て、俺は前世の花火大会思い出した。
まあ季節はクリスマスだけどな…。

「よし。じゃあ二人とも。ちょっときて」

父が俺たちに向かって手招きをしたので、二人で父のところへと向かう。
すると彼が取り出したのは、革で作られた財布だった。

「せっかくのお祭りだし、お小遣いをあげちゃおうかな~!」

「本当に!?」

「いいいいいんですか!?」

父は財布の中から1ラルム硬貨を10枚取り出すと、俺たちにそれぞれ5枚ずつ渡してくれた。
日本円にすると500円もらえたというわけだ。

「大事に使うんだぞ~?」

「ありがとうございます!おじさん!」

「父さんありがとう!大事に使いますっ!」

二人して父に抱きつくと、顔をニヤニヤさせながら頭を撫でてくれた。
さてはこいつもショタコンか…?

そんなことはさておき、俺たちに二人きりで楽しんでこいと父が言ったので、ここからはリュイと二人の行動だ。

「二人とも。人も多いし、絶対にはぐれんじゃねえぞ?」

「はい!」

「迷子って…もう小学生だし…」

別れ際に父にそう言われ、俺たちは二人で歩き出した。
この中では前世も含めると俺が最年長だし、年下に迷子になるなと言われてもなあ…
と思った途端、前から大勢のビールを持ったおじさんの行列が雪崩れ込んできた。

「ちょっ、リュイ!?」

「リオンく…うう」

リュイと手を繋ごうとしていた瞬間だった。
おじさんの行列が俺とリュイの間に入ってきた結果、俺たちはお互いの手を掴めず、離れ離れになってしまった。

「フラグ回収はやっ…」

オレは小声で呟いた。

ーーー

大変なことになっちゃった…。
せっかく二人でお祭り楽しもうと思ったのに、リオンくんとはぐれて迷子になっちゃったよぉ…。

「リオンくーん…」

たくさんの人たちの中に入って探してみたけど、全く見つからない…。
にしてもあのおじさんたちもうちょっと周り見えなかったのかなあ!
お酒の飲み過ぎは良くないよ!


30分ぐらい探してみたけど、リオンくんが全く見つからない…。
どうしよう…。どうしよう…。
お家に帰った方かいいかなあ…?もう先に帰っちゃってるとか…?

なんだか頭が痛くなってきた…。
人がいっぱいいるところはやっぱり苦手だよぉ…。

ーーー

リュイとはぐれてかれこれ30分ぐらい…。
人がたくさんいるせいで、一向に見つからない。

「兄ちゃん!どうだい?ここらで一杯!」

歩いていると、おそらく酒が入っている樽がたくさん並んでいる露天の前で、店員のおっちゃんに止められた。

「いや、遠慮しときます…」

「この年齢から飲むと将来お酒に強くなるぜ?」

うわあ…。
この世界に来て、まだ酒というものには触れていない。
未成年なのに飲酒なんてしていいのかって?
それが成人年齢が定まっていないからか、お酒にも年齢制限はないようだ。

もう7、8年もお酒を飲んでいないということになるのかあ…。
正直いうとものすごく飲みたい…。が、、、

「すみませんっ…今は大丈夫ですっ」

今はリュイを探すことに集中しよう。

「そうかい。また大きくなったら来てくれよな!」

おっちゃんは笑いながら見送ってくれた。
苦しい決断だった…。心の中が泣いているような気がする。
お酒飲みたいよお…うう…。

ーーー

「どこにいるんだろ…グスッ」

結局はぐれてから1時間経っても、リオンくんはいなかった。
このまま見つからなくて、真夜中になったらどうしよう…。

ここにずっといるわけにもいかないし、お祭りをやっている場所から少し離れて、僕はシャトー城の近くに行ってみることにした。
街の中心にあるシャトー城だけど、その周りはお祭り会場みたいに人がいっぱいいるわけでもないみたい。

今日は3つの中央貴族が、夜のうちにお城に入る日でもあって、だからその周りは警備をする人たちがたくさんいた。

「あ、あれは…」

お城の正門には、中央貴族のうちの一つ、「レザン」の関係者たちで行列ができていた。
レザン家の家系は、みんな青紫色の髪の毛を纏っていて、クールな雰囲気でかっこいい。
その後ろには、レザン派っていう、中央貴族以外の貴族たちの中でも、レザン家の考えに賛同する人たちが集まる人たちもいた。

5分もしないうちに、レザン家とレザン派の人たちはお城の中に全員入っていった。
するとその後ろからは「パステック」の人たち。こっちは深い緑色の髪の毛。
そして最後には見慣れたオレンジ色の髪の毛、「クレモンティーヌ」の人たちがお城の中へと入っていく。
あの中にエルくんもいるのかなあ…。お城の中がどうなってるか、一回は入ってみたいなあ…。

僕は最後の一人がお城に入っていくまで、その遠くで眺めていた。

「ってやばっ!!!中央貴族たちをみてたら、自分が迷子だって忘れてたよぉ…!!」

周りに時計はないし、今が何時かもわからない…。
とりあえずまたお祭り会場に戻る…?でも、まだ人はたくさんいそうだし…。

そうだ、あそこなら…。

ーーー

それからさらに1時間ほどした頃。時計の短針がもうすぐ8になるところだった。

お祭りが行われている周辺を一通り探したけど、リュイの人影は見当たらない…。
そろそろ父のところに行くべきか…?別れ際には困った時に行くところを教えてもらったけど…。
せっかくリュイと二人きりになれるチャンスを簡単に逃したくない…。

リュイならどこに行く…?
ここお祭り会場はシャトー城からあまり離れていない。
人混みが苦手なリュイが会場に残り続けることは多分あり得ない…。
人気が少なく、かつリュイが行きそうな場所といえば…。

んー、、、わからん。

いや、リュイが行きそうな場所じゃなくて、二人が行く場所なら知ってるぞ…。
お祭り会場から徒歩で3分ぐらいの場所。あそこなら今の時間は誰もいない…。

俺はその足で、パッと思いついた場所、そう、ジュベナイル中央学校へと向かった。

続く
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