131 / 203
最終章 この日常だっていつか
Part13 デートの夜 (駿日Side)
カモメの声がして、顔をあげると、沈みかけていた太陽は沈んでしまい、代わりに海辺の街灯がついていた。
「あれ…」
「やっと起きた。大丈夫?駿太」
「ごめん…寝ちゃってたか…」
「涙すごい出てたよ…?そんなに苦しかった?」
「…苦しかったんじゃなくて、嬉しかったんだよ。多分」
「ならよかった。次の電車もうちょっとでくるから、帰ろ?」
「うん。」
駅から見る夜景も綺麗だった。
遠くにある橋と、工場のあかり。
都会なのにこんなに近くにある黒い海。
じっと眺めていると、後ろから声がして、電車が入線してきた。
乗ってきた電車と同じ、黄色の水色のラインが入った電車だ。
乗り込んで、緑のシートに腰をかける。
さっきまで硬いベンチに座っていたから柔らかくて気持ちよかった。
泣いてスッキリしたからか、元気も出てきた。
少しするとドアが閉まり、電車がゆっくりカーブを描いて走り出した。
電車の中の人はそれほど多くもない。多くは工場やサラリーマンの人たちみたい。
「この後、どうするの?オレん家泊まる?」
「いや、なぜかホテル予約されてて…そっちに行くよ。」
「ホテル…?その…えっちなやつ…?」
「もう…そっちは予約しなくても入れるのっ…ちゃんとしたホテルだよ…しかも高級なやつ」
「誰が予約したんだよ」
「多分…あの二人…かな?」
「まあ、だったらそれでいいか。」
6駅ほど停車駅をすぎ、電車は終点に到着。
海辺の駅で発見された別の切符を持って、別の大きな電車に乗り換える。
数回乗り換えると、ホテルのある駅に到着。
「お腹すいたんじゃない?」
「ん…確かに」
「ご飯行く?」
「僕もうそんなにお金ないよ…?」
「…っ、」
ひーくんはかばんの中を漁ると、中から1万円が出て来た。
「ふえっ!?なにそれ!なんでそんな大金が」
「いつか、大きくなったら何かに使おうと思ってて…いつも入れてるんだ」
「でも、そんなの使っちゃってもいいの?ひーくん家でご飯作ってもらえるでしょ」
「ん…こういう時に使うべきだと思う!」
「…まあそこまでいうんだったら、お言葉に甘えよっかな~?」
肩に手を組んで頭を肩に乗せる。
恋人がよくやるやつだ。
「…わかった」
と、連れられたのはちょっとだけ高いレストラン。
料理がどれも数千円…たまにお客さんに連れられてくるけど、こういう時には来たことないな…
ひーくんには申し訳ないし、そんなに高いものは頼まないように…
「1万円あるから、好きなもの…」
「じゃっこれ」
「…1800円?もっと高いやつでもいいのに」
「これがいいの!美味しそうだし」
「そっか…じゃあオレはこれ…かな」
注文を終え、冷水を飲んで少しだけクールダウンする。
今日はいろんなことがあったような気がする。
なにもすることもないし、ひーくんをじっと見つめてみる…と、
ちんちんが…
「大丈夫?」
「ひゃあっ!?」
「えっ?」
「あっ、うん…大丈夫だよ」
「疲れちゃうよね…食べたらホテルまで送ってくよ」
夜になると性欲があがる、というのはよく聞く話…
なんで今日はこんなになるんだろ…
その後ご飯が運ばれてきても、食欲で完全に性欲を防ぎ切るのはできなかった。
めっちゃ美味かったけど…
ひーくんが一万円で支払うと、お釣りに数千円帰ってきた。
スマホを見るとすでに時計は8時半を通り越していて、
そのままついてきたひーくんと一緒にホテルに入る。
カードキーを部屋の鍵にかざすと、ガチャ、という音とともに鍵が開く。
ドアを捻って中に入ると、相変わらず一人には広いベッドと、テレビやデスクが並べてある部屋につく。
「うわあ…広くない…?」
「だよね…あの二人には感謝しないと…」
「じゃ、オレそのまま残るのもアレだし…」
「待って」
「ふえっ」
ドアノブに手をかけていたひーくんを呼び止めた。
理由?わかるでしょ
「そのさ…ひーくんも泊まって行かない?」
「えっ!?」
振り返ってこっちを見ると、何かを察したように顔が赤くなっていくのがわかる。
「そ、そういうのはよくないって…」
「いいじゃん…、ひーくん僕から離れないって言ってたじゃん」
「いやだってぇ…」
「なんでよ~!お願い!ひとりぼっちは嫌なの~!」
「…」
ひーくんはしばらく拳を顎に当てて考えると、
「…わかったよ、、」
と、納得してくれた。
ちなみに親にメールしたらすぐにOKきたみたい。
やったね。
まだ時間は21時前…
ひーくんから「一緒にお風呂入る?」
って言われたけど…今日はお断りした。
準備があるしね…?
続く
=天の声=
次回はいよいよ...ふふふ
お楽しみに...
「あれ…」
「やっと起きた。大丈夫?駿太」
「ごめん…寝ちゃってたか…」
「涙すごい出てたよ…?そんなに苦しかった?」
「…苦しかったんじゃなくて、嬉しかったんだよ。多分」
「ならよかった。次の電車もうちょっとでくるから、帰ろ?」
「うん。」
駅から見る夜景も綺麗だった。
遠くにある橋と、工場のあかり。
都会なのにこんなに近くにある黒い海。
じっと眺めていると、後ろから声がして、電車が入線してきた。
乗ってきた電車と同じ、黄色の水色のラインが入った電車だ。
乗り込んで、緑のシートに腰をかける。
さっきまで硬いベンチに座っていたから柔らかくて気持ちよかった。
泣いてスッキリしたからか、元気も出てきた。
少しするとドアが閉まり、電車がゆっくりカーブを描いて走り出した。
電車の中の人はそれほど多くもない。多くは工場やサラリーマンの人たちみたい。
「この後、どうするの?オレん家泊まる?」
「いや、なぜかホテル予約されてて…そっちに行くよ。」
「ホテル…?その…えっちなやつ…?」
「もう…そっちは予約しなくても入れるのっ…ちゃんとしたホテルだよ…しかも高級なやつ」
「誰が予約したんだよ」
「多分…あの二人…かな?」
「まあ、だったらそれでいいか。」
6駅ほど停車駅をすぎ、電車は終点に到着。
海辺の駅で発見された別の切符を持って、別の大きな電車に乗り換える。
数回乗り換えると、ホテルのある駅に到着。
「お腹すいたんじゃない?」
「ん…確かに」
「ご飯行く?」
「僕もうそんなにお金ないよ…?」
「…っ、」
ひーくんはかばんの中を漁ると、中から1万円が出て来た。
「ふえっ!?なにそれ!なんでそんな大金が」
「いつか、大きくなったら何かに使おうと思ってて…いつも入れてるんだ」
「でも、そんなの使っちゃってもいいの?ひーくん家でご飯作ってもらえるでしょ」
「ん…こういう時に使うべきだと思う!」
「…まあそこまでいうんだったら、お言葉に甘えよっかな~?」
肩に手を組んで頭を肩に乗せる。
恋人がよくやるやつだ。
「…わかった」
と、連れられたのはちょっとだけ高いレストラン。
料理がどれも数千円…たまにお客さんに連れられてくるけど、こういう時には来たことないな…
ひーくんには申し訳ないし、そんなに高いものは頼まないように…
「1万円あるから、好きなもの…」
「じゃっこれ」
「…1800円?もっと高いやつでもいいのに」
「これがいいの!美味しそうだし」
「そっか…じゃあオレはこれ…かな」
注文を終え、冷水を飲んで少しだけクールダウンする。
今日はいろんなことがあったような気がする。
なにもすることもないし、ひーくんをじっと見つめてみる…と、
ちんちんが…
「大丈夫?」
「ひゃあっ!?」
「えっ?」
「あっ、うん…大丈夫だよ」
「疲れちゃうよね…食べたらホテルまで送ってくよ」
夜になると性欲があがる、というのはよく聞く話…
なんで今日はこんなになるんだろ…
その後ご飯が運ばれてきても、食欲で完全に性欲を防ぎ切るのはできなかった。
めっちゃ美味かったけど…
ひーくんが一万円で支払うと、お釣りに数千円帰ってきた。
スマホを見るとすでに時計は8時半を通り越していて、
そのままついてきたひーくんと一緒にホテルに入る。
カードキーを部屋の鍵にかざすと、ガチャ、という音とともに鍵が開く。
ドアを捻って中に入ると、相変わらず一人には広いベッドと、テレビやデスクが並べてある部屋につく。
「うわあ…広くない…?」
「だよね…あの二人には感謝しないと…」
「じゃ、オレそのまま残るのもアレだし…」
「待って」
「ふえっ」
ドアノブに手をかけていたひーくんを呼び止めた。
理由?わかるでしょ
「そのさ…ひーくんも泊まって行かない?」
「えっ!?」
振り返ってこっちを見ると、何かを察したように顔が赤くなっていくのがわかる。
「そ、そういうのはよくないって…」
「いいじゃん…、ひーくん僕から離れないって言ってたじゃん」
「いやだってぇ…」
「なんでよ~!お願い!ひとりぼっちは嫌なの~!」
「…」
ひーくんはしばらく拳を顎に当てて考えると、
「…わかったよ、、」
と、納得してくれた。
ちなみに親にメールしたらすぐにOKきたみたい。
やったね。
まだ時間は21時前…
ひーくんから「一緒にお風呂入る?」
って言われたけど…今日はお断りした。
準備があるしね…?
続く
=天の声=
次回はいよいよ...ふふふ
お楽しみに...
あなたにおすすめの小説
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。