ゴブリン

杉将

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ゴブリン

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 影でゴブリンと呼ばれていました。自らを神のように思っていた私は、ビックリ仰天。世界がひっくり返ったような気がしました。私はゴブリン、口に出してみると、ひえっ、というような言葉が続けて出ました。それからはどこに出掛けても、なんだか楽しくありません。それもそうです、ゴブリン、奇怪な生き物、辛いです。私のことを大好きだという彼女も、なんだか可哀想に見えてきます。仕方なく、ゴブリンを引き連れている女。私は彼女を以前より激しく抱くようになりました。しかし同時に、自分の滑稽さで彼女を飲み込むように抱き、執拗に愛撫をしていると、不意に行為をやめたくなることがありました。ゴブリンに抱かれる女が酷くみじめに見えてきて、何も感じなくなるのです。
 ベッドの上でタバコを吸っていると、彼女が私に、最近何かあった? と聞いてきます。私は、変えられたんだ、と答えました。
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