花香る人

佐治尚実

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違う男の存在 カイside※

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 二人で下校している時に、ユイトを呼びかける声が後方から聞こえてきた。それを聞いたユイトは歩調を早め、カイをひとり置いて走り去ってしまった。

 残されたカイは黙って、愛しい人の後ろ姿を見つめていた。背後から走る足音が近づいてくる。すれ違いそうになる所で、声をかけてきた青年の腕を掴んだ。少し上から見下ろしては、外用の作った笑顔で出来るだけ巧妙に微笑んだ。


「な、なんですか、俺はあの子に用が、放せ」


「あの子に用って何の用? 俺があの子に言ってあげる、あの子は君を避けてるようだし」


 なるべく保とうとしている笑顔が引きつる。青年の腕をつかむ力が強まると、青年は怪訝な視線を向けてくる。カイの本性に気づいた稀有な青年は、憎悪を混ざる顔を隠さずにカイを睨んだ。


「あんたが、ユイトの男ってわけか」


「軽々しく名前を口に出すな・・・・・・その口を縫い付けてあげようか」


 顔に嵌めた仮面を外したカイは、これは傑作だと声を上げて笑い始めた。本性を隠す必要のない相手は早々に始末をしなければ。


 ああ、しかし先程ユイトはこの男を視界に入れないよう、無言で走り去っていった。俺との約束を守ってくれたのだね、あとで優しい口づけをあげようか。


「俺の方が! ユイトを大切にできる、あの子を孤立させる様な奴にユイトは相応しくない」


「・・・・・・人の愛し方に口を出さないでくれるかな、愚問だ」


 おもむろに携帯電話を取りだしたカイは、通話越しの相手に傲岸不遜に言い立てた。ユイトがいない数分の間、逃がさないよう捕まえた青年の腕を憎らしく掴んでいた。

 数分経たずして、黒スーツを身に纏った大柄な男二人が現れた。男前の男達が革靴をカツカツ鳴らし近づいてくる。


「カイ様、お呼びでしょうか」


「後は任せた、俺はユイトを追いかけないといけない」


 カイの命令に青年は震えあがり、男二人にどこかへ連れていかれた。これから何がどうなるのか、興味もないカイであった。ただ携帯電話を鳴らし続け、愛しい人の声を聞かなければ息絶えてしまうかのように走り出した。





「俺以外に色目を使うなんて、ユイトはいつから淫乱になったのかな」


「あっ、あん、あ・・・・・・あ・・・・・・ち、がう」


 どうやら可愛いユイトは、何も口に出さないつもりだ。ただ否定をしては、あの青年の事は知らない。カイとの約束を守る為に逃げたのだと、可愛い口がまた嘘をついた。


「お尻の中が動いているよ、俺以外の男がそんなに欲しいの?」


「ひど、い・・・・・・あ・・・・・・っやああああ」


 嘘つきにはお仕置きが必要だ。尻の肉を手のひらで感触を味わう。そして入りきらない雄を強引に打ち込むと、ユイトは悲鳴に近い嬌声を上げる。唾液で濡れた胸を突き出す、その淫蕩な光景にカイの神経がぶち切れる。胎内にたっぷりと放出した精液が、ぬるぬると太ももを伝う。


「や、あ・・・・・・嫌だ・・・・・・っ、くる、しい」


 ユイトの胎内に硬く熱い雄が行き来する。性器には赤いリボンがきつく結ばれている、鈴口からは垂れた精液が赤を濃くしていた。あまりの卑猥なユイトの姿態に、カイは唇を震わせた。


「ああ、なんてイヤラシイ子なのか、この中に俺以外を受け入れたときは、罰を与えるから」


「あ、あっ、おね、がい・・・・・・うん・・・・・・ぅ、あっうう」



 ユイト曰く身も知らぬ青年から逃げて、このまま自分の家に帰ろうかと迷った挙げ句。


 なんとユイトは忠実な恋人として賛辞をあげるに相応しい、行動を選択した。カイが執拗に数分続けてコール音を鳴らし、どこに行ったと不安から汗が額から噴き出す。カイの執念に観念したのか、ユイトのしゃがんだ声音が聞こえたと思えば、なんと彼はカイの家の前で待っていたのだ。

 カイの家で待つ、それは抱かれる事を受け入れたような物だ。夕暮れ時にカイの部屋へ閉じ込めては、夜食も忘れた部屋の主人はユイトに一度も射精を許さなかった。



 十分、男の味を覚えた胎内を水音が響くまで突かれて、ユイトの性器は赤く痛々しいほど張りつめている。


「イキたい、だしたいよ」


「駄目だよ、これは俺以外に色目を使ったお仕置きなんだから、ほら俺を、もっと」


 空腹を訴える余裕も作らせない。何度もシーツに精液で汚しても、カイは信じようとはしなかった。真実を告げているというのに。ユイトに言い寄った男がいるという事実だけで、いつもは優しいカイがひたすら詰問を繰り返す姿は、凶悪なほど恐怖を感じた。


「ごめん・・・・・・っなさいっ、あっあっ‥‥いっイかせて、カイぃ・・・・・・」


「何に対してのごめんなさいなの? ねえ、教えてくれるまで、解放してあげないよ」


 ぐぐ、とカイの太い凶暴な雄が胎内の襞を擦る。四つん這いの体勢を取らされたユイトの背後に、覆いかぶるカイの手は執拗に腫れた乳首をひねり愛撫していた。指の腹で硬く尖った乳首を摘まむと、喉を晒しユイトが泣き出す。滅茶苦茶に腰を動かし根元まで深く押し込んできた。


「ユイトは俺だけのものだ、誰にも・・・・・・渡さないっ」


「あ・・・・・・っう、ぃ」


 上擦った声で囁くカイは、ねっとりとユイトの耳殻に舌を差し入れて、舐める。力の入らない細い腰がガクンと、雄から逃げようとする。「悪い子」耳たぶを口に含みしゃぶるカイが小さく揶揄う。雁字搦めに拘束されたユイトは、強い快楽から逃げることが出来ない。

 雄の先端が蕾に引っかかるまで抽出すると、ユイトがかすれた声で許しを請う。涙と涎を垂れ流し、一心不乱に与えられる過剰な快楽を受け入れている。可哀想だなと、少しだけカイは己を惑わす存在を憐れんだ。同時に誰が逃がすかと、震える腰を支え上げる。

 次に来る刺激の予兆にユイトは悲鳴を上げた、暴れる力も無く背後から抱きしめられている。ただ苛烈な快楽で身体と心も串刺しにされるだけだ。


「ああ、もっと深いところで繋がりたい、ユイトと一つになりたい」


 理性を飛ばしたカイが、熱に浮かされた声音でユイトに熱情をぶつける。


「出すよ・・・・・・ユイトへの愛をいっぱい入れるから、受け止めてね・・・・・・っう」


「ーー!!」

 声にならない嬌声を上げ、射精せずに空イキで絶頂を迎えたユイト。胎内深くに大量の精液を受け入れた。熱い、カイの精が胎内へ吐き出される。感じてしまう事に涙が溢れて止まらない。
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