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第三章 農民が動かす物語
魔力の総量
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《ソフィside》
「ロイ君今日もコルク川に行くの?」
「魔法の練習をするために行くよ」
兄を見送った後私はすぐにロイ君の家に来ていた。
「今日は私も一緒に行っていいかな?」
「いいよ」
「やった!あ、ルミさん今日は昼作って来てます」
「わかったわ」
ルミさんはロイ君のお母さんの名前です。
「それじゃあ一緒に行こ、ロイ君」
「あ、ちょっと待って。ユンは一緒に来る?」
そうロイ君が居間で伏せているユンに聞くと首を横に振った。
「そっか。それじゃあ皆に迷惑はかけないようにね?」
「ワン!」
ユンは基本的にロイ君と一緒に過ごしているけどたまにこうして別行動する日があるみたい。
そういう日は学校から帰ったミリィちゃんと遊んだり、村の中を自由に散策したりと割と自由に過ごしている。
村に来た時こそ警戒はされていたものの、かなり人懐っこいユンなのでそのふわふわした毛並みも相まって、村の中で見かける時は誰かが側に居ることが殆どだったりする。
たまに子供の誰かを背中に乗せて走っている事もあり、それは落ちて怪我をしないかと親達はかなり心配しているけど、でも何度注意してもやめない上にユン自身も嫌がってないこともあってやめさせられてなかったりする。
「いつもどんな練習をしてるの?」
私達はあれから歩いてコルク川まで来て、早速ロイ君がコンちゃんから杖を受け取ったのを見て質問する。
「それはね、この花に回復魔法をかけるんだ」
そう言ってロイ君が指差した先には茎が少し伸びただけの草があった。
「えっと、これなの?」
これに回復魔法ってなんの意味があるんだろう?
生命草ではないみたいだし、あの特徴的な肉厚な葉の草と見間違えているはずもない。
「えっと、これはコンが教えてくれたんだけど治癒草って言う物らしくて、回復魔法をずっと当て続けたらようやく花が咲くらしくて、そうしたらグランドポーションの材料になるらしいんだ」
「え、ええ!?」
そのあまりにも予想外なものの材料だと聞いてほんとに、何処に、なんでとかなり混乱してしまう。
「僕もこれを聞いた時凄くビックリしたけど、でもこれで練習してたら最低額が金貨10枚にもなる理由がわかったよ。今の僕の魔力の総量が少ないって言うのもあるけど、たぶんこれなら中級の冒険者が10日間全魔力を注いだらやっと花が咲くかなってぐらいの魔力が要るみたい」
「え、そんなに要るの?」
「うん。コンが言うにはイツキさんなら1日で咲かせられるみたいだけど、でもこれを薬屋が作るとなると他のポーション作成に使う魔力が足りなくなると思うし、ちょっとずつやってたらなかなか成長しないと思う」
「確かに、それならあんなに高いのも納得出来るかも」
それを聞いてから治癒草にソッと触れて魔力を流してみると中にかなりの量の魔力が溜まっていたのを感じた。
「それじゃあ話の続きは後にして、先に魔法の練習をするね」
そういうとロイ君は左手を治癒草の上にかざして目を閉じた。
いつもニコニコとしている顔が引き締まってかなり集中していることがわかった。
そしてロイ君が見た目ではわからないけど杖から魔力を取り出し身体の中を通して魔力を魔法に変換して……
「……え、何この量!?」
そして回復魔法として発動された魔法が持つ魔力量は、魔法の練習を始める前のロイ君よりも遥かに大きいものだった。
確か従魔召喚の儀の前に測った魔力量の何十倍にもなる魔力量だ。
でもこの魔力の大半は杖から引き出した魔力のはずだけど、今使用した量の1割程がロイ君自身の魔力量になる筈である。
つまり、ロイ君が魔法の練習を始めてから魔力量が何倍も増えていることになる。
あまりの成長ぶりに驚いている内にロイ君が魔法の使用を終えた。
「ふぅ……疲れた~」
ロイ君はそう言って目を開き、私の方を向いて笑う。
「ロイ君、凄く魔力量増えてるね」
「そうかな?」
「そうだよ。春頃にお互いの魔力量を確認した時よりもかなり増えてるよ」
私はそう言ってロイ君の左手を握って軽く魔力を流す。
そしてロイ君の魔力貯蔵庫の中に注ぎ込んで大まかな総魔力量を測る。
今私はこうして断ること無く総魔力量を測っているけど、これは自身の実力を人に知られてしまうため普通なら勝手に魔力を流された時点で魔力を押し返される。
この行為は相手から許可を貰ってからやらないとマナー違反どころではない大事になるけど、ロイ君と私は仲の良い幼馴染なのでお互いに事前に許可をとらなくても測ることを許している。
「うん、3倍近くも増えてる」
以前測った時の感触と比べてかなり増えていた。
と、そこでロイ君の魔力が流れて来るのを感じた。
相変わらずとても温かくてホッとするような、とても優しい魔力。
他の同級生や家族の魔力を知ることもあったけど、やっぱりこのとても温かいロイ君の魔力が一番長く感じていたいと思う。
「あれ、ソフィも少し増えてる?」
「うん、私もロイ君がくれた杖を使って練習してるの!」
ロイ君の杖みたいに魔力を取り出す事は出来無いけど、魔法を使う時の負担は減らしてくれる。
「でも生活用の杖だからそんなには出来ないよね?」
「それでも何も無しで魔法を使うのとは大違いだから」
「へぇぇ……あ、それじゃあソフィもこの杖ちょっと使ってみる?」
と、ロイ君は右手に持っていた杖を私に手渡しして来た。
「え、でもこれロイ君の……」
「大丈夫、いざとなったらコンが何とかしてくれるから」
「うむ、何があろうと我が何とかしよう」
「えっと、そういう訳じゃ……う~ん、それじゃあ1回だけ試してみる」
私はそう言って、先ほどロイ君が治癒魔法を掛けていた治癒草に向けて魔法を使う準備を始めた。
「ロイ君今日もコルク川に行くの?」
「魔法の練習をするために行くよ」
兄を見送った後私はすぐにロイ君の家に来ていた。
「今日は私も一緒に行っていいかな?」
「いいよ」
「やった!あ、ルミさん今日は昼作って来てます」
「わかったわ」
ルミさんはロイ君のお母さんの名前です。
「それじゃあ一緒に行こ、ロイ君」
「あ、ちょっと待って。ユンは一緒に来る?」
そうロイ君が居間で伏せているユンに聞くと首を横に振った。
「そっか。それじゃあ皆に迷惑はかけないようにね?」
「ワン!」
ユンは基本的にロイ君と一緒に過ごしているけどたまにこうして別行動する日があるみたい。
そういう日は学校から帰ったミリィちゃんと遊んだり、村の中を自由に散策したりと割と自由に過ごしている。
村に来た時こそ警戒はされていたものの、かなり人懐っこいユンなのでそのふわふわした毛並みも相まって、村の中で見かける時は誰かが側に居ることが殆どだったりする。
たまに子供の誰かを背中に乗せて走っている事もあり、それは落ちて怪我をしないかと親達はかなり心配しているけど、でも何度注意してもやめない上にユン自身も嫌がってないこともあってやめさせられてなかったりする。
「いつもどんな練習をしてるの?」
私達はあれから歩いてコルク川まで来て、早速ロイ君がコンちゃんから杖を受け取ったのを見て質問する。
「それはね、この花に回復魔法をかけるんだ」
そう言ってロイ君が指差した先には茎が少し伸びただけの草があった。
「えっと、これなの?」
これに回復魔法ってなんの意味があるんだろう?
生命草ではないみたいだし、あの特徴的な肉厚な葉の草と見間違えているはずもない。
「えっと、これはコンが教えてくれたんだけど治癒草って言う物らしくて、回復魔法をずっと当て続けたらようやく花が咲くらしくて、そうしたらグランドポーションの材料になるらしいんだ」
「え、ええ!?」
そのあまりにも予想外なものの材料だと聞いてほんとに、何処に、なんでとかなり混乱してしまう。
「僕もこれを聞いた時凄くビックリしたけど、でもこれで練習してたら最低額が金貨10枚にもなる理由がわかったよ。今の僕の魔力の総量が少ないって言うのもあるけど、たぶんこれなら中級の冒険者が10日間全魔力を注いだらやっと花が咲くかなってぐらいの魔力が要るみたい」
「え、そんなに要るの?」
「うん。コンが言うにはイツキさんなら1日で咲かせられるみたいだけど、でもこれを薬屋が作るとなると他のポーション作成に使う魔力が足りなくなると思うし、ちょっとずつやってたらなかなか成長しないと思う」
「確かに、それならあんなに高いのも納得出来るかも」
それを聞いてから治癒草にソッと触れて魔力を流してみると中にかなりの量の魔力が溜まっていたのを感じた。
「それじゃあ話の続きは後にして、先に魔法の練習をするね」
そういうとロイ君は左手を治癒草の上にかざして目を閉じた。
いつもニコニコとしている顔が引き締まってかなり集中していることがわかった。
そしてロイ君が見た目ではわからないけど杖から魔力を取り出し身体の中を通して魔力を魔法に変換して……
「……え、何この量!?」
そして回復魔法として発動された魔法が持つ魔力量は、魔法の練習を始める前のロイ君よりも遥かに大きいものだった。
確か従魔召喚の儀の前に測った魔力量の何十倍にもなる魔力量だ。
でもこの魔力の大半は杖から引き出した魔力のはずだけど、今使用した量の1割程がロイ君自身の魔力量になる筈である。
つまり、ロイ君が魔法の練習を始めてから魔力量が何倍も増えていることになる。
あまりの成長ぶりに驚いている内にロイ君が魔法の使用を終えた。
「ふぅ……疲れた~」
ロイ君はそう言って目を開き、私の方を向いて笑う。
「ロイ君、凄く魔力量増えてるね」
「そうかな?」
「そうだよ。春頃にお互いの魔力量を確認した時よりもかなり増えてるよ」
私はそう言ってロイ君の左手を握って軽く魔力を流す。
そしてロイ君の魔力貯蔵庫の中に注ぎ込んで大まかな総魔力量を測る。
今私はこうして断ること無く総魔力量を測っているけど、これは自身の実力を人に知られてしまうため普通なら勝手に魔力を流された時点で魔力を押し返される。
この行為は相手から許可を貰ってからやらないとマナー違反どころではない大事になるけど、ロイ君と私は仲の良い幼馴染なのでお互いに事前に許可をとらなくても測ることを許している。
「うん、3倍近くも増えてる」
以前測った時の感触と比べてかなり増えていた。
と、そこでロイ君の魔力が流れて来るのを感じた。
相変わらずとても温かくてホッとするような、とても優しい魔力。
他の同級生や家族の魔力を知ることもあったけど、やっぱりこのとても温かいロイ君の魔力が一番長く感じていたいと思う。
「あれ、ソフィも少し増えてる?」
「うん、私もロイ君がくれた杖を使って練習してるの!」
ロイ君の杖みたいに魔力を取り出す事は出来無いけど、魔法を使う時の負担は減らしてくれる。
「でも生活用の杖だからそんなには出来ないよね?」
「それでも何も無しで魔法を使うのとは大違いだから」
「へぇぇ……あ、それじゃあソフィもこの杖ちょっと使ってみる?」
と、ロイ君は右手に持っていた杖を私に手渡しして来た。
「え、でもこれロイ君の……」
「大丈夫、いざとなったらコンが何とかしてくれるから」
「うむ、何があろうと我が何とかしよう」
「えっと、そういう訳じゃ……う~ん、それじゃあ1回だけ試してみる」
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