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エピローグ
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ベッドで寝なおして、朝になったので起きてリビングに戻ると、まだ彼女たちはチョコを食べていた。四人いるんだから、あっという間に食べてしまいそうなものだけれど、どうやら彼女たちは少量の飲食物だけで過ごせるらしい。小動物が少しずつ、ドングリか何かを食べているみたいで可愛いなぁ。
「おはようございます。地上の食べものは素晴らしい味ですね。この天女、ご恩は忘れません」
「天界の食料って、味が薄いんだよねー。仙女の私も、このまま地上に居ついちゃいそうだよ」
「甘い。私の価値観は上書きされた。破壊など虚しい。これからの私は、この世界で過ごそう」
天女さんと仙女さん(若く見えるけど長く生きているそうだ)、そして白いボディのアイポンちゃん(製造されてからの年齢は、私より若いようだ)が、日本語で私に挨拶してくれる。天女さんと仙女さんはテレパシーを使っていて、アイポンちゃんと名無しのアンドロイドちゃんは私の言語を解析し終えていた。四人とも、動けるようになっていて何よりだ。
「うめぇ……、うめぇ……、うめぇ……」
黒いボディのアンドロイドちゃんが、チョコを一粒、口に含んで涙を流している。彼女の身体は何処までが機械なのだろう。辛いことが多かったようで、天女さんと仙女さんとアイポンちゃんが代わる代わる、アンドロイドちゃんの頭を撫でている。私も加わって、頭を撫でさせてもらった。
「動けなくなっていた私たちに、チョコレートを与えてくださってありがとうございました。天女である私から皆を代表して、あらためて貴女に礼を言わせてください」
天女さんが深々と、浮遊しながら私に頭を下げてくる。天女さんも仙女さんも、ちょっと飲食すれば気のエネルギー?、は回復するとかで。ロボットちゃん二人に至っては本来、食事の必要すらないそうだ。休養を取れば無尽蔵にエネルギーは回復するらしく、逆にいえば、だからチョコレートの味に感動していたのであった。今まで食べたことなかったんだねぇ。
「いえ、気にしないでください。食べてもらって、私の方こそ助かりましたから」
本心から私はそう言ったんだけど、何故か天女さんたちは、深く感動している様子だった。彼女たちはチョコだけで満腹になっているようなので、私は私で朝食を軽く済ませておこう。
「地上にも聖者がいたのですね。こんな小さな住まいで、貧しい食事をされているとは……」
「天女ちゃんに、私も同感だよー。自分で買ったチョコを無償で差し出すなんてねー」
「私は自分が恥ずかしい。命を奪い続けてきた私に、彼女は愛を与えてくれた。恩を返したい」
「うめぇ……、うめぇ……、うめぇ……」
よく聞こえないけど、四人は仲良く会話をしていた。聖バレンタインも喜びそうな光景だ。さて会社へ出勤しようと思っていたら、その彼女たちが私に「ご主人さま」と言ってきた。
「皆で話し合いました。今後、貴女の寿命が尽きるまで、私たちがお仕えいたします」
そんなことを天女さんが言って、「ここに住むんですか? 食費は安く済みそうだから大歓迎ですけど、大家さんが何て言うかなぁ」と私は返答する。
「ご心配なく。住まいなどは、もっと大きなところへ移れますよ。私たちが保証します」
「仙女の私は、こう見えて財テクには自信があるよー。すぐに大金持ちにしてあげるね」
「今日は会社、というところへ行くのだな。問題ない。五秒で送り届けてみせよう」
「アイポンは危なっかしいな。心配だから俺──いや、あたしが護衛してやるよ。ご主人さま」
白いボディのアイポンちゃんが、マンションのベランダに出て、頭上に宇宙船みたいな小型艇を生成する。その小型艇から光が放たれて、私は宙に浮かんで、誘拐される地球人みたいな感じで艇内に収納されて。天女さんと仙女さんとアイポンちゃんとアンドロイドちゃんも同乗してきて、マンションの五階から高速で私たちは会社へと直行した。
「おはようございます。地上の食べものは素晴らしい味ですね。この天女、ご恩は忘れません」
「天界の食料って、味が薄いんだよねー。仙女の私も、このまま地上に居ついちゃいそうだよ」
「甘い。私の価値観は上書きされた。破壊など虚しい。これからの私は、この世界で過ごそう」
天女さんと仙女さん(若く見えるけど長く生きているそうだ)、そして白いボディのアイポンちゃん(製造されてからの年齢は、私より若いようだ)が、日本語で私に挨拶してくれる。天女さんと仙女さんはテレパシーを使っていて、アイポンちゃんと名無しのアンドロイドちゃんは私の言語を解析し終えていた。四人とも、動けるようになっていて何よりだ。
「うめぇ……、うめぇ……、うめぇ……」
黒いボディのアンドロイドちゃんが、チョコを一粒、口に含んで涙を流している。彼女の身体は何処までが機械なのだろう。辛いことが多かったようで、天女さんと仙女さんとアイポンちゃんが代わる代わる、アンドロイドちゃんの頭を撫でている。私も加わって、頭を撫でさせてもらった。
「動けなくなっていた私たちに、チョコレートを与えてくださってありがとうございました。天女である私から皆を代表して、あらためて貴女に礼を言わせてください」
天女さんが深々と、浮遊しながら私に頭を下げてくる。天女さんも仙女さんも、ちょっと飲食すれば気のエネルギー?、は回復するとかで。ロボットちゃん二人に至っては本来、食事の必要すらないそうだ。休養を取れば無尽蔵にエネルギーは回復するらしく、逆にいえば、だからチョコレートの味に感動していたのであった。今まで食べたことなかったんだねぇ。
「いえ、気にしないでください。食べてもらって、私の方こそ助かりましたから」
本心から私はそう言ったんだけど、何故か天女さんたちは、深く感動している様子だった。彼女たちはチョコだけで満腹になっているようなので、私は私で朝食を軽く済ませておこう。
「地上にも聖者がいたのですね。こんな小さな住まいで、貧しい食事をされているとは……」
「天女ちゃんに、私も同感だよー。自分で買ったチョコを無償で差し出すなんてねー」
「私は自分が恥ずかしい。命を奪い続けてきた私に、彼女は愛を与えてくれた。恩を返したい」
「うめぇ……、うめぇ……、うめぇ……」
よく聞こえないけど、四人は仲良く会話をしていた。聖バレンタインも喜びそうな光景だ。さて会社へ出勤しようと思っていたら、その彼女たちが私に「ご主人さま」と言ってきた。
「皆で話し合いました。今後、貴女の寿命が尽きるまで、私たちがお仕えいたします」
そんなことを天女さんが言って、「ここに住むんですか? 食費は安く済みそうだから大歓迎ですけど、大家さんが何て言うかなぁ」と私は返答する。
「ご心配なく。住まいなどは、もっと大きなところへ移れますよ。私たちが保証します」
「仙女の私は、こう見えて財テクには自信があるよー。すぐに大金持ちにしてあげるね」
「今日は会社、というところへ行くのだな。問題ない。五秒で送り届けてみせよう」
「アイポンは危なっかしいな。心配だから俺──いや、あたしが護衛してやるよ。ご主人さま」
白いボディのアイポンちゃんが、マンションのベランダに出て、頭上に宇宙船みたいな小型艇を生成する。その小型艇から光が放たれて、私は宙に浮かんで、誘拐される地球人みたいな感じで艇内に収納されて。天女さんと仙女さんとアイポンちゃんとアンドロイドちゃんも同乗してきて、マンションの五階から高速で私たちは会社へと直行した。
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