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第1話 2011年3月11日の昼ごはん
しおりを挟む世にいう 3.11、東日本大震災(東北太平洋沖地震)が発生したのは、私が小学校4年のときだった。
どういう理由でかは忘れたけれど、その日は学校が半日で終わっていた。
私は家に帰ってから、お昼ご飯に母の作った「半熟目玉焼きのせ焼きそば」に塩コショウをいっぱいかけて食べた。
「あんたは絶対、将来は高血圧でケンシンひっかかるわよ」と呆れられたけど、おいしかったなあ。黄身のトロっとしたところにピリッと塩コショウがきいて、麺に絡んで。キャベツも甘くて本当に大好き。
食べ終わって食休みしていたら、「今日は結構天気がいいからお墓参りに行こうか?」って言われた。
私たちがシーズンにお墓参りするのは2か所だ。
1つは父のおじいちゃんやおばあちゃんが眠っている市内の霊園で、もう1つは母の実家近くにあるお墓だ。
父方の方は割といつでも行けるけど、母の方は車で40分くらいかかる隣の隣の村にあるので、けっこう「よし、行くかっ」と決意しないと行きにくい。
春彼岸ももうすぐだったし、少し早目にってことで、朝から行くことを考えていたらしい。
「午前中、ちょっと大きな地震があってびっくりしたけど」
そうだ。たしか授業中に結構揺れて、ちょっとざわざわして、西勝先生にちょっと怒られたっけ。
先生は優しくて教え方も丁寧だけど、けじめのないのが大嫌いだから、授業中のおしゃべりとかにはちょっと厳しい。
「だから今日はもう来ないでしょ」
「どーいうコンキョなのっ」
「まあまあ。“思い立ったが吉日”って言葉があるからね。
なかなか行動を起こさないママのためにあるような言葉だけど」
「おばあちゃんちにも行くの?」
「そうだね、ちょっとだけ」
「やりっ」
母の方のおばあちゃんは、ちょっとなまりがきつくて言葉はわかりにくいけど、優しくて気前がよくて大好きだ。
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