短編集『朝のお茶会』

あおみなみ

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第6話 花ざかりの少年少女たち

2

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 小柄な少女は桐野とうのまつり、長身の方は南原なんばら優香ゆうかだと名乗った。
 2人とも咲良よりも1年上の中学2年生ということだ。
 お茶会のうわさは前々から聞いていたが、冬休みももう終わりなので、今日1日遊び倒すつもりで繁華街に出るに当たり、お茶会からスタートしようという話になったそうだ。

「なるほど…でも、終わるの8時ですよ」
Micミックでごはん食べてから映画に行くから、そこはばっちり」
「すごい…」

 家に帰ったら軽い朝食を食べて、漫画でも読みながらゴロゴロしようと思っていた咲良は、2人のバイタリティーをまぶしく感じたのだが、自分以外の中学生というのはこうしたものなのだろうか。
 そこに、咲良と仲のいい大学生の柏木かしわぎあざみがやってきた。

「咲良ちゃん、おはよう。今日はお友達と来たの?」
「あざみさん、おはようございます。このお二人は…」

「私とこの子、新参者ですけど、よろしくお願いしまーす」
 優香がまつりの頭に軽く手を乗せてぐっと押しながら、ぺこりと会釈した。
 その姿があまりにもユーモラスで、咲良はくすっと笑ってしまった。

「あらあら、ご丁寧にありがとう」
 あざみもまた、2人に好印象を持ったようだ。
「若い女の子がいっぱいで、新春らしく華やかなお茶会になりそうだね」
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