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第16話 “微”薬【夫】
しおりを挟むメン●レータムやヴィッ▲ス■ェポラップの容器を見て、ちょっとドギマギしてしまうかも
◇◇◇
仕事にも大分慣れてきたし、野球チームの活動はいいストレス解消になっている。
練習のある週は、妻と出かけることもできないし、前日のロングドライブもできないが、妻は弁当を持たせてくれるので、ありがたくいただく。
マネジャーや協力的な女子社員が、会社で扱っている商品を使い、容器に詰めて差し入れているので、ひとり身の人間には好評だが、俺は妻の弁当を食べ、差し入れを勧められると、小さなスコッチエッグやコロッケなどを1つ2つつまむ。
妻が全く同じものを弁当に入れていることもあるが、なぜ味わいが違う気がする。
やっぱり、愛妻弁当パワーってやつかな。
桜でんぶで「スキ」なんて描いたりするわけではないが(そんな弁当をつくる女が現実にいるのかは知らないが)、ふたを開けると、あの笑顔がうかんでくるようで、「あー、結婚してよかったー」って気持ちをかみしめるんだ。
妻は、7月の練習試合の後から、見学にこなくなってしまった。
変な男に絡まれて、よほど怖い思いをしたんだろう。
妻の話だと、対戦相手のM信金の関係者だったらしいから、あの男が来ることはないかもしれないが、例えばこうやって弁当を食っている間にも、「お、美人妻の愛妻弁当か?俺にも一口くれよ」なんて軽口をたたいてくるメンバーもいる(独身・既婚問わず)。
グローブを買いに行った店で会ったメンバーの口からうわさが広まり、実際に練習試合で姿を見て「聞きしに勝るだな」と、妻の美貌に見とれた男も少なくない。
興味津々で来る男には、同僚だろうが上司だろうが、どうしても警戒してしまう。それは妻も同じだろう。
もっと秋が深まってきたら、「けんみんフォレスト」というアミューズメント施設のグラウンドを借り、芋煮会(※)と組み合わせた練習試合も企画されているが、妻はこれも参加を見送ることになった。
残念だが、仕方ない。
どこに行っても人の注目を集めてしまう、きれいな(そしてエロい)妻は確かに自慢だけれど、家で夕飯の仕込みをしたり、甘いものをつくったりしながら待っている姿を想像するのは、俺だけの特権だ。
※芋煮会
特に山形県のものが有名ですが、東北地方では比較的広範囲で「秋のイベント」と認識されています。
里芋を使った鍋だけではなく、バーベキュー、焼肉と組み合わせたり、時にはデザートにクレープや焼きマシュマロをつくったり、お楽しみはいろいろのようです。
(超絶人付き合いの悪い筆者は、幼少期に親が勤務する職場の会に参加させてもらった覚えがうっすら…)
◇◇◇
野球を始めてから、軽い筋肉痛に顔をしかめることも多くなった。
そこまで辛いわけではない。まだ若いので、割と早く回復はするものの、準備運動や整理運動が悪かったり、ちょっと不自然な体勢がたたったりして、尾を引くこともある。
薬局で塗り薬を買った。
ローションとクリーム、どっちにするか迷い、クリームの方が皮膚に刷り込めて効きそうな気がしたので、そちらを選んだ。
さて、それはいいのだが。
この手の薬はどうしてもメントールが利いているものが多い。
スーッという清涼感があるし、不愉快なにおいではないのだが、いつまでもにおいが残っていると、妻にも迷惑をかけそうだ。
俺と妻はダブルベッドで一緒に寝ている。
それで不愉快な思いをさせないために、湿布ではなく塗り薬にしたのだが、これはこれで、至近距離だとちょっと「来る」かもしれない。
「大丈夫だよ。私だってお洗濯とか掃除とかにハッカ油使うよ。それとも私、そんなに嫌なにおいする?」
妻は俺に気遣ってか、そんなふうに言って笑った。
こいつ…本当にかわいいな。
俺はふくらはぎにクリームを刷り込む手を休め、「だーいすき」などとふざけて言いながら、妻を後ろから抱きすくめた。
「もうっ」
「君はいいにおいだねえ。シャンプーと、柔軟剤…?」
「あなただって、同じもの使っているでしょ?変なの」
「でも、君が使うと君のにおいになるんだよ…」
こうなるともう、いろいろ止まらない。
俺は交差させた自分の右手を、妻の左胸に移動させた。
「もお、えっち!」
「(…ね、しよ?)」
「…筋肉痛は大丈夫なの?」
俺はそれには返事をせず、妻を前に向き直らせて、オレンジのリップクリームをつけた唇を吸い上げた。
「君が欲しくなっちゃったら、多分俺、骨折してても抱くよ」
「やあね…縁起でもないこと言わないで…」
◇◇◇
妻をソファに寝かせ、服をまくり上げて、わきから抱きかかえるようにしながら、胸を愛撫すると、いつものあの、しかし何より刺激的なかわいい喘ぎ声が聞こえてくる。
乳首がぴんっと勃って、俺の刺激で気分がノッてくる妻の様子を見ていると、とてもいい音色の楽器を演奏してるみたいで悪くない。
妻は、初めてセックスしたときからこうだった。
正直、エロ4コマ漫画に出てくる女みたいに、コーヒー豆を縦にしたみたいな立ち方をするので、最初はちょっとびっくりしてしまったが、最近は「乳首が陥没してない証拠だよ。赤ちゃんにおっぱい飲ませるときも便利なんだって」なんて冗談を言うようになった。
やっぱ、赤ちゃん欲しい…よな。
いやいや、今はこのおっぱいは俺だけのもんだ!
「あ、ん…」
殊更音をたてて吸ったりしゃぶったりすると、その音の大きさに反応して、妻の鳴き声もさらに大きく高くなる。
そしてそれは、俺の愚息の反応にも大いに影響し、すぐにでも「挿れたい!」となるが、まずは“下”の具合を見るのが先だ。
片手を妻の下腹部に這わせ、ヘアーを申し訳程度に撫でた後、「(脚、もっと開いて…)」と耳元でささやいた。
余談だが、セックスの最中って、大したことでなくても「耳元でささやく」というのは重要みたいだ。
多分内容が「おでん、食べたい」であっても、意味深にエロく響くんじゃないかな、わかんないけど。
体がこれだけ密着状態なんだから、耳元でっていうのがやりやすいんだから、当たり前か。
ついでに妻の耳にキスしたり、べろべろなめることもある。これはあんまり好きじゃないみたいだから、控え目にするけど、妻はどこもかしこもかわいくてエロくて美味しいから、ついついね。
そんなふうに、いつもの調子でヤっていたのだが、俺の指がクリトリスを撫で上げた瞬間、妻の様子がいつもと違うのが分かった。
「ああっ…ん」と、大きく身もだえしたのだ。
「どうしたの…?いつもより反応が…」
「あなたこそ…一体何をしたの…?」
「いや、特に変わったことは…」
「なんか…いつもより…“イイ”の…」
「イイ?」
「スーっとして、ピリッとするような…うまく言えないけど…」
「あ…」
すっかり忘れていたが、俺は妻を抱く前にクリームを刷り込んでいて、手を洗わないまま妻の体を愛撫していた。
それがアソコについて、結構刺激的だったのだろう。一応メントールも入っているし。
「ごめん…えと、手洗った方が…」
イイ、と言っているのに間抜けな話だが、何だか妻にひどいことをしてしまった気になって、俺はつい謝ってしまった。
「そんな…そのまま…続けて…よ…」
「いいのか?」
「…ん」
少し紅潮して、なぜか恥じらったようにうなずいた妻の顔が答えだった。
俺は妻をソファに座ってM字に脚を開くように促し、クリトリスをつついたり、こすったり、指を膣内に抜き差ししたりした。
もはや野生動物(というか、発情期の猫程度だけど)のような声で、我を忘れて鳴く妻、それに反応する俺の「脚と脚の間のモノ」。
本当に気持ちいいだろうなあ。くそっ、俺も女の体でセックスしてみたい。
「ねえっ、はやくっ…きてっ…よっ」
「おお、覚悟しろ!」
◇◇◇
いつもエロくて魅力的な妻が、いつも以上に乱れる姿は俺を刺激し、短いタームで2回もシてしまった。
俺たちはまだ若くて新婚で、妻は魅力的で、2人ともセックス大好き。
だから小細工なんか要らない。その肉体が1個ずつあれば十分。
媚薬だの、大人のオモチャだのは考えたこともなかったのだが、それはそれとして、これは結構使えそう。
でもさすがに、クリームの「直塗り」はアブないかな?
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