小手先の作業

あおみなみ

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日々のちょこまか

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 ヤクルト(普通の)を毎週10本、訪問販売員の方から買っています。
 最近値上がりして、430円から520円になりました。

 こればかりは個人の感覚なので、理由の説明のしようがないのですが、私は1,000円札でおつりをもらうとき(小銭をつくる目的のときは、この限りではありませんが)、500円を超えた買い物でないと、どうも落ち着かないのです。

 430円の頃は、次女が沖縄に修学旅行に行ったときにお土産で買ってくれた紅型の小銭入れにきっかり430円用意し、シューズラックの引き出しに入れてスタンバっていました。
 しかし520円になってから、1,000円札をぺろっと出すか、ある場合は20円を足して「500円」のおつりをもらうかになっています。
 これも理由は説明できないのですが、値上がり以降、どうも用意するのが億劫になってしまいました。

***

 自分や家族の衣服の一部がほつれた、破れた、ボタンが取れたとき、妙にうきうきします。
 急ぎの場合は面倒なことこの上ないのですが、「繕い物しながら動画でも見よう♪」と考えると、ちょっとしたエンタメの機会をゲットしたと思ってしまうからです。

 殊に、切れてしまった電球を靴下に入れてふくらみをもたせて繕う作業の、それは楽しいこと楽しいこと。

 どうせ量販店で1足100円もしないような靴下ばかりなので、履きつぶしでもおかしくはないのですが、よほど甚大な被害あながない限り、大体繕って継続して履きます。

 私の影響で、離れて暮らす長女も、裁縫箱に廃電球を入れているのだそうです。うふふ、母親冥利につきますなあ。

 ところで、ヨーロッパには「ダーニング[darning つくろいもの]マッシュルーム」という言葉があり、木製のキノコ型のものを使ってこの作業を行うとか。西洋はいちいちシャレオツですね。
 下田治美さんのエッセイで、ボールを入れて靴下の穴かがりをしていたら、息子さんに「なるほど~」と感心されたので、「昔の人は電球を使っていた。電球のかわりにボールを使っているんだ」と説明する場面がありました。

 電球、ダーニングマッシュルーム、ボール――一番やりやすいのはどれだろう?
 ファンの方にご支援いただけるような物書きになれたら、Amazonの「ほしいものリスト」にダーニングマッシュルーム(1,000円くらい)入れてみようかしら(見果てぬ夢)。
 そもそも最近、「廃電球」ってのをキープしにくくなっています。
 我が家でも、今のが破損したらジ・エンドです。

 多少は生産性のある縫物としては、2010年シュシュ(髪飾り)ブームの頃の「1日1シュシュ」の勢いでつくった各種シュシュ、2020年春先の、品薄だった不織布マスクを節約するためにせっせと縫った布マスクでしょうか。
 ちなみに2009年には新型インフルエンザへの警戒から、手芸用品店で布マスク製作キットが売られているのを見たことはありますが、あまりはやりませんでしたね。コ●ナの猛威がいかに格別だったか分かります。

***

 冒頭のヤクルトの話題に戻って、冷凍冷蔵庫のお話など。

 10本のヤクルトは、100均で買った細長いプラスチック製のトレーに格納します。
 2列に5本ずつ――と言いたいところですが、実際には2本並ばない幅なので、右左右左と少しずつずらして入れます。
 しかしこれが、「ずらした状態でぴったり10本」収まるようにできているので、ぴたっと収まったのを見ると、「むふっ」という気分になります。



 ヤクルトに限らず、トレーに飲み物を立てて格納すると、手前にあるものはすぐ取れるのはもちろん、奥にあるものも、トレーごと引っぱり出せば容易に取れますし、冷蔵庫内がすっきりします。

 100均といえば、最近はコースター、計量スプーン、傘立てなど、珪藻土けいそうど製品をよく見かけますが、こちらを愛用されている方もいるのでは?「卵スタンド」です。



 吸湿性が高い上にすぐ乾くという性質は、食品の衛生管理に向くのでしょう。
 私は「シルク」で買いましたが、ダイソーなどほかのお店にも、同じもの・類似のものはあると思います。
 6個仕様になっていますが、スーパーで売っている卵は10個1パックも多いので、残り4個はどうしたものか?
 まあ同じスタンドを2個買えば済む話ですが、個人的には卵を買うと、そのうち半分はすぐ茹でるか、茹でないまでも料理に使うかなので、意外と6個仕様一つで間に合っています。

 いずれにしても、このところの卵価格の高騰を受け、ちまちま6個パックを買うことも多く、結果的に全部収まっちゃうのですが。

 冷蔵スペースはこのくらいにして、冷凍スペースに移ります。

 最近よく買うシュレッドチーズの裏に、「冷凍しておいた方が使いやすくなる」と書いてあったので、そのとおりにしたところ、非常に快適です。もともと火を通すことが前提の食材ならではの保存法だと思いました。

 豚肉を1キロまとめ買いし、100~200グラムずつ分けてラップで包み、冷凍庫に放り込む作業もなかなか楽しいものです。
 正直、大抵はすぐ食べきってしまいますが、1カ月くらいは何とかもつようなので、「うわ、何にもない。買い物行く暇もない!」ってなときに、100グラムパックが一つでもあればもうけもの。
 残り物の野菜とともに、コンビニで買った中華調味料で炒めるだけで、そこそこごまかしがききます。

 最近、夫の実家から大量の里芋をもらいました。
 義姉のアドバイスで、「皮をむいて、使いやすい大きさにカットして、そのまま冷凍しておくと長持ちする」とのことで、ラジオやYou Tube動画の音だけ聞いたりしつつ、せっせと処理しました。
 毛だらけの皮にピーラーは使えないので、ペティナイフでそれはもうせっせと。
 2年くらいかけて消費するくらいの分量があったので、終わった頃には右手の親指の付け根が痛くなりましたが、最後の一つをむき終わった後、「やったったっ!」という気持ちでした。
 煮物によし、汁物によし、コロッケだってつくれちゃいます。カレーにはどうだろう?
 これからの季節、大変重宝しそうです。 

 食品つながりだと、調味料やお茶を容器に移す作業というのも、それはそれで地味に楽しいものです。
 というか、ついさっきまで「やべっ」という量だったものが満々の状態になったものを見るのが幸せといいますか、お大尽かねもちになった気分なのですよ。
 私は粗忽あわてものなので、この作業でしょっちゅうこぼしたりもするのですが、奇跡的に?つつがなくコトを終えたときの満足感というのもなかなかです。

***

「ひも付きちょっきり小銭の準備」
「繕い物(靴下)」
「食品の補填」 etc

 小手先の作業が好き過ぎて、トリビアルにねちっこく語ってしまいましたが、少しでも共感してくださる方がいれば、これ幸いです。

 ちなみに仕事周りだと、クライアントの名前別にフォルダをつくったり、ワードのクイックパーツのうち、終わった仕事関係の登録語を削除したり、Webサイトのブックマークをジャンル別に分けたりといった地味作業が大好きです。
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