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謎のイケメンの謎
ウワサの美少女
しおりを挟む部活も部のみんなも好きだけど、ほぼ交流のない他校の子との合宿というのはやはり気づまりだった。
他校の陸上部にも、中学時代の部活仲間はいたんだけど、たまたま合同合宿のメンバーにはいなかった。
5校中2校は県外で、県内の2校も私の通っているところとはエリアが違う。私って微妙にこんなことばかりだ。
社交性の高い子は、自分からどんどん話しかけている。参加校が去年と一緒なので、顔見知りもいるみたいだ。
多分みんないい人たちなんだと思うけど、私は積極的に関わろうと思わなかった。
顔合わせが終わり、休憩所で水を飲んでいたら、「A高の人ですよね?1年生?」と、S高のジャージを着た女の子たちに声をかけられた。
「いえ、2年です」
「そうなんだね。去年見なかった顔だなってみんなで言ってたんだ」
「はい、去年は体調不良で不参加だったので…」
「そっか。2年ならタメだから、敬語とかいいよ~」
「すみません、そういうのちょっと…」
うわ面倒くさいと思われそうだけど、私がタメ口で話せる人は、「タメ口を強要しない人」と家族だけなので、初対面でこういうアプローチで来る人たちに対しては、まず無理だなあと思った。
正直、学年と素性?が分かって気が済んだなら、もう放っておいてほしいと思ったんだけど、女の子たちがニヤニヤしながら私の顔を見て、何か言いたそうにしている。
ちょうど去年の合宿開けの陸上部の面々がこんな感じだった。
「あの――何か?」と尋ねたら、「中性的だけど、すっごくきれいな顔してるね」とストレートに言われた。
「はあ、どうも…」
一応形だけ照れるが、割と聞き慣れた言葉だった。私は体も小さいし、部活の実績も大したことはないんだけど、このやたらと出来上がった顔と目力のせいで覚えられやすいという自覚はあった。
「うちの学校の佐野に超似てる」
「佐野?下級生なんですか?」
「ううん、同じ2年だけど、今回1日遅れて参加するから、明日には会えるよ」
佐野なる2年生は女子で、身長168センチの長身で体重50キロ。旧女子校で女子の数が多いS高では、部活外でも少し宝塚ファン的に支持している人が多いのだという。
が、名前を言われてもピンとこなかったことからして、そこまで華やかな戦歴を誇っているタイプではないようだ。
実はこの手の話も、今まで本当によく聞いてきた。
大きな声では言えないけれど、男子で中性的な子は美形が多いかもしれないが、女子だとそうでもないことも多い。
いい気になっていると思われても一向に構わないけど、「どこかの不細工と私を一緒にするな!」が本音なのだ。(多分)髪短くてオトコノコみたいってこと以外は共通項ないような子と一緒にされるのは心外だ。
だって私、顔以外は普通か普通以下なんだもの。佐野という子も競技成績は大したことないのかもしれないけど、そんな恵まれた体型なら、顔なんてどうでもいいじゃないと、チビの私はちょっと鼻白んだ。
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