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福島人 時間差の怒り(2017年2月26日)
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今となっては少し古いニュースになってしまったのですが、当日すぐ反応できなかったので、今さらですが。
神戸新聞ネクストのページに、こんなタイトルのニュースがありました(現在、記事は削除されています)。
「『放射能で光ると思った』関学大講師が差別発言」
後々リンク切れになる可能性もあるので、ざっとかいつまんで書きますと、2014年、兵庫県西宮市の関西学院大学に、福島県出身の女子学生が入学。
同年秋、英語の授業で福島県出身であることを自己紹介で学生が言うと、外国人(どちらの国の方かは不明)講師が部屋の電気を消し、「(放射線被曝しているから)光るかと思った」ときついジョークを飛ばす。
女子学生は精神的苦痛から授業に出られず、結局単位を落としてしまったことで大学側に相談し、講師の問題発言が発覚――という流れのようです。
◇◇◇
ここで思い出したのが、はるか昔に兄貴の受験雑誌で見たこぼれ話でした。
私が中学生の頃だったので、80年代前半だったと思いますが、当時の関西学院大学には福島出身者が1人もおらず、(出身地という意味か、福島の高校出身という意味かはわかりませんが)「福島の皆さん、ぜひわが大学に!」という在学生の言葉で締められていました。
福島の高校生が県外に進学というと、やはり東京を初めとする関東圏か仙台が多く、そもそも西日本の学校に行く人の絶対数が少ないことは容易に想像できるものの、「へえ、それにしても1人もいないんだ。有名な学校なのに」 と、変に印象に残る話でした。
さすがに年によって変動はあるので、その年たまたまだったのでしょうが、まさか「福島出身の関学生」の話を、こんな形で聞くことになるとは思いませんでした。
***
放射線浴びてるから光るっていうなら、世界中のどこに住んでいようが、「生きてある」だけで、誰でも多かれ少なかれ被曝してるわけですから、電気を切ったその瞬間――就寝、映画館、学校の授業のスライド上映etc.、あらゆる場所で人類皆ホタルイカ状態にならなきゃ説明がつきません。
そんな光景、見たことありますか?
どちらのご出身かわかりませんが、頭の悪い外国人ですね。
ナニ? ジョークのつもりだった? これ面白いんですか?
頭が悪い上にジョークのセンスもない国のご出身とは恐れ入ります。
◇◇◇
話は変わりますが、福島県出身(現住)の私は、一時期就職のために中部地方某県で暮らしておりました。
こう言ったら語弊はあるのですが、東北出身者というのは、努めて田舎者キャラを演じると、割とどの土地でもうまくやっていけます。
確かに福島よりは何かと規模が大き目で、都会に見えなくもない場所でしたが、所詮はどちらも地方です。
そこまで田舎者扱いされ、いじられる必要もないよなあと軽い疑問を覚えつつ、特に争う必要もなかったので、ヘラヘラとやり過ごしていたと思います。
そんなあるとき、私の出身市で何やら暴力団の抗争的な事件があり、全国的に結構大きな話題になりました。
すると、ほかの課の顔見知り程度の男性職員が、私の席の近くに来てこう言ったのです。
「あれ、黒いものがあるから銃かと思ったよ」
その人が指差したのは、カセットデッキ用のACアダプタでした。
いつもは机上で使っていたのですが、テーブルタップがいっぱいになっていて、仕方なく、たまたま開いていた壁のコンセントに挿し込んでいたのです。
私は返答に詰まり、「え? あ?」という顔をしていたと思います。
すると、「ほら、この間君の地元で発砲事件あったでしょ?」と、ご親切にも補足してくれたのでした。
ああ、なるほど――じゃなくて!
どう考えてもリアクションに困る「ジョーク」です。
それが面白かったのかどうかはともかく、周囲の人は適当に笑っていましたし、私も調子を合わせて「ははは」と反応するしかありませんでした。
別にその人は、普段からそういういじり方をする人でもなかったので、「うーん…」と思いつつも流してしまったのですが、これ「光ると思った」の破壊力はないにしても、今思うと結構ひどい侮辱でしたね。
何か今になって腹立ってきました。
◇◇◇
また、侮辱ではないのですが、私が就職した1989年の夏の甲子園決勝で、 東東京代表の帝京高校と宮城県代表の仙台育英高校が対戦し、延長10回、2対0で帝京が勝利・優勝しました。
正直私はあまり野球自体に興味がなかったので、「9回まで攻防戦が続いて結局2点差…接戦だったんだなあ」と想像するのみでしたが、試合の翌日、会う人会う人に「残念だったね」と言われたのには正直うんざりました。
つまり、福島出身なら絶対隣県を応援していたに違いないということなんでしょうが、「いや、あまりよく知らないんで…」などと言って白けさせても意味がないと思い、「そうですねえ。優勝旗なかなか白河の関(**)を超えませんねえ」などと、利いたふうなことを返すだけでした。
私は言うまでもなく、別に福島を代表する人物ではなく、それこそ、この世界の片隅でのひっそりした生活を楽しんだり、しようもないことで腹立てたりするだけの、取るに足らない小市民ですが、原発事故とその後のさまざまな事象に対し、「どうしても福島県民はもっと怒らないの?」と、まるで私どもの態度に問題があるように言う方が結構いるのには、善意から出ているであろう言葉である分、表現しようのないもやーっとした思いを抱かざるを得ません。
私は「そこまでじゃないから」ヘラヘラしているだけで、怒ったり声を上げたりした方がいいというところでは、頑張って闘っている福島関係者はたくさんいらっしゃいます。
強いていえば、「皆さん実は大した興味がないからご存じないだけなんでは?」って話です。
そこまではいかないまでも、お酒に酔っても全く顔に出ない人が、実は卒倒寸前ってこともよくあります。
ごく普通に見えても、みんな割と腹の底には煮えたぎっているものがあるんですよ。
**
2023年8月、第104回全国高校野球選手権で、仙台育英高校は見事優勝を果たしました。
育英メンバーと深紅の大優勝旗を乗せた東北新幹線が白河の関付近を通過するとき、SNS「X」の福島のユーザーの間で、なかなかのお祭り騒ぎでした。
まあ、それはそうなりますね。私自身は投稿はしなかったものの、リポストや「いいね」は結構つけた記憶があります。
神戸新聞ネクストのページに、こんなタイトルのニュースがありました(現在、記事は削除されています)。
「『放射能で光ると思った』関学大講師が差別発言」
後々リンク切れになる可能性もあるので、ざっとかいつまんで書きますと、2014年、兵庫県西宮市の関西学院大学に、福島県出身の女子学生が入学。
同年秋、英語の授業で福島県出身であることを自己紹介で学生が言うと、外国人(どちらの国の方かは不明)講師が部屋の電気を消し、「(放射線被曝しているから)光るかと思った」ときついジョークを飛ばす。
女子学生は精神的苦痛から授業に出られず、結局単位を落としてしまったことで大学側に相談し、講師の問題発言が発覚――という流れのようです。
◇◇◇
ここで思い出したのが、はるか昔に兄貴の受験雑誌で見たこぼれ話でした。
私が中学生の頃だったので、80年代前半だったと思いますが、当時の関西学院大学には福島出身者が1人もおらず、(出身地という意味か、福島の高校出身という意味かはわかりませんが)「福島の皆さん、ぜひわが大学に!」という在学生の言葉で締められていました。
福島の高校生が県外に進学というと、やはり東京を初めとする関東圏か仙台が多く、そもそも西日本の学校に行く人の絶対数が少ないことは容易に想像できるものの、「へえ、それにしても1人もいないんだ。有名な学校なのに」 と、変に印象に残る話でした。
さすがに年によって変動はあるので、その年たまたまだったのでしょうが、まさか「福島出身の関学生」の話を、こんな形で聞くことになるとは思いませんでした。
***
放射線浴びてるから光るっていうなら、世界中のどこに住んでいようが、「生きてある」だけで、誰でも多かれ少なかれ被曝してるわけですから、電気を切ったその瞬間――就寝、映画館、学校の授業のスライド上映etc.、あらゆる場所で人類皆ホタルイカ状態にならなきゃ説明がつきません。
そんな光景、見たことありますか?
どちらのご出身かわかりませんが、頭の悪い外国人ですね。
ナニ? ジョークのつもりだった? これ面白いんですか?
頭が悪い上にジョークのセンスもない国のご出身とは恐れ入ります。
◇◇◇
話は変わりますが、福島県出身(現住)の私は、一時期就職のために中部地方某県で暮らしておりました。
こう言ったら語弊はあるのですが、東北出身者というのは、努めて田舎者キャラを演じると、割とどの土地でもうまくやっていけます。
確かに福島よりは何かと規模が大き目で、都会に見えなくもない場所でしたが、所詮はどちらも地方です。
そこまで田舎者扱いされ、いじられる必要もないよなあと軽い疑問を覚えつつ、特に争う必要もなかったので、ヘラヘラとやり過ごしていたと思います。
そんなあるとき、私の出身市で何やら暴力団の抗争的な事件があり、全国的に結構大きな話題になりました。
すると、ほかの課の顔見知り程度の男性職員が、私の席の近くに来てこう言ったのです。
「あれ、黒いものがあるから銃かと思ったよ」
その人が指差したのは、カセットデッキ用のACアダプタでした。
いつもは机上で使っていたのですが、テーブルタップがいっぱいになっていて、仕方なく、たまたま開いていた壁のコンセントに挿し込んでいたのです。
私は返答に詰まり、「え? あ?」という顔をしていたと思います。
すると、「ほら、この間君の地元で発砲事件あったでしょ?」と、ご親切にも補足してくれたのでした。
ああ、なるほど――じゃなくて!
どう考えてもリアクションに困る「ジョーク」です。
それが面白かったのかどうかはともかく、周囲の人は適当に笑っていましたし、私も調子を合わせて「ははは」と反応するしかありませんでした。
別にその人は、普段からそういういじり方をする人でもなかったので、「うーん…」と思いつつも流してしまったのですが、これ「光ると思った」の破壊力はないにしても、今思うと結構ひどい侮辱でしたね。
何か今になって腹立ってきました。
◇◇◇
また、侮辱ではないのですが、私が就職した1989年の夏の甲子園決勝で、 東東京代表の帝京高校と宮城県代表の仙台育英高校が対戦し、延長10回、2対0で帝京が勝利・優勝しました。
正直私はあまり野球自体に興味がなかったので、「9回まで攻防戦が続いて結局2点差…接戦だったんだなあ」と想像するのみでしたが、試合の翌日、会う人会う人に「残念だったね」と言われたのには正直うんざりました。
つまり、福島出身なら絶対隣県を応援していたに違いないということなんでしょうが、「いや、あまりよく知らないんで…」などと言って白けさせても意味がないと思い、「そうですねえ。優勝旗なかなか白河の関(**)を超えませんねえ」などと、利いたふうなことを返すだけでした。
私は言うまでもなく、別に福島を代表する人物ではなく、それこそ、この世界の片隅でのひっそりした生活を楽しんだり、しようもないことで腹立てたりするだけの、取るに足らない小市民ですが、原発事故とその後のさまざまな事象に対し、「どうしても福島県民はもっと怒らないの?」と、まるで私どもの態度に問題があるように言う方が結構いるのには、善意から出ているであろう言葉である分、表現しようのないもやーっとした思いを抱かざるを得ません。
私は「そこまでじゃないから」ヘラヘラしているだけで、怒ったり声を上げたりした方がいいというところでは、頑張って闘っている福島関係者はたくさんいらっしゃいます。
強いていえば、「皆さん実は大した興味がないからご存じないだけなんでは?」って話です。
そこまではいかないまでも、お酒に酔っても全く顔に出ない人が、実は卒倒寸前ってこともよくあります。
ごく普通に見えても、みんな割と腹の底には煮えたぎっているものがあるんですよ。
**
2023年8月、第104回全国高校野球選手権で、仙台育英高校は見事優勝を果たしました。
育英メンバーと深紅の大優勝旗を乗せた東北新幹線が白河の関付近を通過するとき、SNS「X」の福島のユーザーの間で、なかなかのお祭り騒ぎでした。
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